新規開業医講習会を開催/新規個別指導の指摘項目を詳解
◆9月からの変更点も
協会は9月28日、ワイム貸会議室高田馬場で新規開業医講習会を開催。31名が参加し、9月以降に新規個別指導を受ける開業医や勤務医、今後新規や遡及による開業を予定している勤務医、集団的個別指導後に改めて保険請求やカルテ記載を学ぶことを目的にベテラン開業医などが集まった。講師は、協会の加藤開副会長、濱崎啓吾理事、重松健吾社保・学術部員が務めた。
講習会は、新規個別指導計画(年6回、264件)を示し、指導通知が届いてから指導日までに準備すべきことを説明。特に、持参物の確認、指導時の指摘項目などを具体的に解説した。また、2024年度の新規個別指導では1割以上が「再指導」となったこともあり、開業時からの適切なカルテ記載と保険請求の重要性を強調した。
そのほか、保険と自費の混合診療の考え方、歯周治療と補綴までの流れ、協会に多く寄せられる質問のうち、CAD/CAM冠の適用なども説明した。
これまで新規個別指導では、指導通知同封の「保険医療機関の概要」を指導日当日に提出する形式であったが、本年9月実施分の新規個別指導から、指導日の2週間前までに「保険医療機関の現況」を提出する形に変更された。
この現況については、①医療機関の休診日・診療時間、施設基準の状況などを記載する「保険医療機関の概要」、②採用・退職などを記載する「保険医、歯科衛生士等の概要」、③患者受付から会計までの診療業務などの流れ図と診療報酬明細書などの作成から審査支払機関に請求するまでの診療報酬請求業務の流れ図―があり、事前に関東信越厚生局東京事務所(以下、厚生局)または東京都保健医療局に郵送あるいはメールで提出する。
このほか、④訪問診療を行っている場合は「歯科訪問診療の状況」、⑤電子カルテを使用している場合は「医療情報システムの概況等」―も併せて提出する。この④⑤に該当する医療機関は注意が必要である。
なお、個別指導でも同様の運用が行われているので、提出書類の様式は厚生局のホームページまでご確認いただきたい。
以前は、指導通知や対象患者の通知は簡易書留で送付されていたが、現在は特定記録郵便で送付されている。
特定記録郵便は、受取人の配達記録(受領印の押印または署名)が不要であり、郵便受箱に投函されるため、新規個別指導や個別指導の指導通知、事前に指定される対象患者の通知を見逃す恐れがある。これから新規個別指導が予定されている会員は、特に注意が必要である。
◆講師が不安を解消
次回の新規開業医講習会は2026年1月18日㈰に開催を予定し、指導に関する運用上の変更点や最新の情報を解説する。
新規個別指導を控えている会員は、ぜひ参加いただきたい。






