医政・行政ニュース

診療報酬改定本体は0.43%引き上げに/2022年度診療報酬改定率が決まる

12月22日、後藤茂之厚生労働大臣、鈴木俊一財務大臣の折衝により、2022年度診療報酬改定について、診療報酬本体をプラス0.43%(国費300億円程度)、薬価をマイナス1.35%(同マイナス1600億円程度)、材料価格をマイナス0.02%(同20億円程度)とすることが決定された。この数値は1224日の中医協総会にも報告されている。

また、一定所得がある75歳以上の患者窓口負担の2割引き上げを2022101日から施行することも決めている。

改定率についての詳細は、以下の通り。

1.診療報酬 +0.43%

 ※1 うち、2~5を除く改定分 +0.23%

 各科改定率 医科 +0.26%

       歯科 +0.29%

       調剤 +0.08%

※2 うち、看護の処遇改善のための特例的な対応 +0.20%

※3 うち、リフィル処方箋(反復利用できる処方箋)の導入・活用促進による効率化

  ▲0.10%(症状が安定している患者について、医師の処方により、医療機関に行かずとも、医師及び薬剤師の適切な連携の下、一定期間内に処方箋を反復利用できる、分割調剤とは異なる実効的な方策を導入することにより、再診の効率化につなげ、その効果について検証を行う)

※4 うち、不妊治療の保険適用のための特例的な対応+0.20%

※5 うち、小児の感染防止対策に係る加算措置(医科分)の期限到来0.10%

なお、歯科・調剤分については、感染防止等の必要な対応に充てるものとする。

 

2.薬価等

① 薬価1.35%

1 うち、実勢価等改定1.44%

2 うち、不妊治療の保険適用のための特例的な対応+0.09%

② 材料価格0.02%

なお、上記のほか、新型コロナ感染拡大により明らかになった課題等に対応するため、良質な医療を効率的に提供する体制の整備等の観点から、次の項目について、中央社会保険医療協議会での議論も踏まえて、改革を着実に進める。

・医療機能の分化・強化、連携の推進に向けた、提供されている医療機能や患者像の実態に即し       た、看護配置7対1の入院基本料を含む入院医療の評価の適正化・ 在院日数を含めた医療の標準化に向けた、DPC制度の算定方法の見直し等の更なる包括払いの推進・ 医師の働き方改革に係る診療報酬上の措置について実効的な仕組みとなるよう見直し

・外来医療の機能分化・連携に向けた、かかりつけ医機能に係る診療報酬上の措置の実態に即した適切な見直し

・費用対効果を踏まえた後発医薬品の調剤体制に係る評価の見直し

・薬局の収益状況、経営の効率性等も踏まえた多店舗を有する薬局等の評価の適正化

・OTC類似医薬品等の既収載の医薬品の保険給付範囲の見直しなど、薬剤給付の適正化の観点からの湿布薬の処方の適正化

次期診療報酬 本体プラス0・43%で最終調整

 政府は2022年度診療報酬改定について、医師らの技術料や人件費にあたる「本体部分」の改定率を0・3%台前半に引き上げる方向で最終調整に入った。

 看護師の処遇改善と不妊治療の保険適用を合わせ最大0・5%程度のプラス要因を見込んでいたが、急性期病床再編などの入院・外来医療効率化でマイナス0・2%の減額調整を行った。

 2022年度予算案の今月24日の閣議決定に向け、引き続き、厚労省と財務省では一進一退の駆け引きが行われる。

中川・日医会長「プラス改定」を求める 自民党厚労部会「大幅なプラス改定」を決議

 1215日、日本医師会の中川会長は、「プラス改定にしなければ医療が壊れる」と訴えた。また16日に自民党厚生労働部会(牧原秀樹部会長)・社会保障制度調査会・雇用問題調査会合同会議が開催され、「診療報酬の大幅なプラス改定を行うこと」を決議に盛り込みむなど、最後までプラス改定に向けて働きかけを強めている。

 

歯科医師国試は2022年1月29、30日に実施/合格発表は3月16日の予定

115回歯科医師国家試験まで2カ月を切った。今回の試験日は、2022年1月29日(土)および30日(日)の実施となっている。

現在27校ある歯科大学のうち、国公立が12校、私立が15校となっている。また、22校は1969年以降に新設されたもの。その後、行政サイドから歯科医師需給問題が注視され始め、歯科医師の新規参入数削減政策が実施され、1987年に20%削減、さらに1998年には10%削減が求められた。

さらに、特に最近の歯科医師国家試験では、合格者数が約2000人、合格率では約65%となっており、この点については、歯科医療関係者の間から「歯科医師国家試験を所管する厚生労働省は、政策的に毎年の歯科医師新規参入数を約2000人に設定しているのではないか」との指摘も行われている。

なお、第115回歯科医師国試の合格発表日は、20223月16日(水)の予定だ。

 

 

 

 

 

 

 

写真は、2019年3月18日の第112回歯科医師国家試験合格発表会場の模様。場所は厚生労働省2階の大講堂。翌年からの会場での名簿閲覧方式による合格発表は、コロナ禍対策のため中止されている。

月刊誌「プレジデント」が特集で「歯と眼の大問題」を取り上げる

月刊「PRESIDENT(プレジデント社発行)が123日号の中で、「歯と眼の大問題~一挙解決ノート」と題した特集を組んでいるが、各地の書店で売り切れが続いている模様だ。

その中で、歯科に関する記事は、元読売新聞記者で現在は医療ジャーナリストとして著述活動を行っている塚崎朝子氏が担当している。歯科医師と歯科医療関係者の目から見ると、特別な内容はないものと思われるが、かつてのむし歯治療から今日は予防も視野に入れた診療姿勢へと変化していることなどを紹介している。実際の治療については、歯周病やインプラントの第一線のベテランの専門歯科医師が解説している。また「眼科医VS歯科医師 出身大学と給料、労働時間」として、給与に関しても触れている。

