年別アーカイブ: 2024年

東京歯科保険医新聞2024年(令和6年)2月1日

こちらをクリック▶東京歯科保険医新聞2024年(令和6年)2月1日

【新聞2月号】

【1面】

1.能登半島地震/甚大な被害 被災会員も
2.2024年度診療報酬改定/初・再診料の点数引き上げへ/外来環廃止・か強診の見直しなどを含む改定内容
3.探針
4.ニュースビュー

【2面】

5.診療報酬改定/中医協 広島で公聴会を開催/協会からパブコメ50本超提出
6.24度改定に向け厚労省要請を実施
7.医療技術評価提案 優先度が高い技術は27項目/CAD/CAMインレー修復に対する光学印象法やエンドクラウンなど


【3面】

8.マイナ保険証 利用率は4.29%/8カ月連続減 現行「健康保険証」の存続は必要
9.オン資トラブル いまだ半数以上の医療機関で/調査から健康保険証の重要性明らかに
10.<重要>CDーR・紙レセプト請求継続に届出が必要
11.IT相談室/「Googlビジネスプロフィール」の大きなリスク①/管理機能が第三者の手中に!!

【4面】

12.経営・税務相談Q&A第413 「減価償却」って何?/開業医のための〝確定申告〟の基本
13.書籍:「保険医の経営と税務 2024年版」
14.法律相談のご案内
15.2023年分確定申告個別相談会

【5面】

16.研究会・行事ご案内 
17.2024年度診療報酬改定新点数説明会 参加申し込みスタート
18.デンタルブックPR

【6・7面】

19.2024年度診療報酬改定「個別改定項目」


【8面】

20.教えて!会長!!No.79「エンドクラウンについて」
21.~先生の一歩につなぐ~私の歯科訪問診療/第6回 橋本健一理事
22.メディア懇談会/診療報酬改定など議題に 記者から被災地の状況報告も
23.通信員便りNo.139
24.共済部だより

【9面】

25.学校歯科治療調査「子どもの口腔崩壊、改善傾向も依然残る地域差 背景に何が?」
26.2023年分確定申告のポイント

【10面】

27.連載「歯科界への私的回想録⑯」/奥村勝氏
28.戦争の歴史を後世に/東京の地から伝える③完(理事/高山史年)
29.理事会だより「第17・18回理事会」
30.1月協会活動日誌

【11面】

31.連載「歯科医療を経済から見てみる⑤完」/尾﨑哲則氏
32.新規指導通知が来る前に/新規開業医講習会を開催「保険診療のルールから指導までを学ぶ」
33.MRONJ対策含む有病者治療/第3回学術研究会で柴原孝彦氏
34.介護サービス計画書の項目が変更に/厚生労働省が関連通知で新旧表記内容を対比

【12面】

35.神田川界隈「‟離婚した” 姓でわかる日本~煩雑な手続きに思う~」(阿部菜穂/理事・江東区)
36.協会史上初の快挙/年間会員増など2部門で全国1位/保団連が第51回定期大会を開催
37.退き際の思考 歯科医師をやめる/自作の“閉院計画”「前倒し重ねた」引退決意後の変化―前編(古田裕司さん)

【重要】CD-R・紙レセプト請求継続には届出が必要/レセプトの請求方法 オンライン化の動き

 2024年4月1日以降、新規で光ディスク等(CD-RやMO)および紙媒体での請求は選択できなくなる。現時点で光ディスク等や書面でレセプト請求をしている医療機関における今後の取り扱いは以下の通りとなる。


(1) 光ディスク等(CD-RやMO)でレセプト請求している場合
①2023年4月以降、オンライン資格確認システムの導入の原則義務化に伴い、レセプトのオンライン請求も可能な回線が整備された状況にあると解釈され、2024年9月末までにオンライン請求に原則として移行しなければならない。
②2024年4月~9月までは、特段の届出を行うことなく従来の方法でレセプトの請求ができる。
③2024年10月以降も従来の方法でレセプトの請求をする場合は、審査支払機関(社保・国保)に対して、届出とオンライン請求への移行計画書を提出しなければならない。
 ※2024年8月31日までに医療機関向け総合ポータルサイト(4月頃開設予定)から提出することが必要。
④移行計画書は、最大で1年以内の計画を記載する必要があり、記載した期間に限り、従来の方法でレセプト請求ができる。
⑤届出自体は、1年間の更新制であり、従来の方法を継続していくためには、改めて届出と移行計画書の提出が必要である。


(2) 書面でレセプト請求している場合(①または②であることが必要)
①レセプトコンピュタを使用していない医療機関であること。
②レセプトコンピュタを使用していて、診療に従事するすべての常勤の保険医が1946年4月1日以前の生年月日(概ね77歳以上)であること。
③2024年4月以降も従来の方法でレセプト請求をする場合は、審査支払機関(社保・国保)に対して、届出書を提出しなければならない。なお、紙レセプトで請求を行っている医療機関を対象に、届出書と記載例などが支払基金より、2月上旬に郵送されるとのこと。
※2024年2月29日までに審査支払機関(社保・国保)に届出書の提出が必要。

