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理事会声明

2010年 3月 11日 : 協会ニュース, 理事会声明

今改定は新政権による初の改定であり、10年ぶりのネットプラス改定となった。しかし、歯科の厳しい状況を改善するどころか大多数の歯科医院では2.09%にはとても届きそうもない内容であり、歯科の状況をさらに悪化させかねない問題点の多い改定内容である。

第1に、長期維持管理路線の復活・強化が行われている点である。財源の約7割を使い初診料を大幅に引き上げた。同時に歯周病安定期治療(SPT)へも前 回に比べ大幅な点数を配分した。技官会議でもSPTを「推進」し誘導を行っている。一方歯周治療は枠内操作による点数の付け替えに終わっており、再SRP やSPTで長期に管理しなければマイナスになってしまう。SPTは引き上げられたが、依然として歯周基本治療が包括されており納得ゆく点数ではない。低点 数による長期維持管理路線の復活・強化には反対である。

また、枠内操作では歯科医療は充実されない。総枠を広げて医療技術を評価するべきで、改定ごとの枠内の点数いじりでは現場が混乱するだけである。

第2にスタディモデル、歯管の内容の一部など包括が一層進んだことも問題である。技術料は個別に評価すべきである。協会は文書提供の評価も含め包括は即 刻改善するよう求めるものである。また、文書提供については文書量は減ってはおらず、逆に厳しさが増している。きちんと文書を提供できるよう、文書提供の 評価を求める。

第3に時間要件の強化が上げられる。訪問診療では、医科では廃止となった時間要件が歯科では一層厳しくなった。訪問一人目から時間による制限が新たに設 けられ、訪問診療を実施している医療機関ではこれまでの対応を変更せざるを得ず混乱をしている。時間要件は医科と同様に即刻廃止すべきである。

第4に新規技術導入が進まなかった点が指摘できる。08年改定では6技術が新たに保険適用となったが、今改定は医療技術評価分科会の検討結果からわずか1技術のみの導入となっている。学会等の要望に応え、新規技術の導入を積極的に進めるべきである。

第5に訪問歯科衛生指導料の引き上げや、術後専門的口腔衛生処置の新設など歯科衛生士の評価が進んだ点も大きな特徴である。術後専門的口腔衛生処置は手 術の項目に歯科衛生士が位置づけられたこととともに、医療の中での口腔ケアの位置づけが高まったことを評価したい。わずか20点であるが歯科科技工加算に より歯科技工士がはじめて点数表に位置づけられた意味も大きい。

以上のように、今改定はプラス改定の影に低点数による長期維持管理路線の復活・強化、包括化の推進などが進められた。まるでかつての「かかりつけ歯科医 初診料」の亡霊を見る思いである。患者が減少しつつある東京では今改定ではプラス改定とはならない、むしろマイナスとなる可能性が高い。包括した項目を元 に戻し、基礎的技術料を引き上げ、時間要件をなくすなど早急な再改定を強く要求する。

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診療報酬改定率発表に関する理事会声明

2009年 12月 25日 : 協会ニュース, 理事会声明

2010年度の診療報酬改定率が発表になった。歯科+2.09%、医科入院+3.01%、医科診療所+0.31%と医科歯科横並びが解消された。10年ぶ りのプラス改定であり、小泉構造改革が行ってきた社会保障費抑制策を止め、新しい方向に転換したという点で新政権の政策を評価したい。

しかし、歯科の改定率は2.09%である。東京の一診療所あたりの平均点数はおよそ25万点であり、改定による収入増は月5千点にしかならない。これで東京の歯科医療崩壊に歯止めがかかるとは思えない。

歯科医療は1人で行えるものでは無いが、今、多くの歯科医はスタッフ雇用に苦しんでいる。10年間続いた医療費抑制のため、スタッフの雇用を含めた経費 の削減で何とか耐えてきたが、その削減も限界を超え結果的にワーキングプアの歯科医師が増大してきている。必要なスタッフを確保し、ワーキングプアを解消 するためには、大幅な改定が必要である。

今回の改定では民主党が言う医療再生の第一歩としては不充分である。このままでは歯科医療の質の低下が危ぶまれる。現場に基づいた改定内容を実施するとともに、医療再生のためのロードマップの設定を要求するものである。

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理事会がレセプトオンライン請求義務化撤回で声明

2009年 3月 12日 : 協会ニュース, 理事会声明

2011年4月より歯科医院からのレセプト請求もオンラインに義務化されようとしている。


国は歯科医師の請求権、職業の自由にかかわる問題を法改定もせず、一片の省令で奪おうとしている。東京歯科保険医協会はオンライン請求一律義務化を撤回することを要求する。


協会のアンケート調査では、一律義務化反対は八割を超えており、義務化を機に閉院をすると答える方が出ている。歯科医院はほとんどが小規模な事業所であ る。義務化が実施されれば新規購入で約300万円かかるといわれる諸費用はすべて医療機関の負担となる。そうした負担増により今でも厳しい歯科医院経営は さらに圧迫され、廃業を余儀なくされる開業医が続出することが危惧される。