慶応大学と東京歯科大学の統合協議が見直しに

昨年、慶応大学と東京歯科大学が2023年4月を目途に統合することを明らかにし、協議に入っていた。ところが、1125日、両校はこの統合への協議スケジュールの見直しを行う旨を発表した。協議自体はメドを立てず継続して行うこととしており、見直し理由は、「新型コロナウイルスの影響で、協議する時間的余裕がなかった」というものだ。

両校の統合については、昨年116日、東京歯科大が慶大に対して、歯学部の統合と法人の合併について、申し入れを行った。これを受けた慶大側は、昨年1126日の評議会で歯学部統合、法人合併について協議を開始することを決めていた。

医療経済実態調査の結果を公表 歯科医業収益は全体でマイナス3%

 厚生労働省は1124日、中央社会保険医療協議会を開催。病院や医療機関の経営状況を調べた第23回医療経済実態調査の結果を公表した。医療経済実態調査の結果においては、医科・歯科ともに新型コロナウイルス感染症関連の補助金を除いた損益差額率が悪化しており、歯科医療機関は、医業収益が「個人」でマイナス1・2%、「新型コロナウイルス感染症関連の補助金 (従業員向け慰労金を除く)」を除いた場合はマイナス3・0%で、保険診療収益はマイナス1・9%となった。医療法人を含めた「全体」でも、医業収益がマイナス0・1%、「新型コロナウイルス感染症関連の補助金 (従業員向け慰労金を除く)」を除いた場合マイナス1・2%で、 保険診療収益はマイナス1・5%と前年度よりも下回っている。

財務省「躊躇なくマイナス改定をすべき」と主張

 財務省主計局は1118日に開催した財政制度等審議会財政制度分科会の中で、2022年度診療報酬改定について、診療報酬本体(医療費)が高止まりしているとして「躊躇なくマイナス改定をすべき」と強調した。

 財務省は、診療報酬本体について、2002年度改定、2006年度改定を除き、「プラス改定」が続いてきたとし、2000年を起点として考えた場合の機械的な試算では、診療報酬改定以外の高齢化等の要因により年平均伸び率1・6%で増加してきた計算となるとした。仮に「マイナス改定」が続いてきたとしても、2年に1度の診療報酬(本体)の改定率が平均マイナス3・2%を下回らない限り、理論上は、高齢化等による市場の拡⼤から医療機関等が収⼊増加を享受することが可能であると主張している。そのうえで、診療報酬(本体)改定率について医療費の適正化とは程遠い対応を繰り返してきたと言わざるを得ず、診療報酬(本体)の「マイナス改定」を続けることなくして医療費の適正化は到底図れないとした。

 また、薬価部分の引き下げ分に関して財源を診療報酬本体に回すべきだとする意見に対しては、診療報酬本体を適正化する必要がある中で、「フィクションにフィクションを重ねたものというより他はない」とけん制し、薬価差の是正で生み出される薬価引き下げ財源を医療費本体へ回すことを強く否定した。

ワクチン3回目接種 死亡・入院リスク低減に高い有効性

11月現在、国内では新型コロナウイルスの感染状況が落ち着きを見せる中、3回目以降のワクチン接種の有効性について議論が交わされている。3回目の接種は、2回目完了からおおむね8カ月以上経過していることが条件で、早ければ12月からの実施が想定される。

医療従事者の追加接種

 これまでに接種を行った歯科医師会の会員や医療従事者に対しては、東京都福祉保健局が通知を出している。一方、一般の人々については、住民票のある自治体から2回接種した人に対し、接種券一体型予診票等を3回目の接種時期にあわせて送付。居住する地域で接種を受けることが基本だが、東京都が設置する大規模接種会場でも接種が可能となる。(詳細は下記通り)

 そうした中、3回の接種による効果を実証する調査も報告されている。Lancet誌電子版(※)に掲載されたイスラエルのNoam Barda氏らによる研究では、3回目の接種を終えた人と、一定条件下の2回接種済みの人を対象とした調査を実施。その結果、入院を93%、重症化を92%、死亡については81%の予防効果があることを示した。

 現状、韓国やヨーロッパでは感染が再拡大し、ロックダウンを行う国々もある。ワクチン接種率の頭打ちに加え、3回目以降の接種という新たな局面を迎える中、新型コロナウイルス感染症の収束に向けた最善の策を選択する必要がある。

◆新型コロナワクチン3回目接種方法について(東京都福祉保健局)

1、東京都が設置する大規模接種会場で追加接種を希望する場合

・大規模接種会場のWEBサイトで予約を行ってください。大規模接種会場の場所等については、追ってご案内いたします。

・接種を受ける際には、WEBサイトに記載の注意事項をお読みいただき、接種券・身分証をお持ちの上、予約の日時に接種会場にお越しください。

2、居住する住所地で追加接種を希望する場合

・各自治体の予約方法に従い予約のうえ、接種を受けてください。

東京医科歯科大「Voice Retriever」クラウドファンディングのご紹介

(左から)山田大志氏、戸原玄氏

◆「もう一度声を取り戻す!Voice Retrieverの開発」

現在、東京医科歯科大学摂食嚥下リハビリテーション学分野教授の戸原玄氏、同大学院の山田大志氏が、声帯の機能を失った人々の声を取り戻す機器「Voice Retriever」の改良に向けたクラウドファンディングを実施しています(2021年11月25日23:00まで)。

