2025年度指導 個別指導が10件増加/協会の開示請求で指導計画明らかに
協会が関東信越厚生局東京事務所に行った開示請求で、2025年度の集団的個別指導、新規個別指導、個別指導の指導計画が明らかになった(下記表参照)。
それによると、集団的個別指導は645件(対前年度比156件減)、新規個別指導は264件(前年同数)、個別指導は112件(同10件増)が計画されている。
◆集団的個別指導の特徴
集団的個別指導は、2024年度のレセプト1枚当たりの平均点数が、東京都の平均点数の1.2倍を超える上位8%の医療機関645件に対し、9月に2回に分けて実施される。東京都内の平均点数は1,225点で、選定された医療機関は平均点数が1,471点以上となっている。平均点数の算出に使用されるレセプトは、社会保険と国民健康保険の一般および後期高齢者分となる。
◆新規個別指導は7月から
そのうち、新規個別指導は7月から年6回、計264件を予定している。対象は2025年3月までに新たに指定を受けた医療機関で、1日最大で4クールに分け、44件の医療機関に対して指導を行う。
◆個別指導の特徴
個別指導が計画されている112件の選定理由の内訳は、①「再指導」71件、②「高点数」23件、③「情報提供」11件、④「その他」7件―となっている。高点数による個別指導の選定件数は、前年度の8件から15件増え、実施されれば2019年度以来となる。
また、個別指導は8月を除き毎月行われ、6月と12月はそれぞれ2回実施することが計画されている。
◆通知が届いたら必ず協会へご相談を
高点数を理由とする個別指導の実施に対しては、不安を感じる会員も多いだろう。しかし、委縮診療に陥らず、保険診療のルールに則り、算定要件を理解して適切なカルテ記載を行っていれば、問題なく指導は終了する。
改めて保険点数やカルテ記載について確認したいという会員は、9月28日㈰に開催する新規開業医講習会に参加いただきたい(近日中にご案内予定)。新規個別指導の対策だけでなく、保険医が知っておくべき基本的な保険診療のルールについて解説する。
なお、通知が届いた場合は一人で抱え込まずに協会までお問い合わせいただきたい(☎ 03-3205-2999)。