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改定テーマにシンポジウム/疑問解消へ活発な議論

改定テーマにシンポジウム/疑問解消へ活発な議論

定期総会終了後には、シンポジウム「今次診療報酬の〝?〞を〝!〞に変えるシンポジウム―疑問が納得に変わる―」を開催した。

このシンポジウムは、今次改定に伴い現場で生じている疑問点を解決し、日常診療に役立てることを目的に行われ、各分野の担当役員が具体例を交えながら解説した。司会は坪田有史副会長が務め、①補綴治療と歯科技工士連携、②医科歯科連携、③口腔機能管理と訪問診療―の3テーマについて、シンポジスト4名が説明した。

「診療に生かしたい」の声

まず「補綴治療と歯科技工士連携」では本橋昌宏副会長が担当。チタンブリッジや暫間歯冠補綴装置、歯科技工所ベースアップ支援料、クラウンなどの除去料について、実際の症例をもとに算定や運用上の留意点を説明した。特に、今次改定で関心が高まっている暫間歯冠補綴装置と歯科技工所ベースアップ支援料については、参加者から多くの質問が寄せられ、算定要件や歯科技工所との連携の在り方について活発な意見交換が行われた。

次に「医科歯科連携」は加藤開副会長、濱﨑啓吾理事が担当し、歯周病継続支援治療(SPT)、診療情報等連携共有料、歯科治療時医療管理料、総合医療管理加算などについて説明した。高齢化が進む中、全身管理を踏まえた歯科医療の重要性が高まっていることを背景に、医科との情報共有や連携体制の必要性を強調。会場からは、診療情報等連携共有料をどのように日常診療へ取り入れるかなどを巡る質問が相次ぎ、具体的な運用方法に高い関心が集まった。

最後の「口腔機能管理と訪問診療」は、池川裕子・松島良次の両理事が担当した。口腔機能低下症や口腔機能発達不全症の基本的な考え方、管理料の算定方法、新設された口腔機能実地指導料について説明した。また、在宅や施設での訪問診療の重要性にも触れ、地域包括ケアの中で歯科が果たす役割について解説した。参加会員からは、口腔機能管理料12の違いや、NSTとの関係を含めた口腔機能実地指導料の算定方法など、実務に直結する質問が多く寄せられた。

なお、参加者からは「制度の趣旨が理解できた」「日常診療に生かしたい」といった声が聞かれ、今次改定内容の理解を深める有意義な機会となった。

連載/協会探訪 その⑪ 歯科医療の歴史と保険医協会<補綴含む歯科医療の背景に歯科医師法と健保法>/東京歯科保険医協会会長 早坂美都

連載/協会探訪 その⑪ 歯科医療の歴史と保険医協会<補綴含む歯科医療の背景に歯科医師法と健保法>/東京歯科保険医協会会長 早坂美都

私たち歯科保険医が、毎日、当たり前のように行っている歯科医療。今年も会員の先生方は、診療報酬改定で大変な苦労をしていることと察します。

東京歯科保険医協会は、医療運動、診療報酬改善、学術向上の融合的な発展を目指していますが、元々は運動団体です。19734月、「歯科保険医の経営・生活ならびに権利を守り、国民の歯科医療と健康の充実および向上をはかることを目的」に設立され、発足時にはたった180名の歯科医師でした。

以後、歯科保険医の要求に基づく自主的な団体として、今日までさまざまな活動を展開。その結果、会員数は202661日現在で6,094名となっています。

【大正11年の健康保険法制定から歯科医療は保険給付に】

1906年に旧歯科医師法制定さる

現在の日本の歯科医療制度の基礎ができあがったのは、1906(明治39)年で、旧歯科医師法が旧医師法と同じ時期に制定され、歯科医師が独立した専門職として法律に位置付けられました。

その16年後の1922(大正11)年に健康保険法が制定されました。関東大震災などの影響から保険給付は4年後の1926年から始まりました。そして、制度発足当初から、歯科医療(補綴を含む)は医療と同様に保険給付となりました。

このことは、日本の歯科医療の歴史の大きな転換点でした。補綴治療を保険給付することについては、時代背景とともにかなり議論されたようです。

【歯科補綴への健康保険給付】

ところで、旧歯科医師法についてですが、私が調べたところでは、1896(明治29)年頃から旧医師法を制定する動きがありました。しかしながら、1899(明治32)年に明治医会(東京帝国大学医学部系)が発表した医師法案は、「歯科医師について,本法は適用しない」との内容でした。その後、医師法案に歯科医師を入れる方策がないか、歯科関係者の間で医科関係団体との交渉を含めた対応が続きました。その結果、当時の大日本歯科医師会は、医師法とは別に歯科医師の身分に関する法律を制定することを目指し、歯科医師法草案を190410月に作成し、19063月、帝国議会で「医師法」と「歯科医師法」が同時に可決・成立しました。

一般的には、新たな法律を制定するには、それ相応のプロセスを要します。おそらく当時のこの動きがなければ医師法のみが制定され、歯科医師法の制定までには、さらに相当な時間を要した可能性が高いと考えられます。医師法と同時に歯科医師法が制定されたことで、その後の健康保険法の制定による診療報酬制度に対しても影響が出た可能性は否定できません。

健康保険法(1922年制定)では、歯科の給付において「保険経済上の観点から当分の間、歯科技工を含まない」との政府の方針がありました。補綴を給付に含めると保険財政が圧迫されてしまうことを懸念したためです。また、諸外国の給付状況も参考にされました。健康保険制度が始まった頃にモデルとなったヨーロッパでは、16カ国中歯科の給付が行われていたのはその半分でした。さらに、補綴を給付していたのは、イギリス、ソビエト、ハンガリーなど、わずかな国々だけだったのです。

歯科補綴への健康保険給付に対して、当時の日本聨合歯科医師会は血脇守之助会長名で内務大臣に対して「歯科治療は補綴を含めてはじめて意味があり、除外するのはおかしい」趣旨の意見書を提出しています。結果的に我が国の医療保険では、制度開始時から歯科補綴を含む標準的な歯科治療の多くが保険給付されています。

最近では、急速な人口の高齢化により、医療・介護の連携、要介護者に対する在宅歯科医療を提供していく機会が増えています。その多くが義歯の修理や調整であることを考えると、義歯の保険給付がなければ非常に困難な状況になることは容易に想像できます。少子高齢化に伴い、基礎疾患を持つ高齢者の歯科治療が増えてきております。このような状況を背景に、今後の歯科医療政策では、適切な歯科保険診療の充実と歯科医師臨床研修制度や教育内容などを含めた歯科医師養成が重要になります。

先人が築いた歯科医師法と健康保険制度で、歯科補綴を含めた歯科医療の基礎があるからこそ、私たち歯科保険医は国民皆保険を継承し、さらに発展をさせる必要があります。

次号より、日本における歯科医学の発展や歴史と共に、私たちが所属する「保険医協会」がどの地域から始まったのか、その後、どのような歩みにより日本全国に広がっていったのか、少しずつ紹介していきます。

≪参考文献≫

◆「日本の歯科医療制度の礎とこれからの展望」,上條英之(東京歯科大学歯科社会保障学教授),歯科学報

◆「戦後保険医運動の歴史」,保団連,労働旬報社

第54回定期総会で「決議」を承認

54回定期総会で「決議」を承認

決議

今次の歯科の診療報酬改定においては、医療機関の物件費負担の増加を踏まえた歯科初・再診料等の引き上げ、歯科外来物価対応料や歯科技工所ベースアップ支援料の新設、CAD/CAM冠・インレーの大臼歯までの適応拡大と咬合支持の有無などの要件廃止、小児口腔機能管理料および口腔機能管理料の算定要件や対象患者の拡大、麻酔薬剤料の算定対象の拡大、歯科用合着・接着材料の区分変更などの改善が行われた。しかし、20251224日に大臣折衝を経て決定された、2026年度診療報酬の本体は3.09%の引き上げとされたものの、その多くが賃上げ分など使途を限定したものになっており、歯科医療の充実につながる技術料に相当した引き上げ部分は0.31%に過ぎない。物価高の中、これでは歯科医療提供体制の充実は進まない。

さらに追い打ちをかけるように、緊迫する中東情勢を受けた原油価格の高騰が、歯科医療現場に深刻な打撃を与えている。日常診療に不可欠な医療用手袋や滅菌袋、医療用エプロンなどの資材不足が顕著となっており、国の備蓄放出が行われるも、現場が求めるサイズ等のニーズを十分に満たしていない。これら医療資材の枯渇は診療制限に直結し、患者の口腔の健康を根本から脅かすものである。

加えて、本国会で成立した「健康保険法等の一部を改正する法律案」も看過できない。薬剤費に留まらず、検査や処置等の診療行為にも拡大可能な「一部保険外療養」の創設は、患者の自己負担を加速度的に増加させ、受診抑制による疾病の重症化を招く。特に歯科においては、重症化による抜歯やそれに伴う補綴処置の増加を引き起こし、結果として歯科医療費の膨張を招くという悪循環を生むことは明白である。

また、協会は安心安全な歯科医療の提供を脅かす動きに強く反対し、原爆投下80年の節目を超えてなお戦争が続く世界情勢に断固抗議する。

私たちは、国民の生活、歯科医療の充実、およびその前提である平和な社会を脅かす動きを断じて許さず、社会保障の充実を通じて誰もが安心して暮らせる社会を実現するため、以下の要求を表明する。

