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政策委員長談話「マイナス改定では安心安全な歯科医療の提供体制は維持できない」

2015年 11月 27日 : 協会ニュース, 理事会声明

政策委員長談話「マイナス改定では安心安全な歯科医療の提供体制は維持できない」

11月4日、次期診療報酬改定の基礎資料となる「第20回医療経済実態調査」が発表された。全国集計では大きな変動が見られなかったせいか、一般紙での取り扱いは控えめな内容であった。
しかし、詳細に見てみると、東京23区では歯科医療機関が疲弊していることが明確となり、患者にとって安心安全の歯科医療の提供に欠かせない人の確保と設備投資に影響が出始めている実態が明らかになっている。
個人立診療所の全国平均では医業収益が0.3%、医業・介護費用が0.4%増加し、前年並みの損益差額を確保している。保険収益の増加は見られないが、自費収入が1.5%の伸びを見せるなどしている。
ところが、東京23区分では様相が大きく異なる。
まず、医業収入では、保険診療収入がかろうじて0.3%のプラスであったものの、自費収入がマイナス5.3%、健康診断などの収入がマイナス4.3%と、大きく落ち込んだ結果、収入全体では1.2%のマイナスとなった。支出では減価償却費がマイナス10.6%、歯科技工料などの委託費がマイナス4.9%などと減少した。給与費は率ではマイナス2.5%であったが、実額では36万8000円の減少であった。収入が減少した分を、支出を切りつめることでかろうじて収支バランスを保っている格好となった。大幅な減額となった給与費は、歯科衛生士をはじめとしたスタッフの雇用確保が困難であることを示している。人件費が高い東京で、安心安全の歯科医療を提供することの厳しさが表れた。
今回の発表により、東京の歯科保険医療機関は、経費節減によって歯科医療提供を維持しており、構造的な経営状態の悪化はまったく改善されていないことが明らかになった。もう個人の努力による経営改善は限界を超えていることは明らかである。
調査結果には表れていないが、消費税の損税の問題も深刻である。1歯科医療機関当たり年間80万円ともいわれる損税は今後さらに大きくなり、さらに経営を圧迫することが予想される。消費税ゼロ税率による改善は喫緊の課題だ。
12月には次期診療報酬の改定率が閣議決定される。中医協でも全身的な疾患を有する患者への対応の評価が議論されている。そのためには歯科衛生士などスタッフの充実は欠かすことができない。もしマイナス改定が実施されるならば、安心安全の歯科医療提供がさらに困難となることは明らかである。改めて次期診療報酬改定は大幅な技術料のプラス改定を求めるものである。
2015年11月27日
東京歯科保険医協会
政策委員長 中川勝洋

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政策委員長談話 「今こそ、診療報酬のプラス改定を求める」

2015年 9月 28日 : 協会ニュース, 理事会声明

政策委員長談話

今こそ、診療報酬のプラス改定を求める

安保国会が終わったことで、安倍内閣は経済に注力する。アメリカの利上げ・中国経済の不透明感・新興国の景気低迷が国内に及ぼす影響を避けるため、補正予算や2016年度予算で国内景気の維持を図ることが推測される。補正予算は3~4兆円、2016年度予算は100兆円に迫る規模との報道がされている。

このような中、日経新聞は社説(9月1日付朝刊)で「医療費を含む社会保障費に思い切ってメスを入れなければ、予算の膨張は止められない」「そのためにも政府は診療報酬をマイナス改定とする選択肢を真剣に探るべきだ」と述べ、経済立て直しに向けた診療報酬のマイナス改定を提起した。1000兆円を超える国の債務が積み重なる中、その原因を社会保障費の増大に求める意見である。安倍内閣登場後、「アベノミクス」による第2の矢として地方創生や国土強靭化の名で財政出動し、関連予算は10%以上増大している。また、防衛省予算、国債利子の支払いも増え続けており、債務の増加の原因は社会保障費だけではないことは明らかである。そもそも2014年4月の消費税率引き上げは、社会保障費の増加に対する手当との理屈であった。日経の社説はその前提を無視する発言であり、社会保障費削減の政財界の意向を後押しするものだ。

