ネガティブな口コミへの 対応策 No.2

WEBに係る歯科関連の法令やトラブル対応などについて、
歯科専門にサイト制作、運用、コンサルディングを手掛ける専門家が解説する本連載。
前回に引き続き、ネット上の口コミについて―。

 前回お伝えした通り、ネット上の口コミを削除するためには次のようにいくつかの方法があります。
(1)Googleへ削除依頼を申請し、受理してもらう
    →参照:ネガティブな口コミへの 対応策 No.1
(2)投稿者自身が削除する
(3)法律の専門家からGoogle、もしくは投稿者へ削除要請を行う
 (2)については当然ですが、書き込んだ本人が削除すればその口コミは消えます。しかし、この仕組みを利用して、まず悪評を書き込み、数週間から半年程度の間に「おたくの悪評を削除します」と営業電話やメールを送ってくる悪徳業者が後を絶ちません。一度サービスを利用すると定期的に悪評を書き込み、その都度、料金が請求されることになります。
 実際問題として、口コミを削除するには(1)(2)(3)のどれかしかありません。ネット上には、口コミを削除することを名目に2021年8月の段階で平均価格50万円以上の削除サービスが横行しています。しかし、歯科診療所に降りかかる大きなリスクを隠し、倫理的に問題がある方法で対策を行っている場合がほとんどです。
 口コミを削除するために、まず(1)の削除依頼を行い、削除されない場合(3)の法律の専門サービスの利用という流れが一般的です。それでも削除できない場合は「悪評を逆手にとって、診療所の取り組みをPRする」という手法があるので、次回お話します。

クレセル株式会社

(東京歯科保険医新聞2022年2月号11面掲載)