従業員募集・採用時の注意点について/2020年3月号掲載(No.600)

従業員募集・採用時の注意点について/20203月号掲載(No.600 

質問1 若い従業員を雇用したいのだが、応募が少ない。年齢を絞って募集してもいいものか。

回答1 基本的に年齢制限を設けることは認められていません。年齢だけで判断せずに、募集に来た方の能力や適性などを個別に判断して採用を決めることが求められています。例外的に、長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、期間の定めのない雇用をする場合などは年齢制限を設けることが認められることもあるので、それを踏まえ、募集要項を変更することについて、検討されてみてはいかがでしょうか。 

質問2 歯科衛生士の募集をハローワークで行っているが、応募者が少なく困っている。インターネットを活用したほうが応募は増えるものか。

回答2 最近は業種・年代を問わず、インターネットを活用する方が増えていますので、活用することで応募が増える可能性はあります。また、診療所のホームページなどを事前に見て診療所内の雰囲気などをチェックする人もいます。協会の歯科衛生士の雇用状況についてのアンケートでは、職場や人間関係に対する不安や悩みがあるという回答が多いため、どのような職場環境、診療方針なのかを明確に伝えることでミスマッチの防止が期待できます。そのため、ホームページなどで、診療所の様子や院長や従業員の方たちの紹介などが掲載されていれば、自分自身がどのように働いていけるのかを想像しやすく、応募に前向きになる方が増える可能性があります。しかし、実態と違う内容を掲載した場合には、採用後にトラブルになりますので、どのような内容を掲載するのかを、よく検討したほうがいいでしょう。また、一度採用すると簡単には解雇することはできませんので、採用面接では職場に馴染めるかどうかも慎重に判断しましょう。 

質問3 採用して間もない従業員が退職したいと言ってきた。こちらとしても納得がいかない。まだ、労働条件は通知していないので、給与を減額したうえで退職してもらいたいのだが、問題はないか。

回答3 基本的には、本人の同意なく給与を減額して退職させることはできません。また、労働条件を通知していないとのことですが、労働基準法では、雇用する際に契約期間や更新基準、仕事をする場所と仕事内容、始業・終業時刻、休日・休暇、賃金の決定方法や退職(解雇の事由を含む)などの労働条件を書面で明示することが義務付けられています。これに違反すると三十万円以下の罰金が科せられる可能性がありますので、採用時には必ず書面で労働条件を通知してください。また、本人の同意なく給与を減額すると、労働紛争に発展する可能性もあり、場合により違法と認定される可能性もあります。苦労して採用した従業員が急に来なくなると診療にも影響が出るので、お困りなのはよくわかりますが、そういったトラブルを避けるためにも採用時は条件面などについてよく確認し合い、お互いにギャップが生じないよう努めることが重要です。