①社会保険診療報酬支払基金
 〒105-0004 東京都港区新橋2-1-3
 社会保険診療報酬支払基金 事業統括部事業サポート課
 ※封筒の表面には、赤字で「猶予届出書在中(紙レセ)」と記載。

②東京都国民健康保険団体連合会
 〒102-0072 東京都国保連合会
 東京都千代田区飯田橋3-5-1東京区政会館11階
 東京都国民健康保険団体連合会 

コロナ支援金の消費税仕入控除税額報告書の提出について

 コロナの支援金については「消費税及び地方消費税に係る仕入控除税額報告書」を提出することになっていましたが、報告書を提出していない医療機関に、厚労省から提出を求める通知が届いています。

対象の支援金は以下の3つです。

①令和2年度感染拡大防止・医療提供体制確保支援補助金(25万円)

②令和3年度感染拡大防止・医療提供体制確保支援補助金(25万円)

③令和3年度感染拡大防止継続支援補助金(8万円)

 

「免税業者」や「簡易課税」の場合も提出が必要です。

以下に提出手順を掲載しますので、ご参考にしてください。

【手順】入力用をダウンロードした場合を以下に掲載しています。手書き用の場合は手書きにて対応してください。

①該当する仕入れ税額控除報告書をダウンロード
令和2年度感染拡大防止・医療提供体制確保支援補助金
令和3年度感染拡大防止・医療提供体制確保支援補助金
令和3年度感染拡大防止継続支援補助金

②報告書の「2号様式」の医療機関番号および住所の黄色の網掛け部分と「入力用シート」の「基本情報」「仕入控除税額(返還額)がない場合」の黄色の網掛け部分に必要事項を入力

入力用シート

「基本情報」
「交付決定日」「交付決定番号」はすでに郵送で送られている「交付決定通知書」に記載があります。交付決定通知書を紛失した場合は、厚労省webページから「交付決定はこちらから」と書かれたExcelファイルをダウンロードし、10桁の医療機関番号を入力して検索することができます(133+医療機関コード7桁)。

「仕入控除税額(返還額)がない場合」
免税の場合は①に、簡易課税の場合は②に「◯」を表示させます。免税の場合は「課税売上高」(自費診療や雑収入)を入力します。

第2号様式

「医療機関番号」
「133」プラス「医療機関コード7桁」(東京の歯科診療所の場合)を入力します。

③「第2号様式」「入力用シート」を印刷します。

④添付書類について
 免税の場合は、添付は不要です(「第2号様式」には添付書類は「なし」と表示されます)。
 簡易課税の場合は、「消費税(簡易課税方式)の確定申告の写し(第1表)」を添付します。

⑤「医療機関番号」を封筒に記載して郵送してください。

【提出先】

〒330-9890 さいたま新都心郵便局私書箱150号
      厚生労働省医療提供体制支援補助金事務局 宛
 ※封筒に「仕入控除税額報告書在中」と記載ください。

2023年度実施 歯科技工所アンケート 

歯科技工所が置かれている厳しい状況を改めて確認するとともに、CAD/CAM冠・インレーやチタン冠など高額な設備投資が必要である歯科技工物や、義歯作成の対応状況など、歯科技工所の状況を確認し、歯科技工士問題の解決に向けた基礎資料とするため、東京歯科保険医協会では、2023年9月1日~10月5日にかけ、東京都内に所在する歯科技工所に対し「歯科技工所アンケート」を実施しました。
265件から回答をいただきました。ご協力いただいた歯科技工所の皆様、ありがとうございました。

歯科技工所の深刻な状況を改善に向けた議論を深めるとともに、国会議員・行政などへの要請活動に活用していきます。

ダウンロードはこちらからどうぞ  歯科技工所アンケート


 

2020年実施の歯科技工所アンケート結果はこちらから
2015年実施の歯科技工所アンケート結果はこちらから

 

【IT相談室】 「Googleビジネスプロフィール」の大きなリスク①

管理機能が第三者の手中に!!

「Googleビジネスプロフィール」は、事業者が自分の事業や店舗をGoogle上で効果的に紹介し、検索結果に表示されるようにするための無料のツールです。今回から3回にわたり、このツールの特徴と注意点などを紹介します。

Googleの検索やGoogleマップで医院名を検索した時、自動的に表示されるプロフィール機能を見たことはないでしょうか。Googleビジネスプロフィールを作成すると事業者の基本情報(営業時間、住所、電話番号など)がGoogleマップや検索結果に表示され、ユーザーが事業者の詳細情報を簡単に見つけ出すことができます。近年、よく誹謗中傷を書かれたり、マイナス評価をつけられたりするなど、歯科医院の運営側にさまざまな問題や不快感を突き付けてくる〝あれ〞です。
基本情報以外にも︑写真や動画の公開やサービス情報の掲載、予約ボタンの設置など、複数の機能を持っています。
ところで、「Googleマップへの口コミ」をご存知でしょうか。実は、「Googleビジネスプロフィール」は、この口コミへの返信を書いたり、削除依頼を出したりする管理機能も持っています。しかし、この「Googleビジネスプロフィール」の管理登録は、誰にでもできてしまうのです。
Googleが自動的に行っているサービスとはいえ、医院の大切な情報や口コミの返信を見ず知らずの業者や第三者が勝手に行っていたとしたら、一体どうなるでしょうか。悪意を持って情報を改ざんされる場合もあります。
次回は、「Googleビジネスプロフィール」には、どのようなリスクが潜んでいるのか、どう対策すれば良いのかを考えます。

