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政策委員長談話/本当の「かかりつけ」を 評価しない「か強診」に抗議する

政策委員長談話/本当の「かかりつけ」を 評価しない「か強診」に抗議する

本当の「かかりつけ」を 評価しない「か強診」に抗議する

◆施設基準で「かかりつけ」を評価して良いのか

今次改定で、地域包括ケアを背景とした「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(以下、「か強診」)が新設された。届出をした場合に算定できる点数としてエナメル質初期う蝕管理加算、SPT(Ⅱ)、訪問口腔リハへの加算が新設された。また「か強診」の役割として、団塊世代が75歳以上になる2025年に向け、改定では患者の口腔機能の維持と回復に焦点をあて、う蝕や歯周病の重症化予防、摂食機能障害を有する患者に対する包括的な管理を評価すること、ゲートキーパーを盛り込まなかったことは一定理解できる。
しかし、これらは「か強診」以外の医療機関で算定できるエナメル質初期う蝕に対するF局・SPT(Ⅰ)・訪問口腔リハと治療内容は本質的に同じであり、施設基準の有無で診療報酬に差を付け一物二価としたことは容認できない。また、在宅にいる患者を地域でみるという地域包括ケアシステムの本質で言えば、訪問口腔リハを介護保険との給付調整の対象とし、事実上、在宅の要介護・要支援者を対象外としたことは問題である。本来,患者と歯科医療機関との信頼関係で成り立つ「かかりつけ」を施設基準で評価することには反対である。

◆患者が望む医療機関をかかりつけとし通院・在宅を問わず治療が受けられる仕組みを

今次改定では、地域包括ケアの構築に向けた機能分化が進められ、紹介状のない場合の大病院の受診に一部負担金以外の負担を設けた。その上で、偶発症や感染症対策・訪問診療を実施する地域の歯科医療機関をかかりつけ歯科医機能を持つ「か強診」と評価した。しかし、「かかりつけ」とは、患者自身が一歯科診療所に通院していく中で、当該診療所で生涯に渡り診てほしいと考え、選択するものであり、医療機関側が決めるものではない。
また、患者が通院している歯科診療所が「か強診」か否かで内容と保険点数および負担金が変わることは、患者の理解を得やすいものではなく、現場に混乱を生じる危険性がある。
協会は、「かかりつけ」を適切に評価することを求めるとともに、本当の「かかりつけ」を評価しない「か強診」に抗議する。

2016年5月23日
東京歯科保険医協会
政策委員長  坪田有史