一.国は、現行の社会保障制度を後退させず、世界の国々が模範とする日本の社会保障制度をさらに充実させること。

一.国は、歯科医療の充実や医療従事者の処遇改善が進むよう、診療報酬を大幅に引き上げること。

一.国は、医療用手袋や滅菌袋、医療用エプロンなど重要な医療資材の安定供給に資する実効性ある対応を行うとともに、物価高騰に対応した緊急の財政措置を図ること。

一.国は、患者の自己負担増と受診抑制を招き、歯科医療を崩壊させる「一部保険外療養」の創設を見直すこと。

一.国は、健康保険証の発行停止を撤回すること。少なくともマイナ保険証の有無にかかわらず資格確認書を一斉発行するよう、各自治体に要求すること。

一.私たち歯科医師は、平和を妨げるすべての動きに反対する。

以上

2026年6月14日

東京歯科保険医協会 第54回定期総会

第54回定期総会/賛成多数6議案承認

第54回定期総会/賛成多数6議案承認

協会は6月14日、千代田区のKKRホテル東京で2026 年度第54回定期総会を開催した。第1部の総会に53人、続く第2部のシンポジウムには72人、その後の懇親会には82人が参加した。

挨拶した早坂美都会長

定期総会の開催にあたり、早坂美都会長は、「近年の物価高騰や人手不足が医院経営に影を落とし、国民の口腔内の健康を守ることが厳しい中で、国会議員要請や国会内集会などを実施し、現場の声を伝えてきた。会員を支え、都民、そして国民がより安心して歯科医療を受けられるよう尽力していく」と挨拶した。
続いて関係団体や議員から寄せられた祝電とメッセージが紹介された後、議長に橋村威慶氏(文京区)、副議長に島倉洋造氏(千代田区)が選出された。議事では① 2025 年度の活動報告、② 2025年度決算報告、③ 2026年度の活動計画案、④2026年度予算案、⑤選挙管理委員、⑥決議―の6議案の全てが賛成多数により承認された。

質疑応答の中では、4名の会員から「診療報酬改定において協会が厚労省に要請した内容を教えてほしい」「各社からさまざまな無料セミナーやサービスの営業を受ける中で、協会はどのように組織拡大に取り組んでいくのか」「集団的個別指導や高点数による個別指導を不安に思う会員が多い。そのような会員の不安を払拭するために、広報をどのように進めていくのか」「集団的個別指導の基準となる平均点数の算出に問題があり、改善するよう要望してほしい」などの質問や意見が出され、早坂会長、加藤開副会長が回答した。
◆故・川戸理事に感謝状/川本理事が退任
3月に逝去した川戸二三江理事(渋谷区)の生前の活動や功績に感謝の意を表し、早坂会長が感謝状を読み上げた。さらに、2019年2月から理事を務めた川本弘氏(足立区)が本総会をもって退任することとなり、感謝状と花束が贈呈された。

定期総会に参加した会員

東京都歯科技工士会・石川功和会長インタビュー/新設の〝歯科技工所ベア支援料〟歯科医院に望むこと

東京都歯科技工士会・石川功和会長インタビュー/新設の〝歯科技工所ベア支援料〟歯科医院に望むこと

2026年度診療報酬改定では、歯科技工士の賃上げを目的とした歯科技工所ベースアップ支援料が新設された。ベースアップ評価料の導入から2年―。ベースアップに関する新たな診療報酬に対し、現場は何を感じているのか―。本紙5月号の東京都歯科衛生士会への取材に続き、今号では東京都歯科技工士会・石川功和会長にお話を伺った。

― 歯科技工所ベースアップ支援料が新設された意義をどのように捉えていますか。
歯科技工所ベースアップ支援料は、単なる加算ではなく、歯科技工士の処遇改善と人材確保を目的とした施策として位置づけられた点に大きな意義があると捉えています。歯科技工士に関する加算が明示されたことも含め、診療報酬の中で歯科技工士の役割や重要性がこれまで以上に明確に示されたことは、大きな前進であると考えています。
さらに、前回、前々回の「骨太の方針」においても歯科技工士に関する記載が盛り込まれたことは、国として歯科技工提供体制の維持や人材確保を重要な課題として認識し始めた表れであり、大変意義深いものと受け止めています。歯科技工士不足や高齢化が進む中、本制度が将来にわたり安定した歯科技工士の確保につながることを期待しております。

― 歯科技工所ベースアップ支援料が新設されたことを受けて、歯科医院に望むことはありますか。
歯科技工所ベースアップ支援料につきましては、単なる技工料金の値上げとしてではなく、将来にわたり良質な歯科医療提供体制を維持するための施策としてご理解いただきたいと考えております。
現在、歯科技工士不足や高齢化が進む中、安定した歯科技工提供体制の確保は歯科医療全体の重要な課題となっています。一方で、現場からは、本支援料の趣旨や配分方法について、歯科医師側にもまだ十分に浸透していないとの声も聞かれております。ぜひ、お付き合いのある歯科技工所から本制度に関する相談や説明があった際には、その趣旨をご理解いただき、お話を聞いていただければ幸いです。

― 東京都内の歯科技工所の状況を踏まえ、歯科医療機関に伝えたいことはありますか。
東京都内においても、歯科技工士の高齢化や人材不足は年々深刻化しており、将来にわたる良質な歯科補綴物の安定供給体制の確保が大きな課題となっています。そのような中で、私たちが製作した補綴物が患者さんの口腔内で良好に機能することは、歯科医療全体の価値を高めるうえでの基本中の基本であると考えています。
それは歯科技工士だけの力で成り立つものではなく、適切な診断・治療計画の立案・形成・印象採得などを担う歯科医師、口腔衛生管理や予防処置、保健指導を担う歯科衛生士、そしてその情報をもとに補綴装置や義歯などを製作する歯科技工士など、それぞれの専門職が連携することで、質の高い歯科医療が実現できます。今後も良質な歯科医療を維持していくため、歯科技工士との連携とご理解をより一層お願いしたいと思っております。
今回のベースアップ支援料の新設をはじめ、歯科技工士に対する支援体制が整備されてきていることは、大変ありがたく心強いことだと感じています。一方で、単に厳しい現状を訴えるだけではなく、今後は歯科技工士という仕事の素晴らしさや魅力、そして人の健康や笑顔を支えるやりがいを広く伝えていくことが重要だと考えています。そのことによって、自ら歯科技工士を目指したいと思う若い世代が一人でも増えていくことを願っております。

第1回メディア懇談会を開催/歯科技工所ベア支援料や歯科材料不足で意見交換

1回メディア懇談会を開催/歯科技工所ベア支援料や歯科材料不足で意見交換

協会は58日、2026年度第1回メディア懇談会を開き、26年度診療報酬改定の内容や、歯科医療をめぐる課題について、坪田有史副会長らが説明。歯科技工士の処遇改善を目的に新設された「歯科技工所ベースアップ支援料」について意見交換を行った。

その中で坪田副会長は、歯科技工料のいわゆる「73問題」に関するメディア側の問いに対して、「保険医療機関と歯科技工所の相互の連携に基づき行うこと」と、留意事項通知に明記されたことを紹介し、「国が一律に決めるのではなく、現場で協議して決める方向になった」と説明した。さらに、同支援料の算定分は、全額を歯科技工士の賃上げに充てる必要があり、協会として積極的な活用を求めており、併せて歯科技工所に対してアンケートを実施したことも説明した。

このほか、局所麻酔薬の算定対象拡大についての問いに対しては、「従来は算定できなかった一部処置で麻酔薬剤料費の請求が可能となった」ことを評価する一方、依然として対象外の処置が残るため、引き続き改善を求めていく方針を示した。その上で、麻酔薬の供給不足にも触れ、「国には安定供給のためにしっかりとした対策を取ってほしい」と訴えた。

さらに、グローブなどの歯科医療材料の不足も話題となり、特にネットを通じて購入している医療機関に影響が出ていると指摘。協会では、「冷静な情報収集と適正な在庫管理」を呼びかけていることを明かした。

東京歯科保険医新聞2026年(令和8年)6月1日号

東京歯科保険医新聞2026年(令和8年)6月1日号

こちらをクリック▶東京歯科保険医新聞2026年(令和8年)6月1日号No.675

【お詫びと訂正】本紙「東京歯科保険医新聞」第675号(6月1日号)の2面記事「2026年6月 歯科用貴金属の改定情報」にて、以下の表記誤りがありました。お詫びして訂正させていただきます。※ホームページでは、訂正済みの紙面を公開しています。

【誤】
金銀パラジウム合金(全部金属冠 大臼歯)の新点数:2,487点
【正】
金銀パラジウム合金(全部金属冠 大臼歯)の新点数:2,482点

【誤】
14カラット金合金(二腕鉤(鋳造鉤) 大臼歯)の新点数:3,100点
【正】
14カラット金合金(二腕鉤(鋳造鉤) 大臼歯)の新点数:3,110点

【1面】
  1.第2回新点数説明会/900名が熱視線 保険請求の留意点解説/口指導講習会も同日開催
  2.健保法等「改正」案は医療現場に何をもたらすか/理事会声明 問題点を指摘
  3.CAD/CAMブリッジ6月1日から保険収載
  4.第54回定期総会開催ご案内
  5.探針

【2面】
  6.開示請求により/2026年度個別指導・新規個別指導の実施計画判明
  7.2026年6月歯科用貴金属の改定情報

【3面】
  8.「健康保険法等改正案」に対し理事会が声明を発表
  9.石油製品の在庫・供給状況で緊急アンケート/医療資材高騰と供給難 診療継続に不安の声
10.会員投稿/「根管治療の点数が低い!」―今次診療報酬改定にあたり思うこと―(伊藤実)
11.「歯科治療の流れがよくわかりました」/未経験スタッフ講習会

【4面】
12.経営・税務相談Q&A No.441/「拒むことはできるのか」テナントオーナーから家賃値上げの話が来た!
13.事前申込お忘れなく!!/賃上げ・物価上昇支援事業
14.第41回保団連医療研究フォーラム
15.会員無料相談デー

【5面】
16.研究会・行事ご案内

【6面】
17.連載 協会探訪 その⑩/その時は、一人で悩まずに!!―医事相談部―
18.IT相談室/「ホームページじまい」を考える②/IT版「退き際の思考」
19.共済部だより