Voice Retriever

「Voice Retriever」とは、喉頭摘出などで声を失った人に対する新たな人工喉頭です。従来の機器は首にうまく当てられないと共鳴しない、どうしても人工的な音になるなどの特徴があり、それらを改善してより簡便で自然な発声を目的とした口腔内装置を目指しています。
今後さらなる研究に向けてのクラウドファンディングです。

▼詳細はページURLよりご確認ください。

◆「Voice Retriever」クラウドファンディング詳細

・ページURL:https://readyfor.jp/projects/voiceretriever
・目標金額:1800万円
・形式:寄附金控除型/All of Nothing * All of Nothing形式は、期間内に集まった寄付総額が目標金額に達した場合にのみ、実行者が寄付金を受け取れる仕組み。
・公開期間:9月27日(月)~11月25日(木)
・資金使途:Voice Retrieverおよび外部装置の開発、改良、および量産化
・連絡先:yamadent68@gmail.com(山田大志)

医薬情報ネットワークの基盤の在り方を検討

 厚生労働省は1110日、「医薬情報ネットワークの基盤に関するワーキンググループ」をオンラインで開催した。同ワーキンググループは、健康・医療・介護情報利活用検討会の検討事項のうち、全国的な医療情報ネットワークの基盤に関する議論を行うため設置されたもの。

 データヘルス改革に関する工程表に従って、医療情報ネットワークの基盤の在り方(主体、費用、オンライン資格確認等システムや政府共通基盤との関係、運用開始時期等)や、技術的な要件について、2022年度までに結論を得る。

 同日は医療情報の活用の現状や、電子カルテ情報と交換方式の標準化などをテーマに議論し、医療現場で必要な情報を共有すべきか意見交換が行われた。

 ワーキンググループでは2021年度中に、①電子カルテ情報の標準化と地域医療情報連携ネットワークの現状、②中央に集約して共有する医療情報と施設間などで交換する医療情報の検討、③医療情報の共有・交換に関する手続きと方式の検討、④電子カルテの普及方策と情報化支援基金の要件などの検討―について論点を整理する。

過去最高の44兆3895億円/厚生労働省が「2019年度国民医療費」を発表

厚生労働省は9日、「2019年度国民医療費」(確定値)を発表した。国民医療費全体の金額は対前年度比2.3%増の443895億円となり、前年度を上回る過去最高額となっているほか、国民1人当たりでは2.5%増の351800円となり、過去3年で見ると、ともに過去最高額となっている。その背景には、高齢化進展、医療の高度化などがあるものとみられる。また、国民医療費が40兆円を超えるのは7年連続となっている。各メディアの報道によると、厚生労働省は、新型コロナ禍の影響に関しては、「2019年度は、本格的に感染が拡大する前だったため、その影響はない」としている。

◆歯科医療費は構成比6.8%で3150億円に

今回の国民医療費を診療種類別にみると、医科診療医療費は319,583億円(構成割合72.0%)、そのうち入院医療費は168,992億円(同38.1%)、入院外医療費は15591億円(同33.9%)となっている。

また、歯科診療医療費は3150億円(同6.8%)、薬局調剤医療費は78,411億円(同17.7%)、入院時食事・生活医療費は7,901億円(同1.8%)、訪問看護医療費は2,727億円(同0.6%)、療養費等は5,124億円(同1.2%)となっている。

対前年度増減率をみると、医科診療医療費は2.0%の増加、歯科診療医療費は1.9%の増加、薬局調剤医療費は3.6%の増加となっている。

65歳以上の医療費は27629億円に

そのほか、年齢階層別に国民医療費を見ると、65歳以上の高齢者の総額が27629億円で全体の約6割を占めた。1人当たりでは65歳未満が191900円だったのに対し、65歳以上は754200円で4倍近い水準となっている。

薬剤師国会議員は3名に

2021年10月31日に投開票が行われた衆議院議員総選挙で渡嘉敷奈緒美氏、松本純氏が落選したのに伴い、薬剤師議員は今回初当選した逢坂誠二氏のほか、参議院議員の本田顕子氏、藤井基之氏の3人となった。日本薬剤師会の山本信夫会長は、専門誌にコメントを寄せており、「薬剤師が国会で主張する声が小さくなるという意味では影響は大きい」との見方を示している。また、来年の参議院選挙では日本薬剤師連盟の組織内候補として神谷政幸氏が参院選の出馬を予定していることに関しては、「次の神谷選挙に向けて、状況をしっかりと受け止め、どうしたらうまくいくのか、何が足りなかったのかを分析したい」と述べ、準備を進める考えだ。

渡辺孝一氏が4回目の当選果たす/2021年10月31日の第49回衆議院選挙

昨日、1031日に行われた第49回衆議院選挙で、歯科医師の国会議員、いわゆる歯系議員として立候補していた渡辺孝一氏が4回目の当選を果たした。また、同じく歯系議員として立候補していた長谷川嘉一氏は、惜しくも及ばなかった。

渡辺孝一(わたなべ・こういち)氏は、19571125日生まれ64歳。東日本学園大学卒(現:北海道医療大学)卒。所属政党は自由民主党で、今回の衆議院選挙で当選4回目。選挙区は、比例北海道ブロックとなっている。

◆衆参両院の歯系議員4名はすべて与党自民党議員

なお、現在、歯系議員は衆参両院合わせ、以下の5氏となっているが、すべて自民党議員となっている。

【衆議院議員】

①渡辺孝一(わたなべ・こういち):東日本学園大学卒(現:北海道医療大学)

