医療に関する消費税課税の検討を要望/厚労省2016年度税制改正要望明らかに

医療に関する消費税課税の検討を要望/厚労省2016年度税制改正要望明らかに

厚生労働省は8月31日、財務省に対して「2016年度税制改正要望」を取りまとめ、提出した。

要望事項全文はまだ明らかになっていないが、その概要は明らかになっており、その中で医療に関する「健康・医療」項目をみると、①社会保険診療報酬に係る非課税措置の存続(事業税)、②医療に係る消費税の課税のあり方の検討(消費税、地方消費税)、③個人の健康増進・疾病予防の推進のための所得控除制度の創設(所得税、個人住民税)、④医療法人の社会保険診療報酬以外部分に係る軽減措置の存続(事業税)、⑤医療機関の設備投資に関する特例措置の創設(所得税、法人税等)―などがある。

これらのうち②については、消費税率が10%に引き上げられることが予想されている中で、抜本的な解決に向けて適切な措置をとることができるよう、個々の診療報酬項目に含まれる仕入税額相当分を“見える化”することなどにより、実態の正確な把握を行いつつ、医療保険制度における手当のあり方の検討などとあわせ、医療関係者や保険者の意見も踏まえ、総合的に検討し、結論を得ることを求めている。