【7面】
20.第1回メディア懇談会/歯科技工所ベア支援料や歯科材料不足で意見交換
21.神田川界隈(理事・高山 史年/豊島区)                                                                                                                                                                                                                                                                
22.「患者提供文書」の取り扱いについて/旧版は6月以降も使用可能
23.通信員便りNo.160
24.5月協会活動日誌
25.理事会だより

【8面】
26.歯科技工士問題検討委員会委員長談話「全ての歯科医院で歯科技工所ベースアップ支援料の届出および算定を!」
27.歯科技工所ベースアップ支援料 協会が緊急調査/9割の歯科技工所「算定希望」 実効性を疑問視する声も
28.新設の“技工所ベア支援料“歯科医院に望むこと/東京都歯科技工士会に聞く(石川功和会長)

【IT相談室】「ホームページじまい」を考える ②:IT版「退き際の思考」

IT相談室】「ホームページじまい」を考える ②:IT版「退き際の思考」

【IT相談室】「ホームページじまい」を考える ②:IT版「退き際の思考」

承継や閉院、また譲渡などに伴い注意しなければいけないIT関連の項目のうち、今回はホームページについての基本事項をご説明します。

基本的には、閉院を前提にご説明しますが、譲渡でも同様となります。これまで問題なく運営できていたホームページでも、スムーズかつ滞りなく閉鎖することは、意外と難しいものです。

◆ホームページの契約形態

例えば「https://www.●●-sika.com」というホームページを公開するには、●●-sika.com」という「ドメイン」と、その中にある文章や画像などのデータ、それを保存する「WEBサーバー」の三つが必要です。WEBサーバーは一般的にレンタルサーバーを利用しています。自院のホームページが公開されていれば、「ドメイン管理会社」と「レンタルサーバー会社」の2カ所と有料で契約していることになります。これらの会社と直接契約している場合もあれば、WEB管理会社などが間に入ることにより、間接的に契約している場合もあります。

◆別ドメインとサブドメインもチェック

歯科医院のホームページのドメインが複数あるケースもあります。求人や矯正、インプラントなどのページを別ドメインにすることがあるほか、分院などがあればドメインが別であることが普通です。サブドメインといって、ドメインを分けて活用する場合もあります。珍しいケースですが、メインのホームページが複数ある医院もあります。過去に契約したが、現在は使っていないドメインが存在することもあるでしょう。

診療を続けているときに、これらのドメインサーバーの全てを把握している先生や、ドメインやWEBサーバーを直接契約している医院は少ないかと思いますが、閉院や譲渡となるとチェックが必要です。管理会社などにリスト作成を依頼してください。

次回はホームページの閉鎖・解約時の注意事項についてご説明します。

連載/協会探訪 その⑩  その時は、一人で悩まずに<医事相談部>/東京歯科保険医協会会長 早坂美都

連載/協会探訪 その⑩ その時は、一人で悩まずに<医事相談部>/東京歯科保険医協会会長 早坂美都

東京歯科保険医協会には「医事相談部」があります。この部署は、協会に蓄積されたデータを基に経験豊富な協会役員と顧問弁護士が、指導・監査や患者さんとのトラブルなどの相談に対応しています。

医事相談部は部会を定期的に開催し、会員の皆さんから寄せられたさまざまな相談内容について最適な解決方法をご提案できるよう、協議・検討しています。

その一方で、「いつから医療従事者が、こんなに大変な思いをする世の中になってしまったのだろう」と、ため息が出ることもしばしばです。

2005年に個人情報保護法が施行されています。現在は、インターネットの普及による情報の氾濫など、社会の変化が大きい時代でもあります。また、医療をサービスと捉える風潮のせいでしょうか、患者さんの権利意識が高まっています。

そのため、患者さんからのカルテ開示請求、過度な要求、言いがかりなどが増加しており、先生一人だけで運営する歯科医院では解決できないような事案も散見されます。

歯科医院側では、まず法律や応招義務の解釈などを理解し、トラブルを起こさないことが必要です。万が一トラブルが発生してしまったら、重大化を防ぐようにすることが重要です。医事相談部では、トラブルを起こさないための説明、トラブルになりやすい状況への対応、トラブル発生時の注意点をまとめた「患者トラブル対応10か条」を作成しています(協会ホームページに掲載しています)。

毎日臨床に携わっている先生方のお力になれればと、医事相談部は常にアンテナを張って必要な情報収集をしています。それだけではなく「東京歯科保険医新聞」や協会ホームページ、デンタルブック、FacebookFAX通信のF-Nexなど、あらゆる媒体を活用し、会員の先生方へ情報提供を行っています。

◆個別指導も相談に応じています

先生方の歯科医院に個別指導通知が届いたら、どのように対応しますか。個別指導および監査は保険医にとって精神的、経済的な圧力となります。個別指導には弁護士の帯同、録音が可能です。協会は、顧問弁護団を結成して対応しています。

その時は、どうぞ一人で悩まずに協会にご連絡ください。協会事務局、協会役員(歯科医師)、弁護士らが、今までの経験をもとに、ご相談に応じさせていただきます。

第3回新点数説明会/在宅医療のポイント説明

3回新点数説明会/在宅医療のポイント説明

協会は527日、なかのZERO大ホールで第3回新点数説明会を開催し、会員ほか379名が参加した。

今次改定の中でも、特に「在宅医療」に焦点を絞った内容で構成し、解説を池川裕子理事(地域医療部長)、症例解説を馬場安彦副会長がそれぞれ担当した。改定された在宅療養支援歯科診療所(歯援診)の施設基準の要件、訪問歯科衛生指導料(訪衛指)の算定人数の制限、新設された「医科連携訪問加算」の施設基準など、在宅医療に関する主な変更点や算定上の留意点について、具体的な症例を交えながら解説した。

質疑応答では、「口腔機能実地指導料と介護保険との給付調整」などについて質問が出され、講師陣が丁寧に回答した。

アンケートには「とても分かりやすく、大変参考になった」などの声が多数寄せられ、好評だった。

 

 

 

 

 

 

◆警視庁担当者が駐車許可 証の申請方法を説明

なお、説明会冒頭には、訪問診療時の車両駐車に関して、駐車許可証の申請方法が変更されたことを受け、警視庁の担当者による説明が行われた。参加者は熱心に耳を傾け、「今まで駐車場所を見つけられず困っていたので、今回の説明を受け、これから駐車方法について検討したい」といった感想が寄せられた。

 ※本説明会の内容は、既にデンタルブック内でオンデマンド配信している。ぜひ、ご覧いただきたい。

連載/協会探訪 その⑨ 歯科保険医の立場から提言<政策委員会>/東京歯科保険医協会会長 早坂美都

連載/協会探訪 その⑨ 歯科保険医の立場から提言<政策委員会>/東京歯科保険医協会会長 早坂美都

東京歯科保険医協会内には、政策委員会という委員会が設けられています。

政策委員会では、社会保障、医療保険および歯科医療などに関する情勢や諸問題について分析し、協会としての見解や方針、政策提言などをまとめています。

長年にわたる政府の医療費抑制策のため、歯科は疲弊した状態が続いています。人件費、歯科材料費、水道光熱費、委託技工料や外注費の高騰に加えテナント料も高騰しています。また、医療DXが急速に進んだことにより、機材導入費用やランニングコスト増も経営を圧迫している原因の一つです。歯科医療機関はこのような厳しい経営環境の中で、歯科医療水準を保ち、スタッフの雇用・定着のため、賃上げにも取り組んでいます。

こうした歯科保険医の置かれている現状を調査・分析し、改善に生かしていくことも政策委員会の重要な活動です。

調査・研究活動

会員に対して、5年ごとに「会員の意識と実態調査」を実施し、東京都内における歯科保険医のリアルな状況を浮き彫りにしています。また、政府の歯科医療政策についての情報も収集・分析しています。過去には、ドイツ・イギリスに医療保険制度視察団を派遣するなどして、歯科医療政策の在り方などを研究しました。

行政への要請

調査および提言にまとめた内容を基に、行政や自治体に要望も行っています。東京都に対しては、毎年、次年度の予算要請を実施しています。

2025年度は、歯科医院のデジタル化に対しての実効性ある支援や、小中学校の養護教諭の方々からの声を基に、食後の歯磨きがきちんとできるようにするため、水道蛇口の増設、子ども医療費や妊婦の歯科健診・治療の無償化などを要望しました。

さらに、都議会各会派のヒアリングにも参加し、歯科医療における問題解決への理解と協力を要請してきました。

談話・提言

重要な課題に対しては、協会の考えなどを政策委員長談話にまとめ、会内外に向け発表しています。また、東京の歯科保険医の立場から、歯科医療政策に関する提言をまとめ、発表もしてきました(「21世紀にふさわしい歯科改革提言<2010年、2019年改定版>」・「医療と介護における歯科に関する提言」<2011年>)。

政策学習会

理事・部員を一堂に会し、歯科医療政策を中心に、さまざまな政策学習会を実施し、問題解決に向けた議論を深め、意思統一を図っています。

なお、提言は協会ホームページからダウンロードできます。ぜひとも、ご一読をいただくとともに、協会の諸活動にご理解・ご協力をいただきますよう、お願いします。

政策委員会の活動はこちら

→  https://www.tokyo-sk.com/aboutus/eachdepartment/department06/

新点数説明会レポート/協会が「生命線」 会場で聞いた〝声〟

新点数説明会レポート/協会が「生命線」 会場で聞いた〝声〟

診療報酬改定の度に行われ、協会の名物行事でもある新点数説明会。第1回新点数説明会は降雨に見舞われたものの、会場には約1,300人もの会員、スタッフらが足を運び、解説に耳を傾けた。今次改定を受けて会員は何を思うのか、新点数説明会に何を望むのか―会場で聞いた。
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◆改定の懸念、医療物資不足への不安…
まず話を聞いたのは、複数の歯科医院を展開する法人で代表を務める立石登氏(調布市開業)。今回

