連載/協会探訪 その⑨ 歯科保険医の立場から提言<政策委員会>/東京歯科保険医協会会長 早坂美都
東京歯科保険医協会内には、政策委員会という委員会が設けられています。
政策委員会では、社会保障、医療保険および歯科医療などに関する情勢や諸問題について分析し、協会としての見解や方針、政策提言などをまとめています。
長年にわたる政府の医療費抑制策のため、歯科は疲弊した状態が続いています。人件費、歯科材料費、水道光熱費、委託技工料や外注費の高騰に加えテナント料も高騰しています。また、医療DXが急速に進んだことにより、機材導入費用やランニングコスト増も経営を圧迫している原因の一つです。歯科医療機関はこのような厳しい経営環境の中で、歯科医療水準を保ち、スタッフの雇用・定着のため、賃上げにも取り組んでいます。
こうした歯科保険医の置かれている現状を調査・分析し、改善に生かしていくことも政策委員会の重要な活動です。
①調査・研究活動
会員に対して、5年ごとに「会員の意識と実態調査」を実施し、東京都内における歯科保険医のリアルな状況を浮き彫りにしています。また、政府の歯科医療政策についての情報も収集・分析しています。過去には、ドイツ・イギリスに医療保険制度視察団を派遣するなどして、歯科医療政策の在り方などを研究しました。
②行政への要請
調査および提言にまとめた内容を基に、行政や自治体に要望も行っています。東京都に対しては、毎年、次年度の予算要請を実施しています。
2025年度は、歯科医院のデジタル化に対しての実効性ある支援や、小中学校の養護教諭の方々からの声を基に、食後の歯磨きがきちんとできるようにするため、水道蛇口の増設、子ども医療費や妊婦の歯科健診・治療の無償化などを要望しました。
さらに、都議会各会派のヒアリングにも参加し、歯科医療における問題解決への理解と協力を要請してきました。
③談話・提言
重要な課題に対しては、協会の考えなどを政策委員長談話にまとめ、会内外に向け発表しています。また、東京の歯科保険医の立場から、歯科医療政策に関する提言をまとめ、発表もしてきました(「21世紀にふさわしい歯科改革提言<2010年、2019年改定版>」・「医療と介護における歯科に関する提言」<2011年>)。
④政策学習会
理事・部員を一堂に会し、歯科医療政策を中心に、さまざまな政策学習会を実施し、問題解決に向けた議論を深め、意思統一を図っています。
なお、提言は協会ホームページからダウンロードできます。ぜひとも、ご一読をいただくとともに、協会の諸活動にご理解・ご協力をいただきますよう、お願いします。
政策委員会の活動はこちら
→ https://www.tokyo-sk.com/aboutus/eachdepartment/department06/



