“どうしても気になる”検索順位…SEO対策 Vol.2 自院のランク付けとどう向き合う?

WEBに係る歯科関連の法令やトラブル対応などについて、
歯科専門にサイト制作、運用、コンサルディングを手掛ける専門家が解説する本連載。
今回はSEO対策について―。

 そもそもSEOとは「検索エンジンの最適化(Search Engine Optimization)」の略語ですので「検索結果の順位向上」とは似て非なる言葉でした。検索サイトの上位に位置することが「集患のポイント」もしくは「競合医院を上回って格を上げる」というような業者の印象操作によってSEOの意味が現在では間違った認識になっています。
 本来のSEOは「ユーザーのニーズに合わせた内容にサイトやページを最適化する」だったはずです。まるで広告を出すように、「とにかく上位でたくさんの人を誘導したい」と考えても医療機関のメリットにつながらないということを医院経営の視点で考えなければなりません。
 地域名+歯科、もしくは自費治療名などで検索上位に位置させてたくさんの人を誘導しようとした時に、サイトを訪れる患者予備軍は「何を考えて」いるでしょうか。何かしらの問題か欲求を満たす情報を探していたユーザーが、テクニックによって上位に位置した医院のWEBサイトを見た時に「何を思うか」を患者視点で想像してみることをいつもおススメしています。
 例えば、別の業界の情報を自分がユーザーとして検索した時に、検索上位に来ているサイトを開いた時の「あ、広告か…」という気持ちを思い出してください。つまり、SEOを行うなら最初に「ユーザーが本当に求める情報を掲載してWEBサイトの内容を充実させる」ことが大前提です。そのためにはユーザーが歯科医療、医療機関に何を求めて検索したのか、どのような情報であれば満足するのか、このあたりを想像しながらページを作成する必要があります。
 そしてこのサイトの作り方はGoogleが奨励し、検索順位を上げてくれるといわれている「ユーザー視点のコンテンツ制作の基本」になるのです。順位を恒久的に上げたければ、誰からも必要とされる歯科医院作りを行ってその内容をWEBサイトに掲載することが一番の近道です。
次回は「とは言っても具体的なテクニックを知りたい」という方に、ホームページ作成業者などが行っているテクニックや最低限行わなければならない手法をご紹介します。

クレセル株式会社

(東京歯科保険医新聞2022年11月号8面掲載)