保険でより良い歯科医療を/署名提出への4ステップ
◆「う蝕は減っている」といえるのか
歯科の現状を考える上で、「患者の口腔内がどうなっているのか」ということに焦点を当ててみる。概ね24歳まで、う蝕の有病率は年々減少傾向にあるが、35〜54歳にかけては有病率100%になる傾向は改善されていない(図1)。仕事や家事、育児などにより多忙となり、口腔のメインテナンスが後回しにされている可能性が高い。
また、高齢者の有病率増加は、8020の推進の結果、残存歯が多くなり、根面う蝕が増加していることがうかがえる。
◆家計が厳しいと患者は受診をやめる
物価上昇に賃金上昇が追い付いていないといわれて久しい。低所得者になるほど医科よりも歯科治療費を切り詰める傾向がある。経済的な理由による治療の中断は、他の調査でも示されている(表1)。この調査では、中断の理由として約7人に1人が「金銭的に余裕がなかった」ことをあげている。
患者は、家計が苦しくなると歯科治療の継続を諦め、医療機関においては患者数が一定程度減る可能性を示唆するものである。患者が歯科医院を受診しなければ、口腔の健康は守れない。
◆会員6,000人で取り組もう
協会は、患者の負担軽減と歯科医療費の総枠拡大などを求める「保険でより良い歯科医療の実現を求める」請願署名を集めて、本通常国会へ提出する活動を行っている(図2・3 参照)。
署名用紙、返信用封筒をご希望の方は、お申し込みフォームまたは電話(運動本部:03-3205-2999)までご連絡ください。