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クレセル株式会社

(東京歯科保険医新聞2024年2月号3面掲載)

※「東京歯科保険医新聞」2024年1月号の「IT相談室」はお休みました。

歯科界への私的回想録【NARRATIVE Vol.16】 歯科大学受験背景・歯科人生のスタート

さまざまな経緯から歯科医師を選んだ5氏から学ぶ

2024年1月13・14日の両日は、大学受験生自身の学力レベルを測る大学入学共通テスト(実施主体は独立行政法人大学入試センター)が多数の国公私立大学で実施された。この前哨戦ともいえる試験には、歯科医師を目指す受験生も参加している。

今回は、大学入学試験合格後、歯科医師国家試験に合格し、晴れて歯科医師となり、現在も診療に従事している歯科医師5氏について、共通試験がなかった時代の大学受験の背景と現在を紹介し、改めて歯科大学を考察するための参考に供したい。

◆営業マンから転身…多彩な人生模様

A氏は、歯科技工士となり歯科診療所の院内技工所に勤務したものの、苦労を重ね悩んだ末、歯科大を受験、合格した経歴を持つ。「歯科大受験で高校時代を思い出しましたが、もう後がないので必死でした」。歯科診療所を開設してから年経過、院長として奮闘中。歯科技工士として苦労した経験から、歯科技工士には丁寧に接するよう心がけているという。ご本人は「無理はしません。歯科医師の見方もありますが、技工士さんが苦労する箇所を知っていますから」とWライセンスの視点が自然に出てくるようだ。
次に紹介するB氏も歯科技工士として養成機関のインストラクターとして勤務。歯科技工士の世界でも名を残し、専門雑誌でも紹介され、特にクラウン・ブリッジが得意で専修科まで進み、その技術は卓越していたが、歯科医師への思いが断ち切れず歯科大を受験し、合格した。歯科医師となった後に入会した日本補綴歯科学会の学術大会に参加した時は控えめに〝歯科医師〞としての観点から質問をしているが、「技工士時代は、インプラントの評価が定まっておらず、業界雑誌も特集がない時代でしたから、隔世の感があります」とコメントしてくれた。
続くC氏は、父親は開業歯科医師であったが、筑波大に入学し体育専門学群マンをしていたが、サラリーマン生活をやめ、歯科大学受験に挑戦し、見事に合格。さらに、新卒で国試に合格。歯科医師としてスタートしたが、「合格してホッとしました。正直、お金もかかったためこれから借金の返済です。でも、私は歯科診療が楽しいです。別に親に反発したのではなく、高校時代に大好きなテニスで全国大会に推薦される結果を残したため筑波大に進学しました。両親も、よく容認してくれた思います」と両親に感謝。「今は、地区歯科医師会のテニスクラブに入会しています」と語る。
また、D氏は「国試不合格」という辛い経験。まさに国試浪人を経て晴れて合格し、念願の歯科医師になった人物だ。「周囲の目もあり、クラスメイトに会うのも控えるようになった。恥ずかしさと不甲斐なさもあったが、歯科医師を諦めるわけにいかず、本当に落ち込んだ」「新卒の時は自己採点して、厳しいかもしれないと『実感』。甘くみたわけではないが油断があったのかも。受験生に言いたい。油断禁物!です。試験が終わるまで全力で」と警笛を鳴らしている。
最後のE氏の母校は、国試合格率は芳しくなかったが、「国試の自己採点はそれなりの正解率だったので必ず合格すると思っていました。後日、大学からは、『君は、本学の国試合格者全員の中でトップクラスの正解率だった』との話を伺いました」と語った。
以上の5氏は、今も自ら選択した「歯科人生」を着実に歩んでいる。特に歯科大学では、一生の友人や恩人となるような人との縁や出会いがあり、歯科人生の「スタートの場」でもあるようだ。

 

「東京歯科保険医新聞」2024年2月1日号(No.647号10面掲載)

✎奥村勝氏プロフィール

おくむら・まさる オフィス  オクネット代表、歯科ジャーナリスト。明治大学政治経済学部卒業、東京歯科技工専門学校卒業。日本歯科新聞社記者・雑誌編集長を歴任・退社。さらに医学情報社創刊雑誌の編集長歴任。その後、独立してオフィス  オクネットを設立。「歯科ニュース」「永田町ニュース」をネット配信。明治大学校友会代議員(兼墨田区地域支部長)、明大マスコミクラブ会員。

