【2026・年頭所感】歯科の重要性が深く認識されている今こそ(会長/早坂美都)

【2026・年頭所感】歯科の重要性が深く認識されている今こそ(会長/早坂美都)

明けましておめでとうございます。

会員の先生方におかれましては、2026年の新春を新たな気持ちでお迎えのこととお慶び申し上げます。また、日頃より東京歯科保険医協会の活動に対してご理解、ご協力を賜り、心より御礼申し上げます。

 保険で安心して、きちんとした診療ができるようにしよう

1973年4月に協会が設立されて以来、長く受け継がれてきた言葉です。以後、協会は歯科医療を通して都民、そして国民の皆さまの歯と口腔の健康のため、さらに何よりもその担い手であります歯科保険医の先生方の生活を守るために活動して参りました。

歯科医療は、人生の最期の日まで「自分の口でおいしく食べることができるようにすること」を目指しています。そのことは、年齢を重ねても健康で過ごせること、すなわち「健康長寿社会の実現」に貢献することでもあります。最近では、「口腔内の環境が全身疾患に大きく影響すること」が広く知られ、歯科の重要性に対する理解が深まりつつあります。歯科医療を正しく理解していただける時代に差しかかっていると言えるのではないでしょうか。

しかしながら、その歯科医療界にも数年来続く物価高騰、人手不足の波が押し寄せ、歯科医院経営に大きな影を落としており、このままでは国民の口腔内を守り続けることができません。

こうした状況を受け、昨年は「基本診療料を中心に、診療報酬の期中改定や、国の責任による国の補助金等での緊急財政措置を早急に行うこと」「2026年度診療報酬改定で、基本診療料を中心に少なくとも10%以上の大幅な引き上げを行うこと」「患者窓口負担を軽減すること」などを掲げ、会員の先生方の貴重な声が記された請願署名、要請署名を厚生労働委員会の国会議員一人ひとりに手渡しました。保険診療は国会での審議、承認が必要な国の予算、つまり国政に直結していますので、国会議員の歯科への理解を深めるため、また、今年施行となる診療報酬の改善につなげるためにも地道な活動が大切です。2026年度診療報酬改定にあたっては、今回も協会は『新点数説明会』を45月にかけて計3回開催いたします。新たな診療報酬を理解すべく、ぜひ、会場に足をお運びください。

また、健康保険証廃止によるトラブルが後を絶ちません。さらに、少子高齢化が急速に進み、医療技術の進展に伴う医療コストの急増なども重なり、1961年から60年以上続く国民皆保険制度を揺るがしかねない事態が続いています。国民皆保険制度は、国民の誰もがいつでも、全国どこでも公的保険によって一定の負担でカバーされた医療を受けることができるという、諸外国に類を見ない素晴らしいものです。質が保たれた医療を安心して受けられる環境維持のためにも、この制度を守らなければいけません。

協会は、患者、国民が安心して医療を受けられるよう、そして歯科医療機関が混乱なく患者を受け入れられるように、まずは資格確認書の全員交付を求めて、東京都知事と都内51自治体の首長に要望書を持参・送付しました。私も保団連関東ブロックの会長・理事長と共に新宿駅前で街頭宣伝を行い、多くの方々から署名をいただきました。今後も都民の方々に向けて、歯科治療と健康の重要性を理解していただくために幅広く活動していきます。

「食べることは生きること」です。協会は、6,043名(202512月時点)の会員の先生方に支えられながら、都民、そして国民の皆さまがより一層安心して歯科医療を受けることができるよう、さらなる努力を続けて参ります。今後ともご理解とご協力、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

東京歯科保険医協会会長 早坂 美都(2026年 年頭所感)