立石登氏(調布市開業)

の診療報酬改定について、厚生労働省のビジョンに沿っているとして「意図は理解できる」と語った。一方、訪問歯科衛生指導料の見直しについては、歯科衛生士一人あたり1日15人までの算定制限が設けられたことで、「訪問診療に真摯に取り組んできた現場にとってはやりづらい」と懸念を示し、「大規模な特別養護老人ホームへ訪問している医療機関には影響が大きい」と指摘した。また、「協会などが意見を出せる公の議論の場が必要」とし、「社会保障費を抑制する流れを感じるが、医療費抑制につながる歯科診療の価値を最も理解しているのは現場だ」と、現場の声がより一層、診療報酬改定に反映されることを求めた。

歯科用麻酔薬や資材の供給不足に危機感を示したのは、櫛山典之氏(八王子市開業)。「不足すれば休診や診療縮小もあり得る。グローブの納品も遅れている」と不安を語った。会員の関心も高いベースアップ評価料についても「不明点が多い。毎年春には昇給はしているが…」とし、施設基準の届出には至っていないという。さらに、「全体的に算定基準が複雑化している」とし、「基本点数を軸に物価に応じて引き上げるなど、シンプルな仕組みにしてほしい」と訴えた。
◆「新点数説明会は分かりやすい」長年参加の会員も

熊谷秀彦氏(練馬区開業)

熊谷秀彦氏(練馬区開業)は、「新点数説明会は分かりやすく、感謝している」と長年足を運んでいるという。一方で「分かりやすい診療報酬改定にしてほしい」と複雑化する改定に言及した。また、歯科医療におけるデジタル化の進展に「ついていくのが大変」とし、「協会が生命線。手取り足取り教えてもらっている」と続けた。

 

 

 

 

伊藤実氏(足立区開業)

改定率が実質0.31%に「厳しい」と評価したのは、伊藤実氏(足立区開業)。毎月のように材料費、消耗品費が値上がりし中東情勢も相まって「このペースでは利益が出ない。さらに自費を増やさざるを得ない」「根管治療の点数も低すぎる」と訴えた。その上で「口腔の健康が、健康寿命や全身疾患に大きく関与していることは多くの論文で示されているはず」と歯科医療自体の正当な評価を求めた。
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同じ歯科医師でありながら、さまざまな背景を持つ会員が集った新点数説明会。6月1日の診療報酬改定施行までに第2回(5月21日/木)、第3回(5月27日/水)と続く。新たな診療報酬の理解を深めるべく、ぜひ足を運んでいきたい。

東京都歯科衛生士会・藤山美里会長インタビュー/ベア評価料導入後、 処遇改善の実感は?

 ベースアップ評価料は、2026年度診療報酬改定で見直しが行われ、さらに歯科技工士の賃上げを目的とした歯科技工所ベースアップ支援料が新設された。これらの診療報酬において、処遇改善の“対象”となる医療従事者は現場で何を感じているのか―東京都歯科衛生士会、東京都歯科技工士会に取材した。今号では東京都歯科衛生士会の藤山美里会長にお話を伺った(東京都歯科技工士会の取材記事は本紙6月号掲載予定)。

Q.ベースアップ評価料が導入されて以降、現場は処遇改善を実感していますか?
ベースアップ評価料に関して、本会では2025年初頭に歯科衛生士を対象としたアンケート結果*を公表しました。結果からは「現場で処遇改善を実感している」とは言い切れず、むしろ実感できていない方が多いことが明確になりました。ただし、満足している人も一定数いるという点も事実で、現場の受け止め方は二極化しています。また、そもそも制度を知らない歯科衛生士もおり、制度は動いていますが、現場の体感としてはアンケート実施時点では届いていないと考えます。
なお、本会としては、毎年「診療報酬研修会」を開催しており、歯科衛生士が自身の関わる保険点数とその流れを正しく理解するよう尽力しています。

Q.ベースアップ評価料の届出、未届出は、歯科衛生士が就職先の歯科医院を選ぶ際のポイントになり得るものでしょうか。
届出をされている医院は「制度を理解し、スタッフに還元しようとする姿勢がある」と考えられ、届出状況は、就職先を選ぶ際の判断材料になり得ますが、制度自体を理解していない(知らない)歯科衛生士もいるので、全てではありません。また、届出の有無だけでなく、給与への反映の透明性と説明を求める方もいます。
ベースアップ評価料は、私たち医療スタッフの処遇改善が社会的に必要だと認められた証拠だと考えます。スタッフとして、より良い職場づくりを院長先生方と一緒に考えるきっかけにしたいです。また、算定されない背景には、申請手続きが複雑であることが一因であると伺っております。申請の流れをより簡素化できるよう、要望書提出なども院長先生方と考えたいと思います。

Q.26年度改定では、口腔機能実地指導料など、歯科衛生士の診療の補助業務が拡充、評価されましたが、貴会ではどのように受け止めていますか。
26年度改定で口腔機能実地指導料など、歯科衛生士が日々取り組んでいる専門的な指導が制度として明確に位置づけられ業務が評価されたことは、大きな励みです。
また、職能団体主催の研修会が施設基準研修として認められたことも意義深い前進です。この流れを会員拡大にもつなげ、より多くの歯科衛生士が学び続けられる環境づくりに取り組んでいきたいと考えています。

Q.歯科衛生士不足は喫緊の課題ですが、歯科衛生士の視点で〝働きやすい、長続きする就労環境〟とはどのようなものでしょうか。
1)適正な評価と処遇
基本給の底上げや、ベースアップ評価料の適切な反映など、専門職としての責任と負担に見合った処遇が確保されていることが、現場の歯科衛生士から求められています。
2)人員配置と働き方
適切なスタッフの人員配置、休暇の取りやすさ、時間外労働の削減など、持続可能な働き方ができる体制が求められています。本会では復職支援・離職防止研修会や職業紹介サイト(無料)を運営し、人材確保に尽力しています。
3)成長につながる要因
学びを支援する制度、教育に前向きな人、専門職として尊重される関係、専門性を発揮できる業務などが整備されている環境は、離職防止に大きく関係します。
卒業後も継続的に学び、専門知識・技術を高めるための研修・認定制度である日本歯科衛生士会生涯研修制度や主催研修会などで本会も支援しています。
*=「処遇改善に関する緊急アンケート」/実施期間 24年11月10日~12月23日、回答総数585)

東京歯科保険医新聞2026年(令和8年)5月1日号

東京歯科保険医新聞2026年(令和8年)5月1日号

こちらをクリック▶東京歯科保険医新聞2026年(令和8年)5月1日号No.674

【1面】
1.第1回新点数説明会/新点数説明会に1,300名超 多岐にわたる変更点を解説
2.診療行為も「保険除外」に? OTC類似薬めぐる法改正
3.第54回定期総会開催ご案内
4.2026年度診療報酬改定新点数説明会ご案内
5.探針

【2面】
6. 第3回新点数説明会で警視庁担当が説明へ/駐車許可証 4月から運用変更
7. 社保・学術部長談話「歯科医療提供体制を維持するため、診療報酬本体の抜本的引き上げを」
8.OTC類似薬の国会審議を注視/歯科にも深く静かに影響 署名へのご協力を
9.2026年6月版「歯科保険診療の研究」/発送は6月末頃
10.「2026年改定の要点と解説」正誤表随時更新中/確認してご利用ください

【3面】
11.2026年度診療報酬改定情報/疑義解釈 6月1日施行

【4面】
12.経営・税務相談Q&A No.440/新人採用 試用期間中の注意点
13.医療機関等における賃上げ・物価上昇支援事業について
14. 理事会だより
15. 4月協会活動日誌
16.会員無料相談デー

【5面】
17.研究会・行事ご案内

【6面】
18.連載 協会探訪 その⑨/歯科保険医の立場から提言―政策委員会―
19.医療資材/供給不安も冷静な対応を
20.共済各制度の支給実績
21.共済制度キャンペーン

【7面】
22.新点数説明会レポート/協会が「生命線」会場で聞いた〝声〟                                                                                                                                                                                                                                                                
23.神田川界隈(副会長・坪田有史/文京区)

【8面】
24.26年度診療報酬改定新ベースアップ評価料のポイント②
25.ベア評価料導入後、処遇改善の実感は?/東京都歯科衛生士会に聞く(藤山美里会長)

【9・10面】
26.共済春募集キャンペーンチラシ(日常が止まる瞬間、休業保障で備える)

東京歯科保険医新聞2026年(令和8年)4月1日号

東京歯科保険医新聞2026年(令和8年)4月1日号

こちらをクリック東京歯科保険医新聞2026年(令和8年)4月1日号No.673

【1面】
 1.診療報酬改定を官報告示/賃上げ対応と機能評価の再構築進む
 2.患者負担増 歯科にも打撃/中止求めるWEB署名にご協力を
 3.会員拡大月間/お知り合いの先生をぜひ、ご紹介ください(組織部長 福島崇)
 4.第54回定期総会開催のご案内
5.2026年度 診療報酬改定新点数説明会
 6.探針

【2・3面】
 7.2026年度診療報酬改定ポイントの解説

【4面】
 8.7月末まで延長 保険証での資格確認/上野厚労相 さらなる延長は否定
 9.厚生労働省 児童や生徒の資格確認方法を整理
10.歯科衛生士の業務に〝特定行為〟を検討
11.2025年度 医療機関等における賃上げ・物価上昇支援事業について
12.会員無料相談デー

【5面】
13.研究会・行事ご案内
14.2026年度診療報酬改定新点数説明会ご案内
15.経営・税務相談Q&A No.439/サイバーセキュリティ対策をめぐる業者トラブルに注意
16.書籍/保険医の経営と税務 2026年版/会員は1冊無料!2026年最新の税務対応版を発行!
17.会員優待サービス