歯科医療を経済から見てみるNo.5 完 医療経済学的なものの見方から

「歯科医療を経済から見てみる」というタイトルの連載でお話を進めています。いろいろな経済資料や経済学的観点から歯科医療を考えていきます。今回は、経済学的な視点から歯科保健政策を見ていきます。

医療経済評価の手法はいくつかありますが、費用便益分析が良く使われています。この手法は、得られた便益をすべて金銭価値に換算して、治療もしくは予防にかかった費用と比較する方法です。得られた効果をその方法を使用しなかった時に要する費用や死亡・障害などといった結果に着目し、金銭価値に換算することとなります。異業種間の比較検討が可能であり、一般にマクロな事業を対象とすることが多く、「フッ化物を応用したう蝕予防の効果」などに用いられています。測定された便益が費用を上回れば、分析の対象となる治療もしくは予防法は有益となります。ただし、医療の効果を金銭換算することができる場合にしか使えません。

費用便益分析について見て行きます。具体的な例としては、「学校におけるフッ化物洗口の効果を評価」になります。今までは、毎年の定期歯科検診の結果から「DMF歯数」の減少から有用だと判断されていました。しかし、新たに学校現場に「別途投資」する価値があるのかについては、結果を出すことができませんでした。

このようなシミュレーションは、今までは歯科検診からの推定でしたが、今後は電子化されたレセプトを用い、実際の歯科医療費の動向を確認することも可能となっていきます。

さて、今までは、学校保健と公的医療保険制度は別物として扱われることが多かったのですが、今後、地域保健医療を一体化して進めるにあたり、区市町村は縦割り的な行政を効率的に運用するため、より効率的に予算を割り振ることが求められます。学校保健で指摘された疾患であっても、治療費は公的医療保険制度で支払われることを考えれば、当然であると考えられます。特別区(区)では、各区の方針で原則、高校卒業までの医療を無償化していますので、このことも考えておく必要があると思われます。

一方、歯科への患者が減るのではないかと思われる方がいらっしゃると思います。現在までのフッ化物の応用状況と都道府県別の歯科医療費の分析では、明らかな差が出るほどにはなっていません。むしろ、ここで重要なのは、歯の形態的欠損や喪失を防ぐことによって、次に求められるのが機能回復です。すなわち、形態的修復から機能回復への「歯科医療の転換」が、間近に迫っていると思われます。ここに、「新しい病名」と「新技術」が提案されることによって、保険診療も変わっていくことになるかと考えられます。

◆エピローグ

最後になりますが、5回の連載について、お読みいただきありがとうございました。「医療経済」は、大きな意味では公衆衛生分野に含まれますが、中区分では「医療管理学」領域になります。医科では、医療経済学という専門分野がありますが、かなり経済学的な知識がないと難しい分野です。歯科領域を中心にご興味のある方は、これを機に「歯科医療管理学」を少し覗いてみてはいかがでしょうか。

 

「東京歯科保険医新聞」2024年2月1日号(No.647)11面掲載

尾﨑哲則( おざき・てつのり)1983年日本大学歯学部卒業。1987年同大学大学院歯学研究科修了。1998年日本大学歯学部助教授。2002年日本大学歯学部医療人間科学分野教授、日本大学歯学部附属歯科衛生専門学校校長、日本歯科医療管理学会常任理事。2008年日本歯科医療管理学会副会長、2019年日本歯科医療管理学会理事長。ほかに、日本公衆衛生学会理事、日本産業衛生学会生涯教育委員会委員長、社会歯科学会副理事長などを務める。

【学校歯科治療調査・2023】子どもの口腔崩壊、改善傾向も依然残る地域差 背景に何が?

学校歯科治療調査を実施

2017年に行った前回調査から6年が経過した2023年、協会は新たに「学校歯科治療調査」を実施した。小学校の義務教育期間が一巡していることや、2023年4月から「マル青」の政策も始まっていることを背景に行われた今調査。前回との比較や、子どもの口腔実態を改めて把握し、自治体への口腔保健事業改善要望や行政への要請活動の基礎資料として活用すること、マスコミなどへの公表、口腔崩壊を抱える子どもたちの存在を広く都民に知らせるとともに、都内の子どもたちが安心して歯科医療を受けられる体制を広げていくことを目的にしている。
都内の全小・中・高等学校に協力を依頼し、330校(回収率13.0%)から回答が寄せられ、このほど集計が終了した。以下にその概要を紹介する。
歯科検診の結果、「要受診」となる子どもは約24%で前回調査と比較すると若干の減少がみられた。検診後に要受診となった子どもは小学校で約57%、中学校で約32%、高等学校で約21%であり、小学校から高等学校に上がるにつれ、受診率が低くなる傾向があった(図1)。