さらに「住基ネット」でさえ個人情報の漏洩に関わる訴訟が起こされているが、情報量が住基ネットの数十倍、数百倍であるオンライン請求で患者さんの医療情報が漏洩されれば、その影響は計り知れないものとなる。
政府はオンライン請求で集めたデータの他、特定健診のデータなどを盛り込んだ、「ナショナルデーターベース」を構築しようとしている。「請求方法」にすぎないオンライン化を「医療データの活用方法」にすり替え、いっそうの医療費抑制を狙っている。

1500人の医師、歯科医師が一月、オンライン請求義務化に従う義務が存在しないことを確認する訴訟を起こした。協会はレセプトオンライン請求義務化に 対し訴訟支援や国会議員への要請などを行ってきた。自民党の中にも義務化の実施時期見直しの動きが報道されるなど世論や運動による一定の変化が見られる。 引き続き、義務化撤回への運動を強める決意である。

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診療報酬改定に対する見解

2008年 3月 13日 : 協会ニュース, 理事会声明

「改善」された診療報酬改定で患者や歯科医が救えるか

廃止された歯科疾患総合指導料

「歯科疾患総合指導料」が廃止された。「廃止」された意味は大きいものがある。

協会は「かかりつけ歯科医初診料」-「歯科疾患総合指導料」の「か初診」路線の廃止を一貫して主張してきた。

施設基準、口腔内写真等での説明、計画書の初診日の作成等、かかりつけ歯科医初診料からの矛盾が「改善」され、歯科疾患管理料とされた。

新たな歯科疾患管理料には「継続的な管理」が引き続き残されたが、これまでの「指導料」とは性格を大きく異にして導入された。全ての疾患、全ての年齢、在宅診療まで対象としている「管理料」である。これまでの歯科点数表になかったものが設定された。「指導料」から「管理料」を歯科医療機関ははじめて経験する。これからどうなるのかは経緯を待ちたい。

経営は改善されない-衛生士・技工士がいなくなる

改定率は本体0.38(歯科は0.42)%である。実質は材料費・薬価の1.2%引き下げがあり全体では0.82%引き下げである。

この改定率を前提に答申がうちだされたため、「歯科医療崩壊」に近い実態の改善にはほど遠い。前回の予想外のマイナス改定が回復できるかも疑問である。

マイナス改定が続くと、東京から歯科衛生士、歯科技工士がいなくなってしまう。雇用できない最大の理由は低報酬とコスト高である。東京の現状は歯科衛生士が雇用されている医療機関は半分である。歯科衛生士の雇用を前提にされている項目は、最初から算定できないことになる。技工士問題もさらに重大である。有床義歯が引き上げられたとはいえ、少数歯だけである。

初・再診料がわずか2点ずつ引き上げられた。そのためにラバー加算、歯肉息肉除去術の包括が行われた。医学的根拠が全くない手法である。

ラバーの比重が大きい小児歯科への影響は大きい。「改善」をするために「犠牲」をしいるは本末転倒である。

説明のつかない包括をやめ、必要な改定率、財源を確保し合理的な説明のつく改定を行うべきである。


本当に「改善」なのか


今回の改定は、前回の改定で「改悪」された項目-「文書提供」、カルテ・レセプト「記載」、「齲蝕処置」、2回目「歯周基本治療」等の「改善」が行われた。前回改定には明らかに「報復」の意味がふくまれていた。理不尽な項目が元にもどされたといえる。

「文書提供」は、歯科疾患管理料に包括されて対象指導料が減少したり、歯科疾患管理料で対応することとされたのであって、提供そのものの義務づけは残されている。義務づけるのであれば、文書作成料を評価すべきである。

文書提供は「緩和」されたので、逆にこれまで以上に指導時の対応が強化されることが考えられる。


「指針」は第2の「通知」


「歯周組織検査」「歯周基本治療」「歯科訪問診療」「有床義歯の管理」等はそれぞれの「指針」を「参考にすること」の通知になっている。保険診療を規制するものであり、いわば第2の「通知」である。本来の「通知」以外に、保険診療を規制するものは出すべきではない。あくまで、「指針」は診療の参考とすべきものである。

「指針」と保険診療のつじつまのあわない項目、「歯周病安定期治療」「歯周疾患処置」は「参考」とはなっていない。活用できる項目だけを「参考」とするやり方は問題である。


「整理」された「先進医療」


先進医療の整理が行われ、歯周組織再生誘導法(GTR)、接着ブリッジ、齲蝕歯無痛的窩洞形成が導入された。

次回改定ではエムドゲイン、インプラントの保険導入が予想される。

導入にあたっては点数設定の根拠、コストとの整合性を求めたい。技術を導入しても材料が保険に収載されないようなことがあってはならない。


「改定」対策とともに重要なこと


4月から後期高齢者医療制度が実施されることになる。10月の社会保険庁解体にともない社会保険事務局が廃止、関東信越厚生局に個別指導等は移管される。また、政府管掌健康保険(政管健保険)は新しい組織の「全国健康保険協会」に業務が引き継がれる。レセプトのオンライン化の準備も行われている。