2014年4月の診療報酬改定は、歯科で0.99%の引き上げとされたが、そのほとんどは消費税率の引き上げに対応するものであり、実質マイナス改定であった。手当てされた対応分では賄いきれず結果、損税の拡大に繋がり、経営の改善に繋がるものとはなっていない。一方、安保法案の終盤に2017年度からの消費税率10%への引き上げに伴う軽減税率の報道がされた。なぜこの時期なのか、マイナンバーを用いた還付方式そのものに疑問の声が強まった。増税される2%分は社会保障の充実に使うとの当初の説明である。麻生財務大臣の答弁はそれを無視するかのようにプライマリーバランスのため、国民に負担を求めることに終始した。このままでは社会保障充実を名目に税率が際限なく引き上げられてしまう。

協会が5月に行ったアンケート調査の歯科医業経営への質問に、以前と比べ「苦しくなった」との回答は53.3%と過半数を超え、また、収入も前年に比べ「減収した」が44.8%「変わらない」が30.5%となっており、東京の歯科診療所の経営が厳しいことが改めて明らかとなった。

東京の多くの歯科診療所は、不安定な経営基盤の中、患者さんのため安心・安全な歯科医療提供体制を何とか維持している。しかしマイナス改定では経営基盤がますます不安定となり、廃業する歯科診療所が増加し、必要な歯科医療の提供にも支障が生じることは明白である。

協会では、マイナス改定の動きに抗議するとともに、「診療報酬のプラス改定を求める歯科医師要請署名」に取り組み、2016年度診療報酬改定での基本技術料の大幅な引き上げを求めていく。

2015年9月25日

東京歯科保険医協会

政策委員長 中川勝洋

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政策委員長談話 「立憲民主主義を否定する安全保障関連法案は廃案とすべき」

2015年 7月 21日 : 理事会声明

政策委員長談話

『立憲民主主義を否定する安全保障関連法案は廃案とすべき』

安全保障関連法案が7月15日、衆議院の安全保障特別委員会強行採決され、翌7月16日に衆議院本会議で与党および次世代の党の賛成で可決された。委員会採決後、安倍晋三首相は「国民に丁寧にわかりやすく説明していきたい」と発言しているが、60日ルールを踏まえた採決強行に対して多くの人が危惧を抱いたと思われる。その後の世論調査を見ると内閣支持率は急低下し40%を割り込み、不支持率は50%を超えている。戦後70年、歴代内閣と国会が積み上げてきた1972年、自民党内閣での「集団的自衛権は認められない」との憲法解釈を2014年に閣議決定で変更し、解釈改憲への道筋をつけたが、その根拠といえば1959年、自衛隊の存在に対する「砂川判決」での「個別的自衛権は現行憲法のもとでも認められる」を拡大解釈するもので、どこにも集団的自衛権の文言は存在しない。このようなご都合主義的な説明に対して多くの憲法学者、元内閣法制局長官がこの法案は「違憲」であり「立憲民主主義」を否定するものとの声をあげている。国民主権を旨とする憲法は、国家権力の乱用を縛るためにあり、憲法に違反する法律を創ることは、民主主義の政治体制を否定することに繋がる。戦後70年を迎え、時代の変化に伴い見直すべきあるいは追加すべき項が存在するとも思われるが、十分な議論を経て国民に判断を求めるべきであり、絶対多数を持った一内閣の解釈で実質的な改憲を行うことは一党独裁と同じである。

わが国を取り巻く安全保障環境は、中国・北朝鮮・ロシアとの関係で大きな問題を抱えていることも事実だが、安倍首相の答弁にある「危機に備える政治の責任」「備えあれば憂いなし」は当然だが「危機の想定は」無限に可能であり、備えの範囲も限りがない。