一部負担金の有無が口腔状況に影響


次に、上の図2をご覧いただきたい。「口腔内が崩壊状態と考えられる子どもがいた」と回答した学校は、図2に高等学校を加えた小中高校平均で21.5%となり、前回調査と比較すると減少していた。23区等と多摩地区等で比較すると23区等では小学校18.6%、中学校10.1%、多摩地区等では小学校34.4%、中学校29.6%と、いずれも多摩地区等での割合が高かった。窓口負担の有無が子どもの口腔の状況に大きな影響を及ぼしていることが考えられる。
意見欄では「保護者や子ども自身の多忙」「子どもの口腔の健康に対する保護者の意識の低さやネグレクト」「外国籍の保護者などに受診の必要性を理解してもらえない」など、多様な問題点が指摘されている。 また、「コロナ蔓延前は会話中に歯の汚れを見つけ個別に指導することがあったが、コロナ禍になりマスクでわからなかった」など、感染症の中でもコロナ流行時に特有と見られる意見もあった。
調査報告書全文は、こちらからご覧いただきたい。


【教えて!会長!! Vol.79】 エンドクラウンについて

【教えて! 会長!! No.79】 エンドクラウンについて 

◆大臼歯CAD/CAM冠(エンドクラウン)とは。

 本年1月日に開催された厚生労働省の医療技術評価分科会で、「大臼歯CAD/CAM冠(エンドクラウン)︶﹂が﹁診療報酬改定において対応する優先度が高い技術」と判定されました。この判定により、2024年度改定で「大臼歯CAD/CAM冠(エンドクラウン︶﹂が保険収載される可能性が高くなりました。なお、本技術は既存のCAD/CAM冠の適応拡大として、公益社団法人日本補綴歯科学会が医療評価提案書として昨年6月に厚労省に提出しています。 

提案書に記された内容を一部改変して以下に示します。

◆中医協で「大臼歯CAD/CAM冠について、要件を見直す」とされていましたが。

 協会から厚生労働省が公募した「令和6年度診療報酬改定に係るこれまでの議論の整理」に関するパブリックコメントで、本件に関連したコメントを提出しました。

「歯科用金属アレルギー患者以外の第一大臼歯CAD/CAM冠の現行の算定要件は明確なエビデンスに裏付けられていない要件であり、歯科医師の裁量権が制限されていて問題である。一方、医療技術評価提案書に対して、『大臼歯CAD/CAM冠(エンドクラウン)』が診療報酬改定において対応する優先度が高い技術とされている。これまでの議論の整理(案)では、『大臼歯CAD/CAM冠について、要件を見直す』とあるが、エンドクラウンを保険収載することのみを指しているのであれば承服できない。対合が義歯などで咬合力が低くCAD/CAM冠の強度に不安がないケースなど、歯科医師の診断ならびに裁量権に基づく算定要件の緩和が必要である」という内容です。

厚労省が「骨太の方針」にしたがって、金パラの代替材料による歯冠修復を推進することに対して、協会は全面的な反対はしていません。しかし、患者・国民の安心・安全のためにエビデンスが低い技術の保険収載には慎重であるべき、また歯科医師の裁量権を制限する算定要件を緩和すべきと、今後も意見していきます。

 

東京歯科保険協会

会長  坪田有史

(東京歯科保険医新聞20242月号8面掲載)

東京都医療機関等物価高騰緊急対策支援金(下半期分)について

東京都保健医療局から「東京都医療機関等物価高騰緊急対策支援金(下半期分)」の要綱が
118日に公表され、同日に申請受付が開始されました。

支援金の内容は、10月に行われた前回(202341日~930日分)と同様です。
申請期間が24日までと短く、既に1ヶ月を切っておりますので、ぜひお早めの申請を
ご検討ください。なお、前回申請している場合も、改めて印鑑証明が必要とのことです。
詳細は下記の通りです。

名称:東京都医療機関等物価高騰緊急対策支援金(令和5年度下半期分)
対象期間:2023101日~2024年3月31
支援金:光熱費10,000
申請方法:申請フォームから、2月4日までに必要事項を送信
必要書類:法人の場合は印鑑証明書、個人の場合は印鑑登録証明書。

東京保険医療局 「東京都医療機関等物価高騰緊急対策支援金(令和5年度下半期分)」https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/iryo/jigyo/h_gaiyou/iryo-bukka2.html
申請フォーム

https://iryo-bukka.hp.peraichi.com/form

東京歯科保険医新聞2024年(令和6年)1月1日

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【新聞1月号】
※お詫び※4面「経営・税務相談Q&A No.412」の【表:「措置法 26 条」を適用した場合の概算経費率計算表】内の「2,500万円超 3,000万円以下」の算式につきまして、紙面上では「(A)×72%+ 50万円」となっておりましたが、正しくは「(A)×70%+ 50万円」でした。訂正してお詫び申し上げます。

【1面】

1.巻頭写真「青き富士山」(撮影:早坂美都副会長) 
2.年頭所感「会員6000名時代 今後もさらなる発展を目指します」
3.探針
4.ニュースビュー

【2面】

5.歯科改定率0 ・57%増 経営改善には不十分
6.政策委員長談話/プラス改定を実感できる実態に見合った診療報酬改定を切望する
7.理事・部員政策学習会/理事会学習会開催
8.2022 年度個別指導結果 開示請求で明らかに
9.新点数説明会ご案内

