「歯科医師になってよかった」/GReeeeNのリーダーHIDEが震災時の経験と思いを述懐

「歯科医師になってよかった」/GReeeeNのリーダーHIDEが震災時の経験と思いを述懐

昨日、3月11日(木)、TBSテレビの報道番組『NEWS23』で、GReeeeNのリーダーを務めるHIDEが2011年3月11日の東日本大震災における自身の経験について、インタビューに応じた模様が報道された。GReeeeNはメンバー4人が全員歯科医師(奥羽大学歯学部卒)のボーカルグループで、奥羽大学歯学部卒業。メンバーは、HIDE、navi、92、SOHの4名で、グループ結成は福島県内で行われている。

メンバーは、これまでも業としての歯科医師の診療と音楽活動を展開するため、基本的に顔を伏せ、マスコミ取材はほとんど受けない姿勢を貫いてきたが、あの震災に関して自らの経験があり、“歯科医師”として関わった思い、そして被災地の本当の復興を願う思いから、今回のインタビューに応じたものと察せられる。

◆インタビューの概要

昨晩の報道では、震災以後、福島第一原発の20キロ圏内から放射線被ばくした遺体の身元確認の「検死」が行われていたが、HIDEも福島県相馬市内の遺体安置所で身元確認の検視にあたる歯科医師の1人として、その中に加わっていた。自身も被爆の危険性を承知した上での作業であったが、その時の心情は、「1人でも家族のもとに帰したいという思い」だったという。

番組は、初めてHIDEが当時の思いを告白し、語る形で紹介され、「・・・いつもなら、頭の中で音楽のメロディを探すのですが、思いつかなかった。自分の中で、音楽を失ったというか・・・」と自問自答に陥っていたことを話し、体験したさまざまな体験を語り、当時のことを振り返りつつ「ご遺族の方にお会いできて、お手伝いができたことで、歯科医師になってよかったと本当に思えた」と述懐した。

そして、番組の膳場貴子キャスターが当時の歯科医師が現地で作成した遺体検案書を紹介するとともに、アンカーの岸井成格氏が、歯科医師の職務の重要性を説明した。

◆3.11とGReeeeNの楽曲創作

なお、震災後の5月6日に、GReeeeNは震災復興プロジェクトを開始し、楽曲「GReeeeN boys」を期間限定無料配信しているほか、日本歯科医師会の楽曲創作依頼を受け「♪ユメノート」を創り昨年4月1日から配信し、現在も日歯のホームページのバナーをクリックするとメロディーを聞くことができる。ぜひ、ご視聴されたい。

※協会ホームページ「コンテンツライダー」と本文の写真は、TBS「NEWS23」のホームページより。