戦時中に生まれ、戦後の混乱期を体験した者としては、周辺事態に加え重要事態にも対応するためとして行うさまざまな「備」は、昭和初期、欧米列強に対抗するためとして国防費の増大、国民生活予算の削減、国債の増発に突き進んだ歴史からみて、大政翼賛的な今の政治状況が続くとやがて防衛予算の増大、社会保障予算の削減に繋がるおそれがある。

社会保障の一翼を担い、国民の命・健康に寄与する歯科医師としても国民主権の基礎である憲法に反する本法案は廃案とし、国民が納得できる政策論議をすべきである。

2015年7月24日

東京歯科保険医協会政策委員長 中川勝洋

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第43回定期総会 「決議」

2015年 6月 21日 : 理事会声明

第43回定期総会 「決議」

わが国は2015年に高齢化率が26%を超え、4人に1人が高齢者となり、世界で最初に超高齢社会を迎えた国となった。世界経済の牽引車となってきたわが国の社会保障政策は、これから超高齢社会を迎える世界各国から注目されている。

しかし、わが国の実情は、バブル経済の崩壊に続く、リーマンショクや長引くデフレによる財政難を克服できずにもがき苦しんでいる有様である。社会保障政策を鑑みると2013年度の「社会保障制度改革プログラム法」、2014年度の「医療・介護総合確保推進法」に見られるように公的負担を削減し、「自助・共助」を基本とした社会保障制度へ舵を切り、制度維持を御旗に国民に負担を強いるものである。

一見、アベノミクスにより日本経済が回復したかのように見えるが、さらに追い打ちをかけるように、政府は2020年度でのプライマリーバランスの黒字化を目的に「財政健全化計画」を示した。まず、矢面に立っているのが社会保障であり具体的には、受診時定額負担、診療報酬のマイナス改定、後期高齢者窓口負担の2割化などが連なっている。これが実現されれば、国民、医療機関双方が痛みを強いられることになる。極めて多くの高齢者を抱える東京では、社会保障の後退を目の当たりにすることになる。

最近では周術期や在宅医療への歯科の積極的介入が誤嚥性肺炎を予防し、口から食べるという人間本来の機能を呼び戻すことが、患者のQOLを引き上げ、早期の社会復帰に貢献していることなどが注目されてきた。われわれ歯科保険医が有病者歯科医療の裾野を広げていくことは重要であり、社会的責務を担っているのは明白である。

患者の生命と健康を守る保険医として私たちは、医療を必要とする者がその医療を受けられない国にしてしまう社会保障の後退に断固反対する。

保険医が何の障害も受けず患者の生命と健康を守る医療が行え、世界の国々が模範とする社会保障を築き上げるために、以下の項目を国に要請する。

                    記

一.わが国の社会保障を後退させず、世界の国々が模範とする社会保障を築き上げること。

一.高齢受給者や介護保険の負担金を引き下げること。

一.歯科診療報酬を引き上げること。

一.医療への消費税非課税制度を、ゼロ税率に改めること。

一.保険医を萎縮診療に誘導し、患者の受療権を侵害する高点数を理由とした一切の指導を行わないこと。

一.生命と健康を脅かすものを排除し、平和を尊ぶ社会を目指すこと。

 

                          2015年6月21日

東京歯科保険医協会

第43回定期総会

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理事会声明 「保険収載を前提としない選定療養に反対」

2015年 4月 25日 : Featured, 協会ニュース, 理事会声明, 運動本部

理事会声明/「保険収載を前提としない選定療養に反対」

厚生労働省は選定療養の拡大を目的とした意見公募(パブリックコメント)を行った。選定療養は「いわゆる『混合診療』問題に係る基本的合意」(2004年12月15日)に基づき創設され、将来にわたって保険収載しないとされた技術等であり、本質的には混合診療である。現在アメニティに係わる10項目があるが、2005年以降医科歯科とも、新たな設定がなされていない。昨年6月の「日本再興戦略 改訂2014」で定期的な導入の方向が示された。このことは、同時期に出された「患者申出療養」(仮称)と対をなす形で混合診療の拡大を狙っていると言える。

