議員要請/「歯科医療費の総枠拡大」と「保険証の存続」を/歯科の重要性・保険証発行停止の問題に理解を求める
物価高騰により、国民の生活と歯科医療機関の経営は苦しくなっている。患者の窓口負担軽減と歯科医療費の総枠拡大を求め、4月に引き続き5月21日に坪田有史会長、早坂美都副会長が国会議員へ要請を行った。
口腔が健康な患者の医療費や介護費は、そうでない患者よりも低いとの調査結果があるなど、歯科の役割の重要性を強調し、患者負担の軽減と歯科医療費の総枠拡大は国民の健康にも寄与すると説明した。議員らは「歯科は体の健康にとって大事である」など、協会の意見に理解を示した。
また、坪田会長はマイナ保険証の利用率が低調であること、世田谷区と渋谷区の国保ではマイナ保険証の有無にかかわらず一律に資格確認書を発行する事態となったことを指摘。全国保険医団体連合会が行ったアンケートでは、約7割の医療機関が健康保険証の存続や併用を求めていると説明した。
その上で、協会には累計で1万筆を超える「現行の健康保険証を残してください」請願署名が届いたことを紹介し、従来の健康保険証の存続や当面はマイナ保険証の有無にかかわらず、全ての国民に資格確認書を発行すべきと訴えた。議員らからは、「健康保険証の問題は、深刻だと理解している」「これほど多くの署名が集まったのは驚いている」という声が聞かれた。
協会は、国会議員や行政との意見交換を通じ、現場の声を届けつつ、国民と歯科医療機関をめぐる諸問題を解決すべく、今後も要請を行っていく。引き続き、協会の諸活動へのご理解とご協力をいただきたい。
▼保険でより良い歯科医療を求める請願署名の紹介議員:円より子衆議院議員(国民)
▼健康保険証の存続を求める請願署名の紹介議員:酒井なつみ衆議院議員(立憲)、鈴木庸介衆議院議員(立憲)、松尾明弘衆議院議員(立憲)
▼要請に対応した議員:石田昌宏参議院議員(自民)
▼秘書などを通じて要望を伝えた議員:比嘉奈津美参議院議員(自民)、高木啓衆議院議員(自民)、大西洋平衆議院議員(自民)、山花郁夫衆議院議員(立憲)、塩村あやか参議院議員(立憲)