中医協総会/2026年度診療報酬改定/歯科医療の個別改定項目を提示 人材確保 口腔機能管理 デジタル化 物価対応など配慮

中医協総会/2026年度診療報酬改定/歯科医療の個別改定項目を提示/ 人材確保 口腔機能管理 デジタル化 物価対応など配慮

【歯科の実態に配慮した多岐にわたる見直し内容に】

◆個別改定項目の検討

中央社会保険医療協議会(中医協)は123日に総会を開き、2026年度診療報酬改定に向けて提案された「個別改定項目について(その1)」(いわゆる〝短冊〟)に検討を加えた。

その中で歯科医療分野を見ると、①物件費の高騰を踏まえた対応、②賃上げに向けた評価の見直し、③歯科疾患管理料、小児口腔機能管理料および口腔機能管理料の要件ならびに評価の見直し、④継続的・効果的な歯周病治療の推進、⑤歯科治療のデジタル化等の推進―をはじめとする、歯科医療の実態を踏まえた多岐にわたる見直しが盛り込まれている。

◆物件費の高騰関連

①では、これまでの物価高騰による医療機関における物件費の負担増加への対応も示された。

歯科診療報酬については初・再診料(地域歯科診療支援病院歯科初・再診料を含む)の引き上げが示されている。

さらに、26年度および27年度の物価上昇に段階的に対応するため、基本診療料などの算定に併せて算定可能な加算として、「歯科外来物価対応料(1日につき)」を新設するとしている。

◆歯科技工士の賃金改善

次に②では、賃上げに向けた評価の見直しとして、歯科技工所の歯科技工士の確実な賃上げを図る観点から、歯科技工所ベースアップ支援料(1装置につき)を新設する。

◆各種の口腔機能管理関連

また③では、歯科疾患管理料、小児口腔機能管理料、口腔機能管理料について、算定要件と評価の見直しが行われる。小児から高齢者までの口腔機能管理について、対象患者の範囲を拡大し、実態に即した評価に見直す方針が示された。

◆歯周病治療関連

さらに④では、評価体系の再編が打ち出された。歯周病安定期治療および歯周病重症化予防治療について、歯科診療の実態を踏まえ、歯周病継続支援治療として整理・統合し、評価を見直す。

併せて、歯周病ハイリスク患者加算については名称を「重症化予防連携強化加算」に変更する。主治医に対する歯科診療情報の提供を要件に追加し、糖尿病患者などへの対応を通じて医科歯科連携を一層推進する方針が示された。

◆デジタル化推進

そのほか⑤では、CAD/CAM冠およびCAD/CAMインレーの評価や要件の見直し、光学印象の対象拡大が示された。

◆有床義歯管理に一石を投じるか

有床義歯管理では、「新製有床義歯管理料の算定単位を、1口腔単位から1装置単位に見直し、評価を見直す」としている。さらに、歯科口腔リハビリテーション料1と新製有床義歯管理料における義歯指導の違いを明確化するとともに、「歯科口腔リハビリテーション料1との併算定を可能とする運用を見直す」との内容が打ち出された。

◆歯科衛生士関連

歯科衛生士による口腔機能に関する実地指導を行った場合の評価とし、歯科衛生実地指導料の加算であった口腔機能指導加算を「口腔機能実地指導料」として独立させる。

これは、研修を受けた歯科衛生士が、主治の歯科医師の指示の下で口腔機能の発達不全や口腔機能が低下した患者に指導を行い、その指導内容に関する情報を文書で提供した場合に月1回算定できる評価で、歯科衛生士の専門性を生かした口腔機能管理を後押しする内容となっている。

歯科医師と歯科技工士の連携については、「歯科技工士連携加算の評価の範囲や施設基準を見直す」として、連携体制の強化が図られる。

そのほか、画像診断や病理診断などについて解釈を明確化するとともに、暫間歯冠補綴装置、ディスキング、補綴前処置など、新たな評価項目が整理されている。歯科固有の技術についても、評価や運用の見直しが行われる。

今後の中医協での点数設定や算定要件の具体化に向けた議論が注目される。