1957年1125日生まれ56歳/選挙区:比例北海道ブロック/政党:自民党

【参議院議員】

②島村大(しまむら・だい):東京歯科大学卒

1960年811日生まれ53歳/選挙区:神奈川選挙区/政党:自民党

③関口昌一氏(せきぐち・まさかず):城西歯科大学(現・明海大学)歯学部卒

1953年64日生まれ60歳/選挙区:埼玉県/政党:自民党

④比嘉奈津美(ひが・なつみ):福岡歯科大学卒

1958年103日生まれ63歳/選挙区:比例代表/政党:自民党

第1回在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループ

 厚生労働省は10月13日、第1回在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループをオンライン開催した。本ワーキンググループは、今後の高齢化の進展や地域医療構想により、病床の機能分化・連携による受け皿としての医療需要増大に対して、在宅医療を効率的に提供できる体制を構築するために、介護との連携を含めた今後の在宅医療の在り方等について、具体的に検討するために設置されたもの。
 第1回ワーキンググループでは、①第8次医療計画における在宅医療及び医療・介護連携の体制整備の取組について、②その他在宅医療及び医療・介護連携に係る施策の実施に必要な事項―について検討した。
 今後は「在宅医療の基盤整備」「患者の状態に応じた、質の高い在宅医療提供体制の確保」「災害時や新興感染症拡大時における在宅医療の提供体制」について検討していく。
 なお、同ワーキンググループの座長には、田中滋氏(公立大学法人埼玉県立大学理事長)を選出した。
 構成員は以下の通り。(敬称略)
大三千晴(徳島県美波町福祉課長)、荻野構一(日本薬剤師会常務理事)、長内繁樹(大阪府豊中市市長)、角野文彦(滋賀県健康医療福祉部理事)、佐藤保(日本歯科医師会副会長)、島田潔(全国在宅療養支援医協会常任理事)、鈴木邦彦(日本医療法人協会副会長)、髙砂裕子(全国訪問看護事業協会副会長)、田中滋(埼玉県立大学理事長)、田母神裕美(日本看護協会常任理事)、中林弘明(日本介護支援専門員協会常任理事)、増井英紀(全国健康保険協会本部企画部長)、松本吉郎(日本医師会常任理事)、馬屋原健(日本精神科病院協会常務理事)、本見研介(全国介護事業者協議会理事)

東京医科歯科大、2学部附属病院が統合 トータル・ヘルスケアを目標に

◆東京医科歯科大学病院が発足

国立大学法人東京医科歯科大学が、医学部附属病院と歯学部附属病院を統合し、10月1日から東京医科歯科大学病院として新たに発足した。

「知と癒しの匠を創造し、人々の幸福に貢献する」という理念に基づき、医療提供や歯科医師の育成、研究・開発などを行ってきた同大学。今後の高齢社会の進行による疾病構造の変化や、新型コロナウイルス感染症パンデミックのような新たな傷病の出現を見据え、口腔疾患と全身疾患の区別なく、トータル・ヘルスケアを実現することを大学の目標に定めた。

そして、東京医科歯科大学病院では「世界最高水準のトータル・ヘルスケアを提供し人々の幸福に貢献する」ことを標榜。医科、歯科を問わない診療科間の協力を可能にすることで、より高度で安全な医療提供に努めていく。

▼詳細はこちら

お知らせ | 東京医科歯科大学歯学部附属病院 (tmd.ac.jp)

第4回歯科医療提供体制等に関する検討会

 厚生労働省は107日、第4回 歯科医療提供体制等に関する検討会(座長:須田英明(東京医科歯科大学医歯学総合研究科名誉教授)をオンラインにより開催した。各地域におけるサービスの過不足について、統計調査やアンケート結果等によって評価を行ったうえで不足しているサービスの充実を図れるか、また、かかりつけ歯科医の充実度等についてどのような指標で可視化が図れるかについて、第3回検討会の意見を踏まえ議論した。

 「歯科医療機関の機能分化と連携」と「かかりつけ歯科医の機能」

  前検討会は、構成員から「地域で必要な歯科の診療内容を吟味し、それに対応できる診診連携、病診連携の状況を見る必要がある」「『連携』について、具体的に『いつ』『誰が』『何を』等を検討することが重要。客観的に評価可能な指標や基準があるとよい」「地域によって、今後どのような歯科医療が必要となるかを評価する指標が必要」などの意見が上がっていた。

 今回は、前回の議論等を踏まえ、①各地域におけるサービスの過不足について、統計調査やアンケート結果等によって評価を行ったうえで、当該評価結果に基づき、不足しているサービスの充実を図るべきであると考えるが、病診連携、診診連携、医科歯科連携等に係るニーズに対する過不足等について、どのような指標で見える化を図ることができるか、②かかりつけ歯科医の充実度等について、どのような指標で見える化を図ることができるか―などについて、検討が加えられた。

 地域における障害者(障害児)への歯科医療提供体制

  また、地域における障がい者(障がい児)への歯科医療提供体制も論議し、①通院や受療が困難な地域の障がい児・者等への歯科保健医療サービス、②各地域におけるサービスの過不足について、統計調査やアンケート結果等の評価に基づき、各地域で不足しているサービスの充実を図るべきだが、地域の障がい児・者等への歯科保健医療の充足状況の把握が進まない理由としては何か、③地域の障がい児・者等への歯科保健医療の充実度等は、どのような指標で見える化できるか―などが論点とされ、構成員に意見が求められた。

歯系議員の渡辺・島村両議員が大臣政務官に就任/10月6日の臨時閣議で決定

10月4日の岸田内閣の発足に伴い、政府は6日に臨時閣議を開催、各省庁担当の副大臣と政務官を決定した。副大臣は26人で、その中で女性は1人となっている。また、副大臣は同じく26人で、女性は1人となっている。

その中で、特に歯科医療界との関連から注目されるのは、歯科医師で国会議員を務める、いわゆる「歯系議員」の渡辺孝一衆議院議員が総務大臣政務官、島村大参議院議員が厚生労働大臣政務官と内閣府大臣政務官を兼任することになった点であろう。内閣府大臣政務官の立場は、行政全体の運営への知識、経験、見識などが求められる。