【6面】
18.2026年度診療報酬改定新点数説明会

【7面】
19.連載 協会探訪 その⑧/機関紙「東京歯科保険医新聞」とホームページの編集・管理など担当―広報・ホームページ部―
20.ベア評価料届出が条件の給付金「政策誘導では」/メディア懇談会
21.〝う蝕のある子〟過去最少に/学校保健統計調査

【8面】
22.遊歩道 第2回/歯初診の施設基準に新たな研修項目が追加される
23.「健康保険法等の一部を改正する法律案」は問題あり
24.第119回歯科医師国家試験合格者発表/合格率が再び60%台に

【9面】
25.症例研究「口腔機能発達不全症と小児口腔機能管理料」

【10面】
26.国会議員要請を実施/麻酔薬供給や訪問診療の課題解決を訴え
27.依然混乱 トラブルは解消されず/オン資訴訟6月結審へ
28.医療安全講習会/サイバーセキュリティ対策の実践 悪徳業者への具体的対応も解説
29.『厚労省通知』を”現場視点”で読み解く/「要点と解説」1冊進呈 追加希望者への販売も
30.春の共済募集キャンペーン/グループ生命保険配当金のお知らせ

【11面】
31.IT相談室/「ホームページじまい」を考える①/IT版「退き際の思考」
32.神田川界隈(理事・橋本健一/東村山市)
33.通信員便り №159
34.理事会だより
35.3月協会活動日誌
36.訃報

【12面】
37.新ベースアップ評価料のポイント
38.ベースアップ評価料について考える/小林顕(板橋区開業)

【IT相談室】「ホームページじまい」を考える ①:IT版「退き際の思考」

【IT相談室】「ホームページじまい」を考える ①:IT版「退き際の思考」

コンビニより多いと言われた歯科医院数は2017年から、歯科医師数も22年から、全国的にはそれぞれ減少に転じました。歯科医師の年齢構成は5060代が多く、これからも歯科医師の高齢化は進んでいくと考えられます。それは、閉院する歯科医院が増えていくことを意味します。多くの歯科医院がホームページやSNSを活用する現代において、IT関連の〝退き際〞も頭に入れておく必要があるでしょう。

◆まずはリストを作ろう

さて、貴院にはどれだけのIT関連のアカウントや契約があるでしょうか。「ホームページじまい」の第一歩は、リスト作成からです。この時に注意したいのが、最初から完全なリストを作ろうとしないことです。

後から後から必要な項目が出てくる可能性があるため、まず手始めに思いつく範囲で作成してみましょう。契約しているホームページ管理会社やコンサルティング会社に問い合わせる方法もあります。

◆リストの項目

IT関連サービスとして、以下のような項目が考えられます。

・ホームページ

・メール

・チャット関連

・各種SNS

・予約システム

・院内システム

・その他関連サービス

有料サービスはもちろん、無料であっても放置することは、良くありません。今後使わないのであれば、解約すべきです。

これまでに弊社が手がけた経験を踏まえ、継承や閉院時のIT関連への対処について、数回にわたりご説明します。

依然混乱 トラブルは解消されず/オン資訴訟6月結審へ

依然混乱 トラブルは解消されず/オン資訴訟6月結審へ

オンライン資格確認システムの導入義務化をめぐる訴訟の控訴審が続く。2月25日に東京高等裁判所101号法廷(三木素子裁判長)で行われた第2回口頭弁論では、原告側が改めて義務化の問題点を指摘した。そして、第3回口頭弁論が6月10日に開かれることが決まり、同日に結審する見通しとなった。
◆実質的な反論なし
第2回口頭弁論にあたり、原告側は全国保険医団体連合会が実施したマイナ保険証のトラブル調査結果のほか、医療機関の負担増加や混乱を指摘するマスコミ各社の報道記事を証拠として提出し、これまでの主張を補充。マイナ保険証への一本化見直しを繰り返し提言する新聞社の報道にも触れ、一本化の問題点を指摘した。
一審判決はトラブルの存在は認めつつ、その解消に向けた取り組みが講じられ、今後改善していくとして原告側の主張を退けた。しかし、原告側は実際にはトラブルの解決には至っておらず、医療機関が今なお混乱していることを改めて主張した。
また、原告弁護団からは控訴審において被告(国)側から実質的な反論がないことが紹介された。喜田村洋一弁護団長は、「反論の余地がないことを示している。論理的には我々が圧倒的に正しく、必ず勝つと信じている」と語った。
この日の口頭弁論には、原告団16名が集まり、協会の早坂美都会長、原告団副団長の坪田有史副会長も参加した。次回期日は、6月10日(水)午前11時30分から東京高裁で行われる。

第119回歯科医師国家試験合格者発表/合格率が再び60%台に

第119回歯科医師国家試験合格者発表/合格率が再び60%台に


厚生労働省は3月14日、第119回歯科医師国家試験(1月31日・2月1日の両日実施)の合格者を発表した。
◆新たな歯科医師1,757人に
それによると、受験者数は2,837人で合格者は1,757人。合格率は61.9 %で、前回の70.3%と比べると8.4ポイント減となった。前回は高水準であったが、今回は再び60%台前半に低下し、近年の水準に戻った形となっている。これまでの合格率の推移を踏まえると、受験者にとってはやや厳しい結果となったといえよう
◆新卒者の受験状況
次に、新卒者をみると、受験した1,849人のうち1,482人が合格し、合格率は80.2%となった。既卒者を含めた全体の合格率が61.9%であることからも、新卒者の合格率が高い傾向は例年通りである。
◆男女別合格者数
一方、近年注目されている男女別合格者数を見ると、男性952名、女性805名となり、合格者に占める割合でみると男性が54.2%、女性が45.8%となっている。
◆合格基準について
なお、歯科医師国家試験の合格基準については、第116回から新たな合格基準が採用されている。第119回歯科医師国家試験の合格基準は、一般問題(必修問題を含む)を1問1点、臨床実地問題を1問3点とし、あとは以下の通りで、領域A・B、および必修問題の3つで得点をクリアすれば合格となる。
⑴領域A(総論)67点以上/ 99点
⑵領域B(各論)235点以上/352点
⑶必修問題:  62点以上/ 77点
                                                                                            ※ただし、必修問題の一部を採点から除外された受験者にあっては、必修問題の得点につい
て総点数の80 %以上。

〝う蝕のある子〟過去最少に/学校保健統計調査

〝う蝕のある子〟過去最少に/学校保健統計調査

幼稚園、小学校、中学校、高等学校の幼児、児童、生徒においてう蝕がある子どもの割合が過去最少であることが、2025年度学校保健統計調査により明らかになった。
◆う歯の者の割合が全学校種で過去最小
この調査は、文部科学省が毎年実施しており、学校における幼児、児童、生徒の発育と健康状態を明らかにすることを目的として、48年度から毎年実施されている。今回の調査は25年4月から6月にかけて、5~17歳までの幼児、児童、生徒を対象に行われた。
それによると、う歯がある子どもの割合は小学校、高等学校で4割、中学校で3割、幼稚園で2割を下回り、いずれも過去最小となった。これまでの推移をみると、75年頃には各世代ともに9割以上の子どもにう蝕があったが、平成に入って以降は減少を続けている。
◆口腔の状態は二極化
協会が行った学校歯科治療調査でも、子どものう蝕の減少傾向は明らかである。23年に行った調査では、歯科検診において「要受診」となった子どもや、口腔内が崩壊状態であると考えられる子どもが過去の同調査と比較して減少していた。一方で、窓口負担金の有無が子どもの口腔状態に影響を及ぼしている可能性があることも同調査から見えてきている。子どもの口腔の状態について、養護教諭からは「口腔内の状態が二極化している」との声が寄せられるなど、依然として課題は残されている。

連載/遊歩道 第2回 「歯初診の施設基準に新たな研修項目が追加される」/東京歯科保険医協会副会長 坪田 有史

連載/遊歩道 第2回 「歯初診の施設基準に新たな研修項目が追加される」/東京歯科保険医協会副会長 坪田 有史

6月施行に向けて、2026年度歯科診療報酬改定(以下、改定)は、1月に個別改定項目の公表、2月に答申、3月に官報告示・関連通知の発出、4月改定と各ステップが着々と進み、その都度、協会は、会員に適時メールニュース、本紙などで情報を発信してきました。そして4月10日(金)に「文京シビックセンター」で第1回新点数説明会を開催します。今次改定の内容を分かりやすく解説しますので、ご参加のほどよろしくお願い申し上げます。
続いて第2回新点数説明会は、6月施行の直前となる5月21日(木)に保険請求時の注意点を中心に「なかのZEROホール」で、さらに5月27日(木)には在宅医療を中心に解説する第3回新点数説明会を同じく「なかのZEROホール」で開催します。

◆初・再診料の引き上げと「歯初診」届出の影響
今次改定は、臨床現場の不合理の多くが是正された改定であると私は評価しています。しかし、歯周病安定期治療(SPT)と歯周病重症化予防治療(P重防)が整理・統合されて歯周病継続支援治療になること、有床義歯で義管と歯リハ1との同日算定、歯科衛生士ならびに歯科技工士への評価、ベースアップ評価料の変更など、保険診療を行う上で、理解が必要な変更点が多くあります。今回、初診料と再診料の点数アップと歯科初診料注1の施設基準(以下、「歯初診」)の研修要件の追加について解説します。今次改定において、初診料と再診料は、「歯初診」の届出を行っていれば改定前の初診料267点が、6月の改定後には5点増点の272点に、再診料58点が1点増点の59点なります。「歯初診」が未届の場合、改定前の初診料240点が、6月からは5点増点の245点に、再診料44点が1点増点の45点になります。これら初・再診料の点数引き上げの理由は、物価高騰による医療機関の物件費増加への対応とされています。表に12年からの歯科(「歯初診」届出医療機関)と医科の初・再診料の変遷を示します。歯科と医科の基本診療料の差は、12年時は初診料52点の差だったのが今次改定で19点、再診料27点の差が今次改定で17点と少しずつですが、縮まっているのが分かります。
なお、「歯初診」の届出医療機関と未届の医療機関で初・再診料に小さくない点数の差が設定されたのは、18年度改定でした。なお当時、半年間の経過措置が設けられたため、18年10月1日から新たな点数で初・再診料の算定となりました。したがって、それ以前の多くの医療機関は、この経過措置の半年間で常勤歯科医師の院内感染防止対策(22年改定時に追加:標準予防策および新興感染症に対する対策)に関する研修を受講、届出を行い、その後に毎年行う定例報告(当時、7月報告)で研修名や受講年月日などを記載して、関東信越厚生局へ報告してきました。研修は4年に1回以上の受講と定められていますから、22年に2回目の研修を受講された会員が多いと推測されます。したがって、今年26年は多くの会員が3回目の研修を受講する必要があります。なお、25年に行った8月報告(24年改定より7月から8月に変更)は、今次改定で添付書類の省略などの簡素化を理由に廃止となりました。したがって、定例報告の必要はなくなりますが、4年に1回以上の研修の受講は、引き続き必要です。