【3面】

10.歯科技工所アンケート結果/歯科技工所の厳しい経営状況が浮き彫りに 「歯科技工所アンケート」の集計結果がまとまる

【4面】

11.法律相談、経営&税務相談のご案内
12.謹賀新年名刺広告

【5面】

13.研究会・行事ご案内
14.経営・税務相談Q&A第412回「「措置法26条」使ってますか?開業医のための‶確定申告”の基本」
15.シャープニング・SRP実習 講義と実習でレベルアップ!
16.坪田会長が語った!歯科医院の事業承継・継承の実態/経営管理研究会

【6・7面】

17.新春号特別インタビュー・土井善晴さん
18.新春企画/会員写真投稿

【8面】

19.教えて!会長!! No.78「PEEK冠の基本的な考え方」
20.トラブル回避の秘訣は「丁寧な説明」医事相談研究会を開催
21.~先生の一歩につなぐ~私の歯科訪問診療/第5回 池川 裕子理事
22.会員投稿「襷を繋げるということ」/川本 弘氏(足立区)
23.理事会だより「第16回理事会」
24.12月協会活動日誌

【9面】

25.症例研究「新たに保険収載されたPEEKブロック(CAD/CAM冠用材料(Ⅴ))の算定」

【10面】

26.今の協会から近未来の協会を展望する「なぜ、私が協会に」これからの歯科医療を担う若手会員に聞く
27.退き際の思考 歯科医師をやめる/10年越しの夢叶えたセカンドキャリア「神様から2つのチャンスを」―後編(中野多美子さん)

【11面】

28.認知症患者自立の鍵は/医科歯科連携研究会「社会との共生が重要」と訴える
29.地域医療研究会を開催/歯科だけでなく多職種連携を 歯科訪問診療の重要ポイントを解説
30.第2回学術ベーシック講座を開催/多職種連携の重要性と実践方法に言及
31.歯科技工問題の解決が歯科医療費総枠拡大の突破口
32.グループ生命保険40周年記念抽選会
33.共済部だより

【12面】

34.健康保険証存続請願署名の取り組み
35.オン資訴訟 国はトラブル調査を”軽視” 傍聴席に会員の姿「一度は裁判所に」
36.診療報酬の引き上げは不十分 署名を携え議員に要請
37.2024年1月 歯科用貴金属の随時改定情報
38.神田川界隈「運動で脳機能が向上?」(岡田尚彦理事)

歯科界への私的回想録【NARRATIVE Vol.15】 大学文化祭から学び実感した現実とは大学文化祭から学び実感した現実とは

歯系大から総合大学に視野を広げて実感したこと

◆「井の中の蛙大海を知らず」の喩え

月の連休が過ぎ大学文化祭のピークは過ぎた。今年は例年と違い、東京医科歯科大学(東医歯大)、東京歯科大学(東歯大)、東京工業大学(東工大)、明治大学、法政大学、早稲田大学の文化祭巡りを行うという私としては初めての経験をしたが、様々なことを考察する機会になった。「井の中の蛙大海を知らず」という言葉があるが、まさに歯科とは直接関係のない〝文化祭〟でそれを実感することとなった。

◆学生の問題意識再確認で驚きを覚える
まず、2024年月1日に東工大と統合する東医歯大。残念ながら、あいにくの荒天のためか、来場者が極めて少ない現実を見せつけられた。そして、歯学部の存在を感じることはなく、学生のコメントを得ることはゼロ。受付担当の医学部学生も歯学部との連携の不具合からか、その対応は困惑した様子であった。 続いて東歯大。東歯大への高い評価について、実行委員長に感想を尋ねると、「建学者である血脇守之助先生の言葉『歯科医師たる前に人間たれ』は意識しています。奢ることなく、来場する人の数に関係なく、謙虚に対応です」との言葉に驚愕した。立場があるとしても敬服。東歯大生としての問題意識・母校愛を見せつけられた。
 新型コロナ対策への「制限なし」としては数年ぶりの本来の文化祭の姿に戻った東工大。とかく難関校・理系の堅いイメージが先行しがちだが、全体規模、企画展示数、活気ある来場者数と往来の様子、学生の問題意識を再確認した。「〝東京工業大学〟に憧れて入学しました。それが学生の途中で大学統合。新大学名は〝東京科学大学〟ですか?ガッカリです。でも上の偉い人が決めたことですから仕方ないです。目標は大学院に進学して、社会から評価される研究に専念することです。やはり東工大が大好きです」と本音を吐露していた。

◆文化祭から垣間見る大学と学生と将来と

翻って総合大学。4年制総合大学である明治大学は新たなキャンパスでの開催ということで、学生がエンターテイメントを中心とした企画に溌剌・活発に文化祭を満喫。新設の校友会コーナーでは、「親父より上ですが、先輩に会えて楽しいです。やはり〝明治は一つ〟ですね」と、会話の中での一言で歓談は続いた。同様に法政大学も新キャンパスで自由活発に来場者に積極的な営業対応する姿が目立っていた。「法政も頑張っています。新しい法政を私たちが作ります」と、女子学生の威勢のいい声掛けに右往左往。また、最寄り駅から行列の早稲田大学では、伝統を再考させられた。政治家による対談など〝硬派向けの企画〟もあり、硬軟取り合わせた企画や研究発表に注目。それには「早稲田らしい」と納得。「早稲田は社会に意見を言います」と雄弁会会員の言葉が印象的であり、旧来の文化祭の残像を残していた。
 まさに〝文化祭〟から、大学・学生、そして将来が見えてきます。