渡辺氏は3期目。東日本大学(現北海道医療大学)歯学部卒業。北海道の岩見沢市長を務めた経験をもつ。その後、比例北海道で出馬し、2012年に初当選。その後、防衛大臣政務官などを務めた経験を持つ。

島村議員は2期目。東京歯科大学卒業。参院神奈川県選挙区で2017年に初当選。その後、参院厚労委員会委員長などを務めた経験を持つ。

ちなみに、岸田新内閣における厚生労働大臣以下の陣容は、以下の通り。なお、厚生労働大臣政務官に医系議員と歯系議員が就任するのは初めてのこと。

◆厚生労働大臣

・後藤茂之衆議院議員:長野県選挙区4区/6期・自民党

◆厚生労働副大臣

・古賀篤衆議院議員:福岡3区/3期・自民党

・山本博司参議院議員:比例代表/2期・公明党・再任

◆厚生労働大臣政務官

・大熊和英衆院議員:比例近畿ブロック(大阪府第10区)

2期・自民党・聖マリアンナ医大卒・医師

・島村大参議院議員:神奈川県選挙区/2期・自民党・東京歯科大卒・歯科医師

岸田新内閣の厚生労働大臣に後藤茂之氏が就任/旧大蔵官僚出身

岸田新内閣の厚生労働大臣に後藤茂之氏が就任/旧大蔵官僚出身

自民党の岸田文雄総裁は、10月4日召集の臨時国会で第100代首相に指名され、新内閣を発足させた。

その中で、医療や福祉、新型コロナウイルス対策など社会保障制度を所管する厚生労働大臣には、自民党内で新型コロナウイルス感染症対策本部の座長を務め、元法務副大臣の経歴も持つ後藤茂之氏(65歳)が就任した。

後藤氏は、旧大蔵省出身で長野4区選出。当選6回。自民党内では、新型コロナウイルス感染症対策本部座長のほか、厚生労働部会長、社会保障制度調査会事務局長、社会保障制度調査会介護委員長などを務めた経験を持つ。そのほか、衆議院厚生労働委員長や国土交通大臣政務官、法務副大臣なども務めた経験を持つ。

なお、現在の歯科医療界では、2022年度診療報酬改定問題に留まらず、金パラ問題、コロナ禍対策など緊急的な課題のほか、医科歯科連携、歯科医師需給問題、IT化対応、生涯を通じた歯科健診問題、歯科技工士と歯科衛生士を巡る諸問題など、解決すべき問題が山積している。

認知機能と口腔機能  相関関係の解明を目指す<日本補綴歯科学会 日本老年精神医学会>

 日本補綴歯科学会(馬場一美理事長)と日本老年精神医学会(池田学理事長)は9月3日、共同で「認知機能と口腔機能に関する医科歯科連携研究プロジェクト」を発足し、同月7日に調印式とプレスセミナーが行われた。このプロジェクトは、「ECCO(エコ)プロジェクト」という略称でよばれ、「認知機能」と「口腔機能」に関する相関関係を医科歯科連携により解明し、認知症対策といった社会的問題へ取り組むことを目的としている。


 まずは認知症専門医と歯科医師を対象に、連携状況や課題についてアンケート調査を実施する予定としており、アンケート結果を踏まえて「認知」と「口腔」に関する臨床研究を行うとしている。ECCOプロジェクトによって、超高齢社会で役割が増している補綴治療による患者の健康長寿の延伸実現に向け、共同研究を推進していくと強調している。

「歯科医師によるワクチン接種業務」に従事して/木下 優(品川区開業)

ワクチン接種会場

先日、「歯科医師によるワクチン接種業務」に従事しましたので報告いたします。参加したのは都内の職域接種で、モデルナワクチン2回目接種でした。

◆協会の筋肉内注射実技研修

 協会主催の「新型コロナウイルスワクチン接種のための筋肉内注射実技研修」および「三角筋の詳細解剖解説による正しい筋肉注射と迷走神経反射対策」(講師は、いつき会ハートクリニック院長の佐藤一樹先生)に参加。研修と実習で三角筋ワクチン接種への理解が一層深まりました。

講義内容を反復し、さらに理解を深め、教わったことを現場で確実に実行することに努めた。お嫁にいき、2人のチビちゃんを子育て中の我が娘でリハーサル。上腕部筋肉が母親らしく大変立派にたくましくなっていることを見た時、とても嬉しい気持ちになりました。

◆接種業務当日の模様

 午前9時半から医療従事者のミーティング開始。モデルナワクチン異物混入の質問があった場合の対応など。業務時間は、午前10時から午後5時30分まで。昼休みは1時間。

 被接種者の問診表のチェック、年齢(モデルナは18歳以上) 、右腕接種か左腕接種かをRあるいはLで記載。注射針が抜けやすいので必ず押し込み、保護キャップは右手だけで外せるよう、あらかじめ緩めておきます。被接種者に挨拶とともに、「肩を出して筋肉を確認しますね」と声をかけ、手首に軽く触れ腕を45度外転させます。視診、必要であれば触診を行って三角筋を正確に確認し、その中心で筋肉が一番厚い場所を接種位置とします。私の三横指は約4・5センチなので肩峰から1センチ下から三横指が接種位置と重なります。被接種者の腕は重力に任せて落下させ三角筋を脱力させる。接種位置を中央にして、左手の親指と人差し指薬指で逆Ⅴ字を作ります。右手だけで保護キャップを外し、ペンホールドで表皮に対し90度の角度で、太さ25G、長さ25ミリの針を根元まで穿刺します。痺れがないこと、および注射器の固定を確認し、ゆっくりと最後までしっかり左手の親指でワクチン0・5ccを注入します。抜針後、すぐ針捨てボックスに注射器を捨てる。接種後は、「2回目が無事に終わって本当によかったですね」と声かけを行い、たくさんの笑顔に接することができました。

