12.6患者窓口負担軽減に理解を求める/同日、国会内集会を開催

協会は12月6日、衆議院の財務金融委員会、厚生労働委員会、東京選出議員、および歯科医療に理解を示している13名の衆議院議員に要請を行った。要請には中川勝洋理事、事務局が参加した。

今回の要請では、①当協会をはじめ全国の保険医協会で取り組んでいる「患者窓口負担の軽減を求める請願署名」で寄せられた〝患者さんの声″、②医療に戻し税として「ゼロ税率」の適用を求めるとともに、消費税10%への引き上げ中止を求める〝会員の声″を各国会議員へ届けた。

患者窓口負担の軽減を求める〝患者さんの声″では、「これから先、年金受給が少なくなるといわれている中で、医療費の負担が大きくなると将来が不安になる」、「受診時の負担が今より少なくなると助かる」、「今は定期的に歯科診療所に受診ができ、早期に治療することで非常に助かっている。ただ、窓口負担が増えていくと診察通院に行く回数を減らさないといけなくなるので困る」などの切実な訴えが寄せられている。それらの〝患者さんの声″を届け、「75歳以上の患者窓口負担を原則2割化」をはじめとする負担増が、患者さんの受診抑制だけでなく、疾患の重症化を生じさせる可能性が高いことを伝え、窓口負担軽減策の検討を進めるよう理解を求めた。

また、ゼロ税率の適用を求める〝会員の声″では歯科医療機関経営の窮状を訴える声が寄せられ、「診療報酬と増税(損税)は分けて考えていただきたい」、「国民の生活を机上ではなく、きちんと見てほしい」、「歯科診療報酬が低く設定されている中で、物品購入等にかかる消費税は限界に来ている」、「医療界が全体的に潤っているわけではないことを考えていただきたい」など声や訴えが届いており、各国会議員に対しこれらの〝声″への理解を強く求めた。

現在の状況での増税や窓口負担増は、国民生活・医療機関への影響は図り知れず、場合によっては医療機関の破綻に繋がりかねない。引き続き、政府・省庁で検討するよう関係議員に要請する。

要請を行った議員は以下の各氏(順不同。敬称略)。

【衆議院議員】

◆自民 加藤勝信、橋本岳、三ツ林裕巳、山田美樹、菅原一秀、高木啓

◆公明 大口善徳

◆立憲 長妻昭、逢坂誠二、尾辻かな子、辻元清美、山尾志桜里、初鹿明博

「第4回歯科技工士問題を考える懇談会」を開催

同日、「第4回歯科技工士問題を考える懇談会」、および保団連による「みんなでストップ!患者負担増 署名アピール集会」を衆議院第二議員会館で開催し、全国から150名が参加した。

歯科技工士問題を考える懇談会では、開会挨拶・基調報告に立った「保険で良い歯科医療を」全国連絡会会長の雨松真希人氏から「歯科技工士問題改善に厚生労働省も取り組みはじめて、少しずつ改善傾向にある。しかし、歯科技工料や、現在の低医療費政策など、大きな問題はおざなりになっている。歯科技工への理解・評価が急務で、長時間労働・低収入などを含む労働環境の改善が必要で、さらに技工委託のルール化や料金の合理的算定などの明確化しなければならない。この点を議員や国民にも理解いただかなければならない。これらの問題解決に向けて、この懇談会を大きな潮流にしたい」と強く訴えた。

 

 

三ツ林裕巳元厚労大臣政務官(自由民主党)

長谷川嘉一衆議院議員(立憲民主党)