歯科診療報酬の対応にはこれらの動きにも注意を払う必要がある。いわゆる「ローカルルール」や、各県との関係にも影響がでる可能性が高い。一部の指導医療官の動きにも注意をはらいたい。

診療報酬改定にからんだこのような「改革」への対策を行いながら、東京歯科保険医協会理事会は歯科診療報酬の改善運動をこれまで以上に推進する。

 

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監査前に保険医が自殺したことに関する理事会決議

2007年 10月 11日 : 協会ニュース, 理事会声明

監査を前に M先生が自殺


九月十七日、東京の歯科開業医が自殺をした。指導らしき指導も行われないまま、個別指導から監査に至る過程での自殺であった。東京歯科保険医協会理事会 は、会員のM先生の死に対し哀悼の意を表すと共に、以後このような痛ましい事件が再び起き な い よう、厚生労働省・社会保険事務局に対し、指導・監査の抜本的改善を求めるものである。


自殺は何故起こったのか


最初の指導でM先生は「何故あそこまで人権を無視したことを言われなければいけないのか」「まさに恫喝で終始しました」と、一年以上もこのことを訴え続けていた。

また、指導中断の明確な理由の説明もなく、今後どうなるのか何の連絡もない時間が九ヶ月間も続いた。社会保険事務局の都合だけで時間を引き延ばしていたこ とはないか。放置されていたM先生の心の内を考えたことがあるのか。監査通知を手にした後に自殺をおこなっていること を 見 れば、指導・監査が自殺に関係していることは明らかである。

社会保険事務局の対応如何では最悪の事態は避けられたはずである。


さらなる犠牲者を出さないために


今回の事件は健康保険法で定められて い る 指導・監査を行う中で起きている。しかし、東京での個別指導は、根拠のはっきりしない「中断」が横行し、指導前の患者実調を行うなど、指導大綱を逸脱しているのが実態である。東京で行われている指導を見直すべきである。

新聞報道を見た会員からは、「自分も個別指導を受けた。犯罪者のような取扱いを受けた。察するにあまりある」等の声が寄せられている。指導の場での人権を 無視した発言、理由のはっきりしない長期の中断が日常的に行われているのではないか。制度を実施する中で自殺者が出た以上、社会保険事務局は問題点を明ら かにすべきである。 東京歯科保険医協会は会員の命と権利を守るため断固たたかうものである。以上決議する

二〇〇七年十月十一日
二〇〇七年度  第七回理事会



 

抗議文


二〇〇七年十月四日
東京歯科保険医協会
会長 中川勝洋 東京社会保険事務局



事務局長 石井信芳殿
保険部長 藤巻正幸殿
保険医療課長 関口博殿

歯科保険医であるM(原文は実名表記)先生が監査直前九月十七日に自殺した。
一年にわたる長期間の指導を受けたうえ、監査直前に本会会員のM先生は心身ともぼろぼろになり、あげくの果て自殺にいたった。二〇〇六年四月と二〇〇七年一月、三月に個別指導を受け、九月二十日に監査の予定であった。

最初の個別指導では「こんなことをして、おまえ全てを失うぞ!」「今からでもおまえの診療所に行って調べてやってもいいぞ、受付や助手から直接聞いてもい いんだぞ!」など「恫喝で終始」した。その後も指導時の技官の態度について「なぜあそこまで人権を無視したことを言われなければいけないのか」と涙ながら に訴えていた。

一回目の指導中断から再開まで九ヶ月もかかり「今まで経験したことのない苦しい時を」過ごし精神的に追いつめられていた。苦しみ抜いたうえでの自殺である。

不正な請求は許されるものではないが、監査まがいの行き過ぎた個別指導や、行政手続き法など法律から逸脱した個別指導が行われていなかっただろうか。

一九九三年に富山県で保険医が新規個別指導後に自殺をした。厚生省も技官も反省をしたはずであった。にもかかわらず再びこのような事件が起きた。富山の事件が教訓として全く生かされてない。

個別指導は「保険診療の取扱い、診療報酬の請求に関する事項について周知徹底させることを主眼とし、懇切丁寧に行う」と指導大綱に定めているにもかかわらず、最初から監査を前提にした指導や人権を無視した指導がまかり通っている。何のための指導か。 東京歯科保険医協会はM先生を死に追いやった厚生労働省及び東京社会保険事務局、担当指導医療官に対し厳重に抗議する。



一、指導監査によりM先生を死に追いやったことに対し謝罪せよ

二、問題が解決するまで指導・監査の実施を中止せよ

三、指導監査はそのあり方も含め抜本的に改善せよ

四、 指導医療官、医療事務指導官が行きすぎた 指導監査を行わないよう第三者による実効性のある監視体制をとれ

五、今回の事件に関与した技官の名前を公表し罷免せよ

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