保団連が概算医療費と薬剤費の推移動向を分析

保団連が概算医療費と薬剤費の推移動向を分析

保団連(全国保険医団体連合会)は11月14日、2000~2015年度における概算医療費と薬剤費の推移の動向を分析した結果を発表した。

それによると、2015年度の概算医療費は41.5兆円で、対前年度比1.5兆円増と過去最大の伸びをとなっている。また、2000~2015年度まででは12兆円も増加したことになる。

さらに、その15年間の医療費の増加要因を厚生労働省が公表している概算医療費データベース(メディアス)の制度別医療機関種類別医療費と社会飲料行為別調査に基づいて分析している。

それによると、15年間で12兆円増加した概算医療費の内訳を施設別でみると、病院が5.3兆円、調剤薬局5.1兆円増加し、伸びの大半を占める。診療所の伸びは1.3兆円であり、歯科の伸びは0.3兆円にすぎない。入院医療費は7.8兆円増加している。調剤薬局の増加要因は主に薬剤費の増加にある。

入院外医療費をレセプト1件当たりでみると、対2000年度比で診療所は-13.2%、歯科は-16.8%と大幅に減少している。その一方で、レセプト1件当たりの薬剤料は年々増加を続け、2015年度は+59.1%と非常に高い伸びを示している。