2026年度 歯科診療報酬改定/大幅な見直し
2026年度 歯科診療報酬改定/大幅な見直し
◆改定項目が多岐にわたるも 問題点は依然解決せず
6月1日から施行される次期診療報酬改定の答申が、2月13日の中央社会保険医療協議会(中医協)で示された。改定率は大臣折衝で示された通り、賃上げおよび物価対応に対して評価が行われた。一方で歯科固有の項目に関しては、既存点数の引き上げ、新たな項目の設定、要件の見直しも大幅に進められた。協会理事会では答申を受け、理事会声明「診療報酬改定率3.09は見せかけの財源 歯科診療現場を改善するための改定には程遠い」を発表した。
◆歯科の改定率は0.31%
2025年12月に発表された改定率は、全体ではプラス3.09%であったが、歯科の改定率はプラス0.31%であり、点数の配分がどのようになるのか懸念されていた。これに対し答申では、歯科に関連するものだけでも少なくとも70以上におよぶ項目が示され、大幅な改定が行われることが分かった。
◆高齢者対応・DX対応・脱金パラなどが進んだ
25年には「団塊の世代」が全員75歳以上となり、今後一層高齢者への対応が求められる。こうした状況の中で口腔機能管理の点数が引き上げられ、歯科口腔リハビリテーション料の評価が見直された。高齢者は有病率が高まるため、医科との連携、特に糖尿病を中心とした連携が進むよう評価がされた。
歯科医療におけるDXも進んだ。期中収載された3次元プリント有床義歯の評価が明確化され、光学印象、非金属歯冠修復の評価が引き上げられ、CAD/CAM冠およびCAD/CAMインレーの適用拡大と評価が進んだ。
脱金銀パラジウム合金がさらに進んだことも特徴の一つである。チタンブリッジの導入、非金属の歯冠修復の適用が広がり、金パラによる治療がまた減ることになる。
歯科衛生士業務の評価の見直し、および歯科技工士との連携等も評価された。
◆問題点は依然解決せず
一方、歯科治療と直接関係のない項目が診療報酬体系の中に温存され、依然解決されていない。2024年度改定で導入されたベースアップ評価料は、東京の歯科医療機関の届出件数が28.18%(26年1月1日現在)と低いにもかかわらず、要件緩和および点数の引き上げが行われた。ベースアップ評価料は、行政が行う補助金の要件にも盛り込まれるなど問題点が多い。今次改定ではさらに物価高騰に対する項目が追加された。歯科治療と関係のないこれらの項目も、今後は個別指導のチェック項目にも入る可能性があるので注意が必要だ。
改定項目は多岐にわたるが、改定財源は限られている。協会では、この改定内容の詳細な解説を行う新点数説明会を予定している。ぜひ、ご参加いただきたい。