◆卒業後も先輩・後輩の人間関係は続く
文化祭では学生との裏話を含めた会話に浸ることが大半であったが、青春の一部である「文化祭」には、その大学の個性が反映しているのを肌で感じた。「母校の文化祭が一番楽しい」という感情は当然であり、思いを寄せるは自然である。その一方、企画点数、模擬店数・内容、研究成果などを見聞きして理解が進み、発表・説明者に説明を求めて話が弾むなど、貴重な時間になった。各人は母校で過ごした時間は消すことはできない。まして母校名は、一生背負って生きていくものだ。卒業後の進路はマチマチであるが、先輩・後輩の関係は続いていく。

◆勘違いに浸りながら得意満面に
歯科大学も歯系大学があり、それぞれ歴史・伝統を構築している。建学の精神を再確認・維持していくことは大学の責務かもしれない。母校以外の大学については、「名前だけは知っている」のは普通であり、専門家でない者は他の歯系大学の歴史・文化は知らない。「イメージと言葉」が一人歩きをし、そこにいる自分は〝井の中の蛙〟かもしれない。社会を見る目にはその自覚が必要であり、常にそこが問われているのかもしれない。私自身、ネット社会という情報過多に覆われた社会に、知らないうちに生かされている側面もあるが、その中で自分自身による判断・決断を日々余儀なく行っている。取材という「人に会う仕事」をしていると、「すべて知っている」という勘違いに浸り、そこには得意満面になっている自分がいるのかもしれない。

 

「東京歯科保険医新聞」2023年12月1日号(No.646号10面掲載)

✎奥村勝氏プロフィール

おくむら・まさる オフィス  オクネット代表、歯科ジャーナリスト。明治大学政治経済学部卒業、東京歯科技工専門学校卒業。日本歯科新聞社記者・雑誌編集長を歴任・退社。さらに医学情報社創刊雑誌の編集長歴任。その後、独立してオフィス  オクネットを設立。「歯科ニュース」「永田町ニュース」をネット配信。明治大学校友会代議員(兼墨田区地域支部長)、明大マスコミクラブ会員。

 

 

 

 

【教えて!会長!! Vol.78】 PEEK冠の基本的な考え方

【教えて!会長!! Vol.78】 PEEK冠の基本的な考え方

◆日本補綴歯科学会からPEEK冠に関して発表があったそうですが。

 12月1日発行の「東京歯科保険医新聞」第645号「『PEEK 』について」に引き続き、会員から多数の問い合わせがある「PEEK冠」について今回も取り上げます。202312月付けで公益社団法人日本補綴歯科学会(以下、補綴学会)から「PEEK冠に関する基本的な考え方(第1報)」(以下、「PEEK冠の考え方」)が発表されました。詳細は、補綴学会のホームページを参照していただくこととして、その内容をピックアップして紹介します。なお、「PEEK冠の考え方」は「1.概要」、「2.保険診療におけるPEEK冠について」、「3.PEEK冠の製作」、の3項目で構成されています。

 

◆「概要の記載」はどのようなものでしょうか。

 まず「概要」では、以下のようにPEEK冠の特徴を記載しています。「PEEK冠は、非金属性のPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)を材料としてCAD/CAMシステムを用いて歯冠修復する医療技術である。PEEKは生体安全性が高く、高強度で破折リスクが少ない材料。生体親和性が高く、成分の溶出量が少なく、金属アレルギー患者にも適用できる」とし、続けて「一方、ハイブリッドレジンと比較して、高い破壊靱性があるため、支台歯形成においてCAD/CAM冠に比べて、全部金属冠程度に歯質削除量が少なく咬合面やマージン部の厚みが小さくても破折しにくい。従って、上下顎大臼歯に適用可能である。歯冠色にすることはできるが、光透過性を付与することが困難な材料である、現行のCAD/CAM冠に相当するような審美性は有していない。20症例の最後方臼歯を含む大臼歯(23装置中11装置は最後方大臼歯)に装着し、6カ月の経過観察で脱離、破折はなく、咬合接触が維持され治療法として有効であることが報告され、装着後2年の経過観察でも破折や脱離は認められていない」としています。

 

◆「保険診療におけるPEEK冠について」は。

 保険診療に関しては、「適応症は、保持力に十分な歯冠高径があること、過度な咬合圧が加わらないこと等が求められる。部分床義歯の支台歯については、適応症とするためのエビデンスが得られていない。適応症は、大臼歯の単冠症例で上下顎両側の大臼歯。第二大臼歯が欠損して事実上の最後方大臼歯になった第一大臼歯も適用」としています。