接種ブース内の様子

 私が担当した接種ブース(歯科医師1名・看護師1名)の接種人数は150名弱。廃棄ワクチン(注射器の落下、ワクチンの液漏れなど)なし、迷走神経反射なしでした。ペアの看護師さんにも恵まれ、終始和やかに笑い溢れる接種ブースで気持ちよく業務することができました。

◆日本でのワクチン接種の現況 

ワクチン接種実技研修の資料

欧米に遅れをとった日本のワクチン接種ですが、9月末には2回目接種終了者が全人口の6割弱になるようです。菅義偉総理の功績はもちろんですが、全国の医療従事者の献身的な働きに加え、日本国民の真面目さと優れた協調性が現在の状況を作り出だしたと考えています。

◆平和な日々が戻ることを…

 1年9カ月におよぶ、この災害。早く平和な日々が戻ることを、切に願っています。(木下 優/品川区開業)

ワクチン接種には娘の協力もあった

 

第1回歯科技工士の業務のあり方等に関する検討会

 厚生労働省は9月30日、歯科技工士の業務のあり方等に関する検討会を創設しその初会合をオンライン開催し、「『歯科技工士の業務のあり方等に関する検討会』開催要綱」「歯科技工士の業務のあり方等に関する検討について」「歯科技工におけるリモートワークについて」について議論が行われた。座長には、昭和大学客員教授の赤川安正氏が選出された。

 この検討会は、近年、歯科技工技術の高度化やデジタル化、就業歯科技工士数の減少など、歯科技工士を取り巻く状況の変化を踏まえ、デジタル技術を活用した歯科技工や、チェアサイドでの歯科技工など、歯科技工士の業務の在り方や必要な教育等に関して具体的な検討を行うために設置したされたもの。

 第1回検討会では、歯科技工業の多様な業務モデルに関する研究結果や業務内容の見直しに向けた調査研究、また歯科技工に関する検討会の議論などを振り返り、2021年6月18日に閣議決定した規制改革実施計画の「デジタル化の進展等に対応するための歯科技工業務の見直し」に対応するため、2021年度中に歯科技工士の業務形態について、①歯科技工におけるリモートワークのあり方、②歯科技工所間の連携のあり方―について検討することになっており、今回の議論では、「歯科技工におけるリモートワークを行う場所、リモートワークを行う者についてどう考えるか」「歯科技工においてリモートワークが想定される業務として、どのような業務が考えられるか」「歯科技工におけるデジタルデータの情報管理や、歯科技工所と歯科医療機関とのデジタルデータの授受方法についてどう考えるか」などを取り上げた。2022年度中に①歯科技工士の業務について(チェアサイドにおける業務についても含む)、②業務の検討に応じた教育内容等について―を検討する。

 構成員は以下の通り。(敬称略)

【構成員】赤川安正(昭和大学客員教授)、扇照幾(OAK Dental Studio)、大島克郎(全国歯科技工士教育協議会会長)小畑真(弁護士法人小畑法律事務所代表弁護士)、尾松素樹(公益社団法人日本歯科医師会)、陸誠(株式会社コアデンタルラボ横浜代表取締役社長)、杉岡範明(公益社団法人日本歯科技工士会会長)、馬場一美(公益社団法人日本補綴歯科学会理事長)古畑公治((株)デントライン インターナショナル)、三代知史(公益社団法人日本歯科医師会)、柳澤智仁(東京都多摩立川保健所 歯科保健担当課長)

【専門委員】野﨑一徳(大阪大学歯学部附属病院医療情報室室長)、松井哲也((株)ハーテック・デンタルサービス)、山下茂子((株)Dental Digital Operation

「歯科技工士の業務のあり方等に関する検討会」を設置し初会合を開催/厚生労働省

厚生労働省は9月30日、「歯科技工士の業務のあり方等に関する検討会」を設置し、その初会合をオンラインにより開催した。

超高齢社会を迎える中で、患者に対して質の高い歯科医療を提供するためには、義歯等の歯科補てつ物が適切に提供される体制を構築することが重要であり、歯科医師と歯科技工士のより密接な連携が求められる。また、近年、歯科技工技術の高度化やデジタル化、就業歯科技工士数の減少など、歯科技工士を取り巻く状況は大きく変化している。

こうした状況を踏まえ、デジタル技術を活用した歯科技工や、チェアサイドでの歯科技工など、歯科技工士の業務の在り方や必要な教育等に関して具体的な検討を行うため、同検討会が設置されたもの。

◆検討事項

具体的な検討内容は、①歯科技工士の業務に関すること、②歯科技工士業務に関連する教育内容について、③その他、歯科技工士に関すること―の3項目となっている。

◆メンバー

なお、検討会のメンバーは以下各氏

赤川安正:昭和大学客員教授、扇照幾:OAK Dental Studio、大島克郎:全国歯科技工士教育協議会会長、小畑真:弁護士法人小畑法律事務所代表弁護士、尾松素樹:公益社団法人日本歯科医師会、陸誠:株式会社コアデンタルラボ横浜代表取締役社長、杉岡範明:公益社団法人日本歯科技工士会会長、馬場一美:公益社団法人日本補綴歯科学会理事長、古畑治:(株)デントラインインターナショナル、三代知史:公益社団法人日本歯科医師会、柳澤智仁:東京都多摩立川保健所歯科保健担当課長、野﨑一徳:大阪大学歯学部附属病院医療情報室室長、松井哲也:(株)ハーテック・デンタルサービス、山下茂子:(株)Dental Digital Operation