◆研修項目追加の背景と今後の対応

今次改定で「歯初診」の研修の項目に薬物耐性に関する「抗菌薬の適正使用」が追加されました。世界中で話題になっている薬物耐性菌による死亡者数、さらに薬物耐性菌が関連した死亡者数の推計数はとても大きな問題といえます。我が国の歯科医療の現場で、抗菌薬が適正に使用されているとはいえない現状に対して、26年1月16日に厚生労働省から「抗微生物薬適正使用の手引き」第4版として歯科編が発行されました。このことが今次改定での「歯初診」の研修項目の追加の契機となったと推測されます。ぜひ、第4版・歯科編をご覧になり、直近の情報から歯科におけるAMR(薬剤耐性)対策への理解を深めていただきたいです。そのうえで、抗菌薬の不適正使用を是正し、すべての歯科医療従事者が薬物耐性菌の発生リスクの低減に努めることが重要であり、その取り組みこそが、未来の医療を守るための責務であると考えます。なお、新たに研修を受講される方は、協会で開催する26年度院内感染防止対策講習会(歯初診)をオンライン(Zoom)にて受講いただけるよう準備中です。講習会では「抗菌薬の適正使用」についても触れています。詳細が決定次第、新聞や協会ホームページでお知らせします。ぜひご利用ください。

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連載/協会探訪 その⑧「機関紙 「東京歯科保険医新聞」とホームページの編集・管理など担当」<広報・ホームページ部>/東京歯科保険医協会会長 早坂 美都

連載/協会探訪 その⑧「機関紙 「東京歯科保険医新聞」とホームページの編集・管理など担当」<広報・ホームページ部>/東京歯科保険医協会会長 早坂 美都

この機関紙をお手にとって読んでくださっている先生、ありがとうございます。

東京歯科保険医協会では、機関紙を全国の歯科大学、国会議員や行政機関にも広く配布しているほか、年に3回は協会の活動を知っていただき、歯科に関する情報を提供することを目的として、当協会会員の先生以外の東京都内の歯科医師の方々にもお届けしています。協会の活動を知っていただくためと、会員の先生以外の方々に情報を提供することが目的となっております。今回は、機関紙やホームページの編集などをはじめ、広報活動全般を担当している広報・ホームページ部を紹介します

◆紙からデジタルへ―広報活動の広がり

かく言う私も、2017年~25年まで広報・ホームページ部長を務めておりましたが、現在では機関紙「東京歯科保険医新聞」だけではなく、ホームページやSNSなども活用して、協会活動の周知、歯科医療関連情勢の報道、会員同士の交流を行っています。これも時代の流れと感じますが、協会設立当時は月1回の機関紙のみの発行でした。

デジタル化の流れを念頭に、毎月中旬過ぎを目安に、協会ホームページに機関紙全紙面を公開しています。会員以外の方にも読んでいただけるので、好評です。紙媒体がオールドメディアという言葉に表現されることもありますが、紙面を手に取りページをめくる作業によって、より内容が理解しやすく頭に入りやすいというお声もいただいています。実際に写真などは、紙媒体とパソコンやスマホの液晶画面では微妙に色合いが違ってみえることがあります。画面をスクロールして読む、もしくは紙をめくって読む…どのような形がより良く会員に伝わるか、広報・ホームページ部では引き続き検討を続けていかなければなりません。

東京歯科保険医新聞の前身である「東京歯科保険医ニュース」第1号が発刊されたのは73(昭和48)年311日です。設立総会のおよそ40日前です。当時はB4判の紙面裏表の2ページ建て(写真参照)でした。その後、752月の第15号からB54ページ建ての冊子形式となり、状況に応じてページ数を増やしています。

80年1月号から名称を「東京歯科保険医新聞」と改め、第三種郵便物の認可を取り、併せてタブロイド判になりました。東京都知事選挙特集として発行した99320日臨時号からDTP(Desk Top Publishing/卓上出版)編集が始まり、紙面も変形タブロイド判(現在の大きさ)になり、今日に至っています。

東京歯科保険医新聞は、「新聞」という名前がついていますが、東京歯科保険医協会の「機関紙」です。

創刊以来、歯科保険医の権利を守り、都民の歯科保健医療を守るためにさまざまな記事を掲載してきました。総会をはじめ設立40周年企画、50周年企画、歯科保険医学会、海外歯科医療視察、歯と健康フォーラムなどの行事の報道。「質の低下と給付の低下はご免運動」「児・産・歯運動」「自主質管理運動」の呼びかけ、東日本大震災での歯科医療支援などの会員への参加呼びかけ。ポリサルホン凍結、かかりつけ歯科医初診料「No」、保険でよい入れ歯を、診療報酬や反核平和問題などに関する協会の考えの表明。最近では、歯科医師の引退に焦点を当てた連載「退き際の思考 歯科医師をやめる」など、実にさまざまな記事を掲載し、会員に伝えてきました。

この「東京歯科保険医新聞」の発行に責任を持ち、管理をしているのが広報・ホームページ部です。紙面用の原稿は役員や各部部員、さらに協会事務局員が分担して作成しています。

01年4月にはホームページを開設しその管理・運営にも責任を持っています。

◆メディア懇談会も運営

協会では機関紙発行やSNS活用のほか、歯科医療関連メディアとの交流促進のため083月にメディア懇談会をスタートさせ26313日の開催で通算112回目を迎えました。メディア懇談会の開催も広報・ホームページ部会が所管しています。より良い医療を実現するためには、国民の理解と協力が不可欠です。協会からメディアに向け、メディアを通じて国民に向け、歯科医療が直面する問題と解決の方向の議論、それに関する協会の主張、活動などについて発信し、広く日本の歯科医療界の実情の理解を求める活動を行っています。

ベア評価料届出が条件の給付金 「政策誘導では」/メディア懇談会

ベア評価料届出が条件の給付金 「政策誘導では」/メディア懇談会

協会は3月13日、第6回メディア懇談会を開催し、2026年度診療報酬改定の内容を中心に意見交換を行った。本橋昌宏副会長が担当し、広報・ホームページ部長の小林顕理事が進行を務めた。診療報酬改定の議題では、改定率が全体で3.09%とされるが、歯科医療機関の収入に直接つながる部分はわずかに0.31%にとどまると説明された。協会が求めてきた不合理な点の是正が一部進んだことは評価する一方、この水準では経営改善には不十分との認識を示した。
◆ベースアップ評価料に疑問の声
その中で、議論の中心となったのは、医療従事者の賃上げを目的としたベースアップ評価料である。都内の歯科医療機関における届出率は26年1月時点で28.18%に留まっている。協会側は、診療報酬点数は本来、医療行為に対する対価であるとし、賃上げを目的とした点数は制度の原則から外れていると指摘した。参加者からは、施設基準を届け出る際の様式について質問があり、その手続きの煩雑さに話題が及んだ。
さらに、診療所等賃上げ支援事業の給付条件に、ベースアップ評価料の届出が含まれている点について、「政策誘導的な仕組みではないか」との意見も出た。
◆インフレ下での診療報酬のあり方
参加者からは、インフレが続く中での今次改定では経営改善が難しいとの指摘もあった。「公定価格である診療報酬だけが物価上昇に追いついていない」との意見や、「医療機関も物価高の影響を受けている」との声が上がった。協会は、基本診療料の引き上げによって歯科医療機関の経営基盤を強化することが必要との考えを示し、今後も制度改善を求めていくとした。
ほか、衆議院選(2月8日)に向けて実施した政党アンケートの結果、マイナ保険証問題などを議題に懇談。メディア3社4名が参加した。

東京歯科保険医新聞2026年(令和8年)3月1日号

東京歯科保険医新聞2026年(令和8年)3月1日号

こちらをクリック▶東京歯科保険医新聞2026年(令和8年)3月1日号No.672

【1面】
 1.2026年度歯科診療報酬改定/大幅な見直し/改定項目が多岐にわたるも問題点は依然解決せず
 2.理事会声明「診療報酬改定率3.09は見せかけの財源 歯科診療現場を改善するための改定には程遠い」
 3.オン資訴訟控訴審 6月結審へ/医療機関の混乱 改めて訴える
 4.4月からの資格確認/マイナ保険証・資格確認書でどう対応したら良い?
 5.探針
 6.ニュースビュー
 
【2・3面】
 7.2026年度診療報酬改定 主なポイント

【4面】
 8.2026年度改定の個別改定項目を議論/理事・部員政策学習会を開催
 9.新しい助成金案内/2025年度医療機関等における賃上げ・物価上昇支援事業について
10.2026年3月/歯科用貴金属の随時改定情報

【5面】
11.研究会・行事ご案内
12.2026年度診療報酬改定新点数説明会ご案内
13.経営・税務相談Q&A No.438/新規採用に向けての2つの注意点~労働条件通知書の準備、無料求人広告勧誘~
14.書籍/保険医の経営と税務 2026年版/会員は1冊無料!2026年最新の税務対応版を発行!
15.会員無料相談デー

