2026年度診療報酬改定/3.09% 診療報酬本体引き上げへ

2026年度診療報酬改定/3.09% 診療報酬本体引き上げへ

 政府は12月24日、2026年度診療報酬本体の改定率を3.09%(26年度2.41%、27年度3.77%の平均)引き上げることを決めた。
 本体の改定率3.09%の内訳は、賃上げ対応分1.70%増、今後2年間の対応に0.76%増、過去2年間の経営環境悪化への緊急対応分に0.44%増、食費・光熱水費分に0.09%増、通常改定分0.25%増、適正化・効率化0.15%減とした。
 なお、実際の経済・物価の動向が大きく変動し、経営状況に支障が生じた場合には、27年度予算編成において必要な調整を行うとしている。
 改定を巡っては、全国保険医団体連合会(保団連)、各保険医協会・医会をはじめとする医療界の各方面から、物価や賃金の上昇による医療機関の経営悪化の改善に向け、大幅なプラス改定を強く求める声が出され、高市早苗首相も診療報酬の引き上げに前向きな姿勢を示してきた。
 しかし、薬価や材料価格を含めた全体の改定率としては、2.22%増と報道されており、先生方に協力いただいた要請署名の項目の一つである「基本診療料を中心に少なくとも10%以上の大幅な引き上げを行うこと」には程遠く、歯科医院の経営改善には不十分と言わざるを得ない。
 今後、具体的な改定内容が中央社会保険医療協議会(中医協)の席で「これまでの議論の整理(案)」として提示され、パブリックコメントが募集されるので、臨床現場の意見を保険診療に活かすため、ぜひ、積極的に提出していただきたい。

▼【参考】2026年度診療報酬改定について(厚生労働省ホームページより)
診療報酬改定について