医療費国庫補助10兆円超に 2022年度厚労省概算要求案

◆オンライン資格確認システムも推進

 厚生労働省の2022年度(令和4年度)予算概算要求案が8月31日、財務省に提出されたが、そのうち保険局関係の主な要求内容が明らかになった。 

 保険局予算案の柱は、①地域包括ケアシステムの構築等に向けた安心で質の高い医療・介護サービスの提供、②健康で安全な生活の確保、③地域共生社会の実現に向けた地域づくりと暮らしの安全確保、④東日本大震災や熊本地震をはじめとした災害からの復旧・復興への支援―の4本となっている。 

 これらのうち、①の地域包括ケアシステムの構築に向けた安心で質の高い医療等サービスの提供では、各医療保険制度などに関する医療費国庫負担を2022年度予算では10兆1788億円(2021年度予算では9兆8533億円)、 国民健康保険への財政支援3104億円(同3104億円)、被用者保険への財政支援825億円(同820億円)―などを要求している。

 これにより、各医療保険制度などに関する医療費国庫負担に要する経費を確保し、その円滑な実施を図り、保険料の軽減対象となる低所得者数に応じた保険者への財政支援の拡充、保険者努力支援制度等の継続実施に必要な経費を確保し、拠出金負担の重い被用者保険者の負担の軽減と短時間労働者の適用拡大にかかる財政支援に必要な経費を確保する方針。

 また、医療分野等におけるデータ利活用を推進させるため、医療保険のオンライン資格確認等システム等の改修およびオンライン資格確認等システム導入の周知広報等に関する必要経費を確保し、レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)や介護保険総合データベースなど健康・医療・介護情報を連結・解析する環境を整備・拡充。

 研究者や民間事業者など幅広い主体への提供等を行い、国民健康保険団体連合会が診療報酬の審査支払等を行うための国保総合システムと社会保険診療報酬支払基金との審査基準の統一化や審査システムの整合的、効率的な運用を実現するため、2021年3月に策定した「審査支払機能に関する改革工程表」に基づき、2024年度の次期更改に向け、システム整備の支援を行うとしている。

2022年度予算要請 東京都と意見交換

東京都庁

 協会は、9月2日に東京都第二庁舎10階会議室にて、東京都福祉保健局と2022年度東京都予算に関する意見交換を行った。今回の要請では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による緊急事態宣言下にあることを踏まえて、東京都側の一部回答者がWEBによるオンラインでの参加となった。
 今回、当会からは、「①緊急事態宣言時の指導」「②高点数による個別指導」、③生活保護の医療要否意見書、④妊産婦への医療費助成制度、④介護保険の自己負担額の軽減策、⑤自治体が行う歯科健診、⑥子ども医療費助成制度、⑦訪問診療の推進、⑧在宅歯科医療実践ガイドブック、⑨緊急時の医療提供体制、⑩医療機関の減収補填、⑪検査費用等の補助、⑫歯科衛生士の再就職、⑬歯科衛生士学校について―など17項目について東京都に対して要請を行った。


――高点数による個別指導は廃止を求める
 厚労省保険局医療課指導監査室から発令された事務連絡「令和3年度における指導監査等について」(2021年1月18日)では、今年度の高点数の保険医療機関等に対する個別指導は実施しないことや今年度の集団的個別指導に選定された医療機関に対しては、2022年度も引き続き、高点数であっても2023年度における高点数を理由とする個別指導は実施しないことが盛り込まれている。情報提供や再指導などによる個別指導に対して、高点数による個別指導を行う必要性が乏しいことを示していると考えられる。当会は東京都福祉保健局に対し、高点数による個別指導廃止の要望があることを報告。関東信越厚生局東京事務所から厚生労働省に向け、意見を上げるよう求めた。
 東京都側は、協会の考えに理解を示した上で、高点数による指導は、指導大綱に基づき実施している点を強調。関東信越厚生局には、要望があったことを伝えると返答した。


――妊産婦に関する医療の在り方を検討
 東京では、2025年以降人口が減少し、少子高齢化がさらに進行することが見込まれている。そのため生産年齢人口の減少、単独世帯や高齢世帯の増加などが懸念されている。2019年に東京都が行った「都政モニターアンケート」調査によれば、少子化に歯止めがかからない背景には、「働きながら子育てができる社会環境が十分でない」(49・1%)が最も高く、「経済的な理由で結婚に踏み切れない人が増えている」(48・0%)、「結婚する必要性を感じない人が増えている」(45・8%)などと続いている。当会は、東京都福祉保健局に対し、現役世代への補助が大切であることを訴え、妊産婦への助成は重要とデータを基に説明し、東京都でも妊産婦に新たな助成制度を設けることを求めた。
 東京都側は、妊産婦への対応は重要であることを述べ、妊産婦に関する医療の在り方について検討していく方針を示した。


――歯科衛生士の復職支援の場は必要
 また、昨年に続いて、歯科衛生士問題に関しても要請を行った。現在、歯科衛生士の有資格者は約27万人いるにも関わらず、実際に就業している人数は約13万人に留まっている。その点について、日本歯科衛生士会が行った「勤務実態調査」によれば、非就業者の47・2%が「自分のスキル」を再就職の障害とし、再就職に結びついていないと考えられている。当会は、新型コロナウイルス禍で就職先を失った有資格者である歯科衛生士の就職の幅を広げるためにも、東京都は復職支援の場を設けることを求めた。