【6面】
16.連載 協会探訪 その⑦/~経営に関する各種相談にお答えするとともに、経営の向上をサポートする~経営管理部
17.確定申告相談会を実施/顧問税理士が一人ひとりに対応
18.書籍「医院経営と雇用管理 2025年版」/会員1人につき1冊無料
19.理事会だより/2025年度第13回
20.2月協会活動日誌
21.会員優待サービス
22.共済制度春募集PR

【7面】
23.IT相談室/再考 これからのSNSと歯科医院②―事例:院内指示メール装うフィッシングメール―
24.神田川界隈「歯科医療の来し方、そしてこれからの協会」(監事・西田紘一/八王子市)
25.院内感染防止対策講習会を開催/初診料の「注1」に規定する施設基準に対応
26.通信員だよりNo.158

【8面】
27.OTC類似薬の「保険外し」/患者負担の大幅引き上げ/ロキソニン・ブルフェンなど日常診療にも影響か
28.第38回東京反核医師の会総会・記念講演/「被ばく者の声を未来へ」
29.協会アンケート/訪問診療しない原因浮き彫り 訪問車両の駐車問題も浮上
30.貴金属高騰で歯科医療機関経営に影/「Nスタ」が早坂会長を取材

【9面】
31.2026年度診療報酬改定 新点数説明会

【10面】
32.春の共済募集キャンペーン

第119回歯科医師国家試験合格者発表/合格率が再び60%台に

119回歯科医師国家試験合格者発表/合格率が再び60%台に

厚生労働省は314日、第119回歯科医師国家試験(131日・2月1日の両日実施)の合格者を発表した。

新たな歯科医師1,757人に

それによると、受験者数は2,837人で合格者は1,757人。合格率は61.9 %で、前回の70.3%と比べると8.4ポイント減となった。前回は高水準であったが、今回は再び60%台前半に低下し、近年の水準に戻った形となっている。これまでの合格率の推移を踏まえると、受験者にとってはやや厳しい結果となったといえよう

新卒者の受験状況

次に、新卒者をみると、受験した1,849人のうち1,482人が合格し、合格率は80.2%となった。既卒者を含めた全体の合格率が61.9%であることからも、新卒者の合格率が高い傾向は例年通りである。

男女別合格者数

一方、近年注目されている男女別合格者数を見ると、男性952名、女性805名となり、合格者に占める割合でみると男性が54.2%、女性が45.8%となっている。

合格基準について

なお、歯科医師国家試験の合格基準については、第116回から新たな合格基準が採用されている。第119回歯科医師国家試験の合格基準は、一般問題(必修問題を含む)を1問1点、臨床実地問題を13点とし、あとは以下の通りで、領域A・B、および必修問題の3つで得点をクリアすれば合格となる。

⑴領域A(総論)67点以上/99

⑵領域B(各論)235点以上/352

⑶必修問題: 62 点以上/77

                                                                                            ※ただし、必修問題の一部を採点から除外された受験者にあっては、必修問題の得点につい      

て総点数の80 %以上。

第38回 東京反核医師の会総会・記念講演/「被ばく者の声を未来へ」

第38回 東京反核医師の会総会・記念講演/「被ばく者の声を未来へ」

1月31日、東京反核医師の会は第38回総会・記念講演を東京保険医協会セミナールームで開催し、代表委員の矢野正明氏(当協会理事)が参加した。

冒頭、東友会の家島昌志代表理事が挨拶に立ち、東京反核医師の会が被ばく者や被爆二世の健康保持・相談事業に協力していることへの謝辞を述べると共に、「被爆体験の継承に共に取り組んでいこう」と呼びかけた。

続く議事では、2025年度の活動報告、決算案が承認された。報告では、憲法大集会や原水爆禁止世界大会への参加のほか、米国のイラン核施設攻撃、イスラエルによるガザ攻撃に対する抗議声明などが挙げられた。また、26年度活動計画案として、広島での原水爆禁止世界大会や全国反核医師のつどいへの代表派遣などが提案され、全て満場一致で承認された。

◆斉藤とも子氏記念講演

総会後、「被ばく者の声を未来に伝えるために」と題し、俳優で社会福祉士の斉藤とも子氏による記念講演が行われた。

斉藤氏はその中で、12歳で俳優デビューしたものの、役柄と自己の境遇との乖離に悩み、33歳で引退を考え、その際「人の役に立ちたい」と社会福祉士を目指して大学へ進学。同時期に井上ひさし氏原作の舞台『父と暮せば』の主役への依頼を受けたことが、広島を訪れる契機となったと語った。そして、現地で被爆者と交流を深める中で、原爆に関する凄惨な体験談を聞き、「被爆者の苦しみに比べれば、自分の悩みはちっぽけなもの」と衝撃を受け、ここが被爆者に寄り添う活動を始める原点になったとした。さらに、長年被爆者医療に携わった故肥田舜太郎医師のアドバイスに基づく、福島第一原発事故後の被災者支援、現在も続く裁判の支援活動に触れた。発災当時小学生で現在は25歳となった女性の訴状を読み上げ、会場全体が深い沈黙に包まれた。

最後に、被ばくの記憶を風化させず、次世代へ語り継ぐことの重要性を強調し、講演を締めくくった。

講演動画はオンデマンド配信中です。ぜひご覧いただきたい。

【IT相談室】再考 これからのSNSと歯科医院②~事例:院内指示メール装うフィッシングメール~

IT相談室】再考 これからのSNSと歯科医院②~事例:院内指示メール装うフィッシングメール~

【IT相談室】再考 これからのSNSと歯科医院②~事例:院内指示メール装うフィッシングメール~

◆手法としては古典的

事 例 :「社内管理および連絡体制の整備のため、『社員連絡先一覧』の整理・提出を必須対応事項といたします。必ず返信メールにて提出してください。

  代表取締役 XXX

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

このようなメールが多数送られてきて困っている、とのご相談を数多く受けております。

類似の事例は、かなり前から確認されており、「フィッシング」という分類になります。相手にアクションを起こさせて、メールアドレスやIDとパスワードなどを入力させるという古典的なタイプの詐欺です。

宅配便の未着や料金の未払いを装って、メールに記載されたリンク先でIDとパスワードを入力させるのが、典型的な手口です。相手から必要な諸情報を巧みに「釣り上げる」ことから〝フィッシング〟と呼ばれます。

◆危険な新しい手口

今回、例示したメールで新たな手口といえるのは、メール内に実際に在籍している代表取締役の氏名が公開されており、送信先によって別の役員名や職員名に変更されていた点です。

医院のホームページには、院長やスタッフの名前が掲載されているケースが多く、スタッフの中にはSNSなどで勤務先などを公開している方もいると思われます。公開情報を悪用し、さらに不特定多数に同じ発信者名・内容を送るのではなく、送付先によりそれらを変えている点が特徴です。

◆届いたメールの真偽を判別する方法

事例のようなメールの真偽を判別するには、返信先メールアドレスが既知のメールアドレスかを確認します。メールの返信で情報をフィッシングする手法の弱点は、返信先(Reply-to)のメールアドレスを偽装できないことです。

なお、最も単純確実に真偽をチェックするには、メール内に記載されているスタッフ本人に直接確認するのが良いでしょう。

残念ながら、詐欺メールの受信自体を完全に防ぐのは困難です。確実な対策を行い、冷静に対処していただければと思います。

連載/協会探訪 その⑦ 「経営に関する各種相談にお答えするとともに、経営の向上をサポートする」<経営管理部>/東京歯科保険医協会会長 早坂 美都

連載/協会探訪 その⑦ 「経営に関する各種相談にお答えするとともに、経営の向上をサポートする」<経営管理部>/東京歯科保険医協会会長 早坂 美都


開業医は、診療を業とする歯科医師であると同時に、経営者でもあります。「経営管理部」は、経営者としての先生方をサポートします。
経営形態は個人か法人か、診療所はテナントか所有物件か、診療体制も一人で診療か、勤務医やスタッフは雇用しているのか…。など多岐にわたります。
今回、ご紹介します経営管理部では、会員の先生方の経営環境から生じる多様な課題にお応えしています。その対応範囲は広く、経営に関するさまざまな相談だけでなく、労務、税務、法律、助成金、医療安全などにまで及びます。最近では承継や閉院に関するご相談も増加しており、日常的には担当の事務局員が適宜対応しています。
経営管理部の会員サポートの一つに、月に一度(第3木曜日)顧問弁護士・税理士による無料相談会があります。会員の先生であれば、相続、賃貸借契約、家庭問題など歯科に直接かかわらない内容でも相談することができます。完全予約制になりますので、事前に協会にご連絡ください。

◆ニーズに合わせた講習会・研究会の開催
そのほか、会員のニーズに合わせた医療安全講習会や経営管理研究会なども開催しています。今年度は「助成金の活用方法」や「サイバーセキュリティ対策に関する講習会」など、情勢に合わせたテーマで企画しました。デンタルブックにてアーカイブ配信も行っていますので興味がある方はぜひご覧ください。また、スタッフ向けの講習会も開催しています。
具体的には、「接遇」「TBI」や「未経験スタッフのための講習会」など、レベルアップに役立つ講習会を開催しております。個人の医院ではなかなか行うことができない講習会として、大変人気があります。
日常的に寄せられるさまざまな声を集め、自治体への改善要望や、経営支援を求める要請も行っています。インボイスや電子帳簿保存法など法改正の周知も大切な活動として位置付けています。