 

◆「PEEK冠の製作」については。

 PEEK冠の製作の記載は、CAD/CAM冠との相違点にアンダーラインを付記して説明しています。「支台歯形成は、1.01.5㎜以上の咬合面クリアランス。軸面テーパーは片側610°の範囲におさめる。マージン形態は、ディープシャンファーとし、そのクリアランスは、軸面で1.0㎜以上、辺縁部で約0.8㎜以上にする。鋭利な部分がないように丸みを帯びた形状にする。研磨は、シリコーンポイント後につや出し用研磨剤を用いてバフ研磨を行う」としています。続けて「装着は、接着性レジンセメントを使用することが必須であり、(1)口腔内試適後、PEEK冠内面を弱圧下(0.10.2MPa)でアルミナサンドブラスト処理することが必須である、(2)乾燥後に専用プライマーを塗布し光照射を行う(PEEKは光透過性がないため)、(3)乾燥後に接着性レジンセメントをPEEK冠内面に塗布して装着する、(4)PEEKは光透過性がないため光照射によるクラウン内面の重合は期待できないため化学重合型かデュアルキュア型のセメントを使用する。トレーサビリティシールの管理は、診療録に貼付するなど、保存して管理すること」などとしています。

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以上、補綴学会の「PEEK冠の考え方」について、紙面の都合もあり改変、ピックアップしながら紹介しました。既に、PEEK冠の内面への接着レジンセメントの接着が困難であることや弾性率が低いため、外力で撓たわみやすく、脱離・脱落の可能性が低くないのでは、との懸念が指摘されています。臨床エビデンスも十分とはいえないため、今後、眼前の患者さんに説明できる高いエビデンスの蓄積が望まれます。

東京歯科保険協会

会長  坪田有史

(東京歯科保険医新聞20241月号8面掲載)

【2024年・年頭所感】会員6,000名時代 今後もさらなる発展を目指します/坪田有史会長

 2017年6月の定期総会で会長を拝命し、7回目の年頭所感として新年のご挨拶をさせていただきます。

 一昨年の年頭所感で本会会員数5,937名、昨年1月では5,951名と順調に会員数が増加していることをご報告してきました。さらに昨年6月には6,000名の区切りを超え、2023年12月1日時点で6,030名の会員数となりました。東京都内の歯科医師の任意団体として、昨年も多くの先生にご入会いただき感謝申し上げます。この会員増には、既会員の先生方からの多くのご紹介があり、この場をお借りして先生方のご協力に心から御礼申し上げます。また、未入会の先生方におかれましては、本会入会によって、数多くのメリットがありますので、入会のご検討をよろしくお願い申し上げます。

 特に、2020年初頭からの新型コロナウイルス感染症の影響により、患者が減少し、それ以前に比べ、歯科医療機関の多くが減収となりました。そこで本会会員の会費を3カ月分免除する直接的支援と、国や都の助成金などへの申請を支援することなどを行いました。それらの実施当初から現在に至るまで、最も重要視したのは情報共有でした。
 本会の情報発信ツールとして、FAXニュース、Facebook、本会ホームページがありますが、最も効果があったのはデンタルブックメールニュースでした。情報をスピーディーに会員に届けるため、原則、週3回(月、水、金)、会員のメールアドレスに発信させていただきました。オンライン資格確認システム関連、マイナ保険証、マイナポータル、電子処方箋、そして12月に期中収載された「松風PEEKブロック」の情報など、「どこよりも早く正確に」を心がけて会員との情報共有を図っています。
 歯科医療に関わるインボイス制度と電子帳簿保存法の施行、数カ月後の2024年度診療報酬・介護報酬・障害福祉サービス等報酬などの「トリプル改定」を控えています。さらに、政府は今後、オンライン資格確認システム関連、レセプトのオンライン請求、そして、電子カルテ導入など、数々のシステムを医療機関に義務化しようと準備しています。
 これらの情報を直接、スピーディーに会員へお知らせすることが本会の重要な役割と捉えています。現在、デンタルブックは70%超の会員に発信していますが、100%の会員への情報共有を目指しています。今後の重要な情報を入手していただくため、まだデンタルブックにメールアドレスを登録されていない先生は、本会事務局までご連絡ください。

 本会は1973年4月に設立され、昨年設立50周年を迎えました。そこで、9月10日に都市センターホテル(東京都千代田区)にて「東京歯科保険医協会 50周年記念企画 これからの歯科を考える〜今後もより一層頼りになる存在としてあるために〜」を開催しました。会員のほか、他協会の関係者、国会議員、都議会議員ら、200名を超える参加者が一堂に会し、半世紀の歩みを振り返りながら、将来の展望を語る貴重な時間をともに過ごしました。
 本会設立から50年、その間、多くの会員、関係各位に支えていただきました。これからも一層、患者、国民に良質な歯科保険医療を提供するための一助になる存在として、さらなる発展を目指します。
 今後も倍旧のご支援をよろしくお願い申し上げます。

2024年1月1日
 東京歯科保険医協会
                会長 坪田 有史