「保険で安心してきちんとした診療ができるようにしよう」

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診療室の窓から ~初秋編

診療室の窓から ~初秋編

(橋村威慶/江東区)

ここだけの話しですが、私の診療スタイルは、脊髄反射的といいましょうか、大脳まで思考回路がつながっているというよりは、その前の段階で口と体が無意識のうちに動いている感じです。私は日々そんな状態で診療しています。

例えば、患者さんが「歯に穴が開いて痛い」と言えば、「虫歯なので、神経をとらないといけないかも知れません」とすらすらと話しており(一応、患者さんの年齢や性別にあった言い方をしている)、治療方法などを説明し、麻酔をかけ、タービンを回しています。「入れ歯が当たって痛い」と言えば、これまた何も考えないうちに「入れ歯は何度か調整するうちに咬めるようになってくると思います」みたいな決まり文句を言って、体が自然に調整をし始めます。

「それじゃあ、パブロフの犬(生理学に出てくる有名な犬。条件反射により唾液が出る)みたいに何も考えないで治療をしているようなものじゃないか」と思われるかも知れませんが、実はちょっと違うのです。

(あれ、Aさん、今日は顔色が悪いな…。体調でも崩しているのかな)とか、(Bさん、いつもサンダルなのに、今日は靴だ。これからどこかに行くのかな)とか、私の大脳は診療とは実際に関係ないようなことを常に思考しています。

歯科医として善か悪なのか?私は時々自問自答します。考えた結果、答えはいつもと同じです。「善」です。

何故なら、このスタイルは何年もかけて自然に身についたものであり、それを否定すると私自身が歯科医としてやっていけなくなり、大変困るからです。

「何言ってるんだ。そんな自己中心的な理由は認めない」という声が聞こえそうな気がするので、もう少しまっとうな理由を考えてみました。

 私の診療スタイルは、多くの先輩方にしっかりと教えてもらったおかげでこうなった。だからきわめて自然体で診療が出来るようになった。また、たくさんの患者さんを診させてもらうことによって、得られた経験の蓄積が今の私をつくっている。ありがたいことだ ―。

なかなかいい理由ではありませんか?この考えだと診療に対して、あーだ、こーだと考えている時は上手くいってない場合です。

実際、年に数回そんな場合があります ―。

ものは考え様。人の考えも様々。大切なのは、いま目の前にいる人や物事に対して、しっかり考え、対応すること。私の思考回路はどうやらそうなっているようです。ただ、その思考が診療そのものにいかず、違う方向に行ってしまっただけなのです。

とは言いつつ、

「今夜は涼しそうだし、この頃ビールばっかりだったから、今日はひと肌燗にして月見で一杯 でも…」

なんて、まったく違う方向に行ってしまうときも結構頻繁にあります。

まあ、ここだけの話しということで…。