職員旅行や亀裂修繕など経費に計上して大丈夫

№274:2012.3.1:501号

質問1 領収書がない支出と経費

領収書がない支出は経費として認められないのか

領収書が発行してもらえなかったり発行されない場合でも、出金伝票などに日付・金額・支払先・内容を記載し、保存することにより経費として認められます。例えば、冠婚葬祭のお祝いやお香典は領収書が出ることはまずありません。このような場合は、必ず出金伝票を書いて保存しましょう。また、その際には冠婚葬祭の案内ハガキ等があれば併せて保存したほうがよいでしょう。

質問2 職員旅行は経費計上できるか

診療所職員と職員旅行に行きましたが、すべて経費として計上できるものか。

診療所職員との職員旅行については、①旅行期間が4泊5日(海外旅行の場合は現地四泊)以内であること、②全職員の50%以上が参加していること、③1人当りの旅行金額が社会通念と比べて高額でないこと―の3点を満たせば経費として認められます。事業主の旅費は、従業員の引率などのために必要である場合は経費として認められます。なお、事業主とその家族の旅行については、経費として認められませんので注意してください。

質問3 小生の子への給与は経費になるか

診療所業務を手伝っている小生の子どもに、わずかだが給与を支払っている。申告は青色申告で、子どもは同居している。給与は経費になるか。

子どもが同居して生計を一にしている場合は、経費にはなりませんのでご注意ください。また、これは子どもだけに限らず配偶者、親でも同じです。所得税法では、生計を一にする親族に対して給与を支給することは認めていません。ただ子どもが結婚などで所帯を構えて独立した場合などは、生計が一ではありませんので、給与として認められることになります。また、青色申告の先生については、子どもが15歳以上であり、もっぱら事業に従事しているなどの場合は、氏名、給与の額などを税務署にあらかじめ届けておけば、青色専従者として生計が一の親族でも給与として必要経費に算入することができます。

質問4 建物の亀裂修繕などは経費計上できるか

地震で診療所の建物に亀裂が入ったので修繕工事を行った。その工事費用は経費として計上できるか。また、これを機会に被災していない設備も補強工事を施した。この場合の工事費用はどうなるのか。

地震により建物などの資産が被災し、被災前の効用を維持するために行った工事費用は、修繕費と考えられるので経費に計上できます(被災した資産の評価損を計上した場合を除きます)。一方、被災していない診療所の資産について耐震性を高める工事を行った場合は、その資産の使用可能期間の延長や価額の増加をもたらすための資本的支出に該当し、その工事金額は新たな減価償却資産の取得価額となります。