第1回スタッフ講習会/感染予防対策をアップデート ガイドラインなどに基づく医院ごとの対策を
協会は8月27日、歯科診療所勤務の歯科衛生士で一般社団法人日本医療機器学会認定第2種滅菌技士®の資格も持つ片山章子氏を講師に招き、第1回スタッフ講習会(歯科衛生士・助手向け感染予防セミナー)「洗浄から滅菌まで感染予防対策をアップデート!自院の環境に最適な感染予防対策を考える講習会」を開催した。会場の協会会議室には、歯科衛生士、歯科助手、受付スタッフ計27名が参加した。そのうち9名は臨床経験が1年未満であったが、10年目以上の参加者も10名が足を運んだ。また、参加理由では「先生から勧められたから」が最も多かったが、「テーマが面白そう」「感染対策の勉強のため」という理由も多くあり、感染予防対策が関心の高い分野であることが示唆された。
片山氏は、勤務先医院における実例や工夫を交えながらガイドラインやエビデンスに基づいた対策方法について詳細に説明し、特に①感染成立の3つの要素(感染源、宿主、感染経路)の連鎖を断ち切ること、②清潔・乾燥、関わる人の意識、③装備(マスク、ゴーグル、フェイスシールド、グローブ)の取り扱いの注意事項、④手洗いの基本事項、⑤診療中の清潔・不潔の区別、⑥診療後の洗浄、消毒、滅菌―などに注意を促した。特に、作動中のオートクレーブ内部の動画は興味深いものだった。
最後に片山氏は、「医院によって事情が異なると思うが、各々の立場で課題を抽出し、根拠を持って改善策を考え実行してほしい」と要望し締めくくり、有意義な講習会となった。
(経営管理部 担当理事/小林 顕)