◆職場環境づくりの重要性
以前、私の医院でも、歯科衛生士になったばかりの新卒スタッフ、臨床経験20年以上のベテランスタッフと一緒に、毎年、接遇やTBIの講習会に参加しておりました。特に接遇の講習会では、患者さんの言葉に傾聴すること、診療室への誘導の仕方、電話対応の具体的な言葉遣い、また来たくなる医院作りなど、その道のプロによる貴重なお話を聞くことで、スタッフだけではなく、私自身も大変勉強になりました。そして、1回だけではなく、毎年必ず参加するようにしていました。人間、一度聞いただけではなかなか身に付かず、何度も繰り返し講習を聞き、実際に行動することで少しずつ進歩していくものだと実感しています。毎日の診療室では、どうしても「慣れ」が高じて「狎れ」となってしまうからです。
安心できる職場環境を整えることは、スタッフの定着、ひいては安定した医院経営にもつながります。そのような医院を作り上げるために先生方をサポートする専門部、それが経営管理部です。

東京歯科保険医新聞2026年(令和8年)2月1日号

東京歯科保険医新聞2026年(令和8年)2月1日号

こちらをクリック▶東京歯科保険医新聞2026年(令和8年)2月1日号No.671

【1面】

  1.中医協総会/2026年度診療報酬改定 歯科医療の個別改定項目を提示/人材確保 口腔機能管理 デジタル化 物価対応など配慮
  2.衆院選2月8日(日)/各会派の医療政策を注視しよう
  3.探針
  4.ニュースビュー

【2面】
  5.中医協総会/歯科技術で17項目を評価 協会の要請項目も対象
  6.物価高騰対策・算定要件の簡素化求める声/診療報酬改定に向けたパブコメ
  7.<1面からつづく>各会派の主な医療政策に関する公約や政策/2月8日(日)投開票 衆議院議員総選挙
 8.2026年度診療報酬改定新点数説明会ご案内

【3面】
  9.「資格確認書の一斉交付」/協会の陳情 杉並区議会が採択 マイナ保険証移行に伴う混乱解消へ新たな一歩
10.中医協 公聴会をオンライン開催/初・再診料による歯科感染対策の恒久評価を
11.新規開業医講習会に32名参加/保険ルールと新規個別指導への注意喚起 指導通知は特定郵便に変更、見逃しに要注意
12.2025年度 医療機関等における賃上げ・物価上昇支援事業について
13.26年度改定で適用拡大へ/口腔内スキャナー導入を 星憲幸氏が第2回学術研究会で例示
14.診療報酬改定巡り会員の窮状伝える/第5回メディア懇談会を開催 国が進める管理重視医療政策に懸念

【4面】
15.経営・税務相談Q&A No.437/確定申告の基本 ~措置法26条~
16.会員を対象にした法律・確定申告相談会のご案内
17.書籍/保険医の経営と税務 2026年版/会員は1冊無料!2026年最新の税務対応版を発行!
18.3年ぶりに改訂版完成「医院経営と雇用管理 2025年版」
19.3月実施/歯科用貴金属の随時改定情報

【5面】
20.研究会・行事ご案内
21.東京都生産性向上・職場環境等整備支援事業補助金/Jグランツ申請を行った全医療機関で実績報告が必要です!お忘れなく!
22.Pick up! 会員だけが購入できるオススメ書籍 新版「歯科 カルテ記載を中心とした指導対策テキスト」/「レセプトは、どう審査されるのか」を徹底解説
23.“会員限定”優待のご案内

【6面】
24.連載 協会探訪 その⑥/次々と浮上する地域の歯科医療問題を改善へ―地域医療部―
25.IT相談室/再考 これからのSNSと歯科医院①―SNSは何のためのツールか―
26.理事会だより/2025年度第12回
27.共済部だより
28.1月協会活動日誌

【7面】
29.2025年分確定申告のポイント(税理士法人税制経営研究所)
30.通信員便り №157
31.第35回日本有病者歯科医療学会総会・学術大会/テーマ「有病者歯科と健康長寿」

【8面】
32.第52回保団連定期大会/協会から発言通告9本を提出
33.関ブロ・大会代表交流会/各協会が活動を報告
34.次世代型顔認証付きカードリーダー/スマホ保険証読み取り機能を標準搭載
35.神田川界隈「最近の歯科の取り巻きについて思うこと」(副会長・本橋昌宏/荒川区)

第52回保団連定期大会/協会から発言通告9本を提出

第52回保団連定期大会/協会から発言通告9本を提出

全国保険医団体連合会(保団連)は124日、25日の2日間にわたり第52回定期大会を開催し、202526年度活動方針や予算、次期保団連役員の選任が承認された。全国の協会・医会から大会代表、事務局ら総勢332人が参加した。

1日目は副会長を除く次期保団連役員が選任され、当協会からは保団連理事として呉橋美紀・矢野正明各理事が選任された。会長は信任投票で竹田智雄氏が信任された。

役員選任の際に、保団連副会長の定員を9名から10名に増員することを求める動議が出され、承認された。2日目に10名の保団連副会長が選任され、当協会理事からは森元主税氏(現職)が副会長に再任された。

森元主税理事        (保団連副会長に再任)

早坂美都会長

加藤開副会長

発言は事前発言通告が162件、フロア発言は62件の計224件が行われた。当協会からは早坂美都会長が共済制度の保険会社の幹事交代に関して「幹事交代は慎重に検討すべき」と題し、口頭発言を行い、幹事交代時の莫大なコストや募集体制の維持が困難な点などの多数の問題を指摘した。それに対し、執行部からは、今までの経緯が説明された。そのほか、「介護保険利用者の一部負担割合引き上げに全国で反対しよう」「保団連として歯科会員の実態調査を希望する」「トラブルが解決するまでは、健康保険証の復活を」「個別指導・新規個別指導における提出文書の事務負担軽減を求める」「中小・歯科医療機関向けサイバーセキュリティ研修動画の整備を要望する」「医療機関の経営を守るため、次期改定で診療報酬の抜本的引き上げを求め、共に頑張ろう!!」「医療DXにフォーカスをあてた『歯科医療改革提言』の作成を」「2026年度診療報酬改定における歯科診療報酬と構造的課題」と題した8本を文書発言した。鳥取県保険医協会からは「賃上げ・経営努力と矛盾する高点数理由の指導は中止を」といった行政の不合理是正を強く求める発言が多く上がった。

執行部からは当協会を含む各協会の発言通告を真摯に受け止め、活動・改善していくことが答弁で示された。

引き続き、当協会としても保団連および全国の各協会・医会と連携し、歯科医療および社会保障の改善を行うべく活動していきたい。

最後に「国民皆保険制度を維持し、いのちと暮らし、平和を守る政治の転換を求める」と題し、診療報酬の10%以上の引き上げを継続して求めるなどの主旨が盛り込まれた決議案が採択され、大会は終了した。

連載/遊歩道  第1回 「2026年度改定に向け厚生労働省へ要請」/東京歯科保険医協会副会長 坪田 有史

連載/遊歩道 第1回 「2026年度改定に向け厚生労働省へ要請」/東京歯科保険医協会副会長 坪田 有史

 

前会長の坪田有史氏が歯科について執筆するコラムを新たにスタートさせます。タイトルは「遊歩道」。「遊歩道」は散歩や自然観察、景観を楽しむこと(遊歩)を目的として作られた道のことです。コラム「遊歩道」は、さながら、遊歩道を散歩しているがごとく、時には立ち止まり、時には遠くを見つめながら、坪田氏独自の視点で歯科界を自由に解説していきます。ぜひ、ご期待ください。

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【2026年度改定に向け厚生労働省へ要請】

◆厚労省要請で保険請求の不合理是正を要望

協会は2026年度診療報酬改定に対して、協会会員から寄せられた要望や意見を伝えるため、25124日に5名の役員と2名の事務局員が厚生労働省を訪ね、要請活動を行いました。本稿では、その内容を抜粋して報告するとともに、私見を述べます。

要請時点で、既に26年度改定の内容については、中央社会保険医療協議会(中医協)において骨子や方向性が示されていました。その上で今回の要請の趣旨は、「歯科医療の質の向上および国民の口腔の健康を図るため、現行の告示および通知における運用上の課題について、臨床実態に即した見直しを行い、制度の実効性を高めることを要望すること」でした。すなわち、歯科保険医が日々診療を行う中で、保険請求において不合理と感じる点や疑問に思う点などを、診療報酬を所管する官庁である厚労省側に直接要請することでした。

◆なぜ、私が協会で活動するのか

約14年前、私は東京歯科保険医協会に入会し、協会活動に参画しました。その理由は、所属していた大学で研究・臨床を行う中で、特に研究テーマの一つであった支台築造について、エビデンスに基づかない保険算定要件の縛りや不合理な解釈を改善したいと考えたからです。

当時、厚労省の改定を担当された方に要請し、理解を得て、支台築造の算定要件の改善を実現しました。一人の歯科医師の声が協会を通じて保険制度の内容を改善したことは、とてもうれしい経験でした。

この成功体験は、今でも私が歯科保険医、そして患者・国民のために協会活動を行う土台、礎となっています。私の経験を、ぜひ他の先生方にもお伝えしたい、そして実際に経験していただきたいと思っています。協会会員の先生方はもちろんのこと、まだ協会に入会されていない先生方も、日々保険診療を行う中で疑問に思うこと、改善してほしいと感じることがあるはずです。声を上げなければ、それは行政側には届きません。私は、多くの先生方に協会活動へ参画していただくことを望みます。それが叶わなくとも、協会は先生方の声を行政に届けますので、ぜひご要望、ご意見を協会までお寄せください。それが患者、国民はもとより、必ず歯科保険医、歯科技工士、歯科衛生士、メーカーなどの歯科医療関係者へのフォローになります。

◆今後の改定動向を注視

1月に学会ルートである医療技術評価提案書を通じて、評価される新技術や既存技術の改善に関する提案が発表されます。そして2月には、26年度改定の具体的な内容が明らかになります。その内容が、前述した要請の趣旨に沿ったものとなるよう、協会は今後も臨床現場からの意見を提示していきます。

今後とも、協会活動へのご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

★機関紙「東京歯科保険医新聞」2026年1月1日号(No.670)8面掲載