東京歯科保険医協会では制度発足当初より、患者・国民が安心をして医療を受けられなくなるため、選定療養に反対の立場を取ってきた。今回の選定療養拡大の動きに対し改めて、保険診療の拡充を求める立場から反対の意を表すものである。

選定療養制度の拡大は、①患者負担の増大、②混合診療の拡大、③保険に導入しない医療の固定化、④現行の保険医療の縮小化に繋がる。また、高い自己負担を払える人と、払えない人の間に医療格差をもたらし、さらには自己負担分に対応した民間保険に繋がるなど、医療の市場化にも道を開くものである。

そもそも安全性、有効性が確立した医療技術や薬、材料などは、適正な評価をもって速やかに保険収載すべきであり、保険外併用療養費などで対応すべきではない。

医師会や歯科医師会など医療提供側からは、反対や慎重な議論を求める声が広がっている。

すべての国民がいつでも、どこでも、だれもが安心して医療を受けられるようにするためには、選定療養=混合診療は廃止すべきである。

2015年4月24日

東京歯科保険医協会

第2回(暫定)理事会

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2015年 会長年頭所感「スケールメリットを活かした行動を」

2015年 1月 1日 : Featured, 協会ニュース, 理事会声明

2015年 会長年頭所感「スケールメリットを活かした行動を」

謹賀新年
 昨年、本会の会員数は5000名を突破しました。一方、昨年末に行われた衆議院解散総選挙は、自公あわせて326議席を獲得し、独裁政治に拍車がかかる結果となってしまいました。消費増税を1年半先伸ばしたことは、三党合意の時から景気の動向を見て決めることとなっていたので、解散総選挙の理由にはならず、長期政権に固執するための利己的な判断と言わざるを得ません。むしろ、8%に引き上げたことによる景況感の悪化に目を注いでもらいたい。
 また、社会保障の財源として消費税を充てる目的であったため、政府は「延期する以上は社会保障の充実も見直さざるを得ない。引き上げ延期中はその範囲の中で具体的な予算編成を優先順位をつけてやっていく」と述べた。しかし、増税しても赤字国債削減に使われ、実際に診療報酬はほとんど伸びていないのが現状です。
 一方、消費増税分として初・再診に充てられた点数は10%までの暫定処置で、その後の医療費の財源は未定です。以上のことから、今後の歯科医療費はよりいっそう厳しいものになると思われますが、いかに口の健康にイニシアチブを持たせられるかが求められています。

東京歯科保険医協会会長 松島良次 昨年の改定で、先進医療技術評価から導入されたCAD/CAM冠の財政効果は、一次的には引きあがるものの、持続的なものではありません。しかし、毎回の改定ごとに新規技術が導入されれば一定の効果が望めます。その効果の中には、患者さんの健康寿命の延伸は不可欠です。本会ではこの視点を大事にして、新規技術の提案を行っていきたいと考えます。
 他方、2025年には団塊の世代が75歳以上の年齢層に入ります。財政構造は、爆発的に増大する高齢者対策に耐えられるものにしなければならず、これからの10年間は、われわれ歯科医療従事者も知恵を出していかねばなりません。今後、基礎疾患を抱えた患者さんに対応する知識は当然のこととして、さらに病院や施設から在宅にシフトされる患者さんに対応する訪問診療の準備もしなければなりません。
安倍晋三首相は、国民の信任を錦の御旗に、数々の法案を通す準備を始めていることでしょう。ここで大事なことは、国民がすべてを任せたわけではないということです。政府が数の論理で行くならば、われわれも国民の不利になるような政策には断固反対できるように、5000名会員のスケールメリットを活かした行動をとるつもりです。

東京歯科保険医協会会長

松島良次

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