歯科診療報酬改定内容・点数が決定/中医協が2014年度診療報酬改定で田村厚労大臣に「答申」行う

歯科診療報酬改定内容・点数が決定/中医協が2014年度診療報酬改定で田村厚労大臣に「答申」行う

中央社会保険医療協議会(森田朗中医協会長/写真中央)は2月12日に開催した総会で、森田会長から田村憲久厚生労働大臣に対し、2014年度診療報酬改定について「答申」した(写真)。田村大臣からの「諮問」は1月15日に行われている。

◆歯科診療報酬改定の特色

その中で、歯科診療報酬改定についての特色みると、消費税の8%への増税への配慮から当初から注目されていた初診料・再診料については、初診料が現行の218点から234点へと16点増、再診料は42点から45点へと3点増となっているが、アップされた16点、3点はそれぞれ消費税対応分のみに留まっている。

また、歯科外来診療環境体制加算については、初診が28点から26点へと2点減となったが、再診加算が2点から4点へと2点加算となっている。

在宅医療に関係する歯科訪問診療1については850点が866点へと16点増となり、歯科訪問診療2は380点が283点へと97点の減。さらに、「歯科訪問診療3」が新設され、1日に10人以上診た場合か診療時間が20分未満に限り、143点が算定できることとなった。

さらに、「歯科口腔リハビリテーション1」が新設され、1口腔単位で有床義歯100点、舌接触補助床190点となったほか、地方厚生局に施設基準を届出し、受理・承認された保険医療機関で顎関節治療装置の装着患者に行う「歯科口腔リハビリテーション2」には50点が算定できることになった。

次に、新設の加圧根管充填処置として単根菅130点、2根管156点、3根管190点が算定できることになったほか、歯周病安定期治療(STP)について項目が見直され、1歯以上10歯未満は200点、10歯以上20歯未満は250点、20歯以上350点と点数設定は細分化された。

◆在宅医療推進と介護保健との連携で付帯意見

今回の答申書には、15項目にわたる付帯意見がつけられているが、特に「5」では、在宅医療の適切な推進と介護保険との連携について、①機能強化型在宅療養支援診療所等の評価見直しの影響、②在宅不適切事例の適正化の影響、③歯科訪問診療の診療時間等、④機能強化型訪問看護ステーションの実態、⑤在宅における薬剤や衛生材料等の供給体制―の5項目について調査・検証し、主に在宅医療を行う保険医療機関の外来医療のあり方などを引き続き検討することを明記している。

◆CAD/CAM関連

「歯冠修復及び欠損補綴」関連をみると、生活歯歯冠形成における非金冠:CAD/CAM冠のための支台歯の歯冠形成が490点、失活歯歯冠形成の非金冠:CAD/CAM冠のための支台歯の歯冠形成が470点となった。さらに、CAD/CAM冠については、新設で1200点が付いた。具体的には、「厚労大臣が定める施設基準に適合した保険医療機関において、歯冠補綴物の設計・製作に要するコンピュータ支援設計・製造ユニット(歯科用CAD/CAM装置)を用いて、小臼歯に対して歯冠補綴物(全部被覆冠に限る)を設計・製作し、装着した場合に限り算定できる」と規定されている。