 東京都側は、引き続き東京都歯科衛生士会に支援を行うとした。

コロナ加算は9月末で終了。乳幼児感染予防策加算は10月から28点に。

 歯科外来等感染症対策実施加算5点および介護報酬の0.1%加算は9月末で終了となり、10月以降は算定できません。

 なお、乳幼児感染予防策加算55点は10月以降は28点に減算となり(2022年3月末まで算定ができます)、新型コロナ歯科治療加算298 点は引き続き算定できます。そのほか、9月28日から、レセプトの摘要欄に「コロナ特例」と記載の上で、下記(1)~(5)の算定ができるようになります。

 また、10月からは金パラなどが引き上げになりますが、原価割れが解消するかは不透明です。協会は金パラ原価割れの解消を求める署名を再開しました。ぜひこちらにご協力をお願いします。☞金パラ原価割れの改善を求める署名はコチラをクリック

1)非経口摂取患者口腔粘膜処置(100 点)

 新型コロナウイルス感染症患者であって、呼吸管理を行っている者に対して、口腔衛生状態の改善を目的として、口腔の剥離上皮膜の除去等を行った場合、1日につき1回算定。

2)歯科治療時医療管理料(45点) ・在宅患者歯科治療時医療管理料(45 点)

 新型コロナウイルス感染症患者に対して、患者の脈拍、経皮的動脈血酸素飽和度等を把握して歯科治療を行った場合に算定。

3)歯科特定疾患療養管理料(170点)

 新型コロナウイルス感染症患者であって、口腔乾燥を訴える者に対して、服薬、栄養等の療養上の指導を行った場合に算定。

4)総合医療管理加算(50 点)・在宅総合医療管理加算(50 点)

 新型コロナウイルス感染症患者に対して、当該疾患の担当医から、歯科治療を行うに当たり当該患者の全身状態や服薬状況等の必要な診療情報の提供を受け、必要な管理及び療養上の指導等を行った場合に、1日につき1回算定。 同一保険医療機関の医科の担当医からの診療情報の提供又は文書以外の方法による診療情報の提供を受けた場合においても算定して差し支えないが、算定に当たっては当該情報提供に関する内容を診療録に記載する。

5)歯科訪問診療料

 自宅・宿泊療養を行っている者又は歯科、小児歯科、矯正歯科若しくは歯科口腔外科を標榜する保険医療機関以外の保険医療機関に入院している新型コロナウイルス感染症患者に対して歯科訪問診療を行った場合、診療時間が20 分未満の場合でも、歯科訪問診療1・1100点を算定できる。

 なお、患者又は現にその看護に当たっている者からの訴えにより、速やかに歯科訪問診療を行った場合には、手術後の急変等が予想される場合に限らず、歯科訪問診療料に緊急歯科訪問診療加算を加算できる。

〇詳細はこちらをクリック:コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて〇

〇参考:「感染防止対策の継続支援」の周知について〇

【お知らせ】募集期間延長!東京都による「在宅歯科医療設備整備事業」について

東京都が行っている「在宅歯科医療設備整備事業」の募集期間が延長されました。

この事業は、主に高齢期・寝たきり者等に対する在宅歯科医療の推進に資するため、在宅歯科医療を実施する医療機関に対し、在宅歯科医療機器等の設備を整備することにより、安全で安心な質の高い歯科医療提供体制の充実を図ることを目的としています。

↓↓↓詳細をご覧になりたい方は、以下のURLをご確認ください。↓↓↓

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/jigyo/h_gaiyou/zaitakusikairyousetubiseibi.html

 

社保審医療部会 次期改定「基本方針」の議論開始

社会保障審議会の第80回医療部会が8月5日、オンライン方式で開催され、7月29日に開催された医療保険部会に引き続き、2022年度診療報酬改定の「基本方針」に関する協議・検討が始まった。
 検討にあたっての柱は、「健康寿命の延伸、人生百年時代に向けた『全世代型社会保障』の実現」「患者・国民に身近な医療の実現」「どこに住んでいても適切な医療を安心して受けられる社会の実現、医師等の働き方改革の推進」「社会保障制度の安定性・持続可能性の確保、経済・財政との調和」としている。
 また、改定の基本的視点は、「医療従事者の負担軽減、医師等の働き方改革の推進」「患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現」「医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムの推進」「効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上」とした。

社会保障費抑制方針は「骨太2018」を踏襲

今回の社保審の検討の中で、特に歯科に関する内容を見ると、感染症対策にも関連する口腔健康管理の充実、通院困難者への医療提供の必要性などを踏まえて改定の必要性が指摘されている。さらに、新型コロナウイルス感染症への諸対策を念頭に置いた議論が必要であることなども指摘されている。
 そのほか、「改正医療法等の施行に向けた検討状況について」「データヘルス改革に関する工程表及び今後の検討について」「専門医に関する広告について(医療情報の提供内容等のあり方に関する検討会における検討状況)」「『経済財政運営と改革の基本方針2021』、『成長戦略(2021年)』および『規制改革実施計画』の概要について」の報告があった。

 今後の動向には十分な注視が必要
 既に、政府の2022年度予算概算要求基準については、去る7月7日に「令和4年度予算概算要求に当たっての基本的な方針」、いわゆる概算要求基準を閣議決定しており、各省庁等では、本年8月末が財務省への提出期限となっている2022年度予算概算要求案の編成作業に入っている。社会保障関連経費については、「骨太方針2018」の中で掲げられた社会保障費抑制方針の路線をそのまま踏襲している。

間隆一郎氏が厚生労働省の「口腔ケア」担当審議官に

厚生労働省が9月7日付で行った幹部の人事異動内示の中で、口腔ケア担当の審議官として間隆一郎氏が就任したことが注目されている。間氏は、正式には「大臣官房審議官 (口腔ケア、医療介護連携、データヘルス改革担当)(医政局、老健局併任)」が肩書となっている。歯科医師資格はないものの、